ワタクシ自身もローラー台のバイクで使用しておりますし、まだまだ活躍してもらう機械式変速機の話です。
機会式変速、現在11速用リアディレイラーはおおきく分けて2つの種類があり、初期型のダブルテンション、後期型のシングルテンション(シャドータイプ)です。
※10速以下の変速段数のロード用のリアディレイラーはまだダブルテンションです。
現在はローラー用機にて105のRD-5800を使用していて不満があったわけではありません。
しかしです。
では実際に旧11速のダブルテンション構造のディレイラーから、シングルテンションのシャドータイプのリアディレイラーへ交換する意味や価値はあるのかどうか、ということを体感してみたかったので、今回RD-R7000に交換することにいたしました。
交換する意味や価値はあるのかどうか、リアディレイラーのみの交換で効果はあるのかどうか、ということが今回の本題です。ということで今回は、リアディレイラー シングルテンションとダブルテンションの差と違い、そんなお話です。

▶リアディレイラー交換
サクッと交換してしまいましょう。

交換前は初期の105、RD-5800(ダブルテンション)を使用しておりました。
その状態からリアディレイラーだけをRD-R7000へ、シングルテンションのリアディレイラーに交換しました。
こちらです。

今回はGSに致しました。
理由は単純で25T以下は使うことは無いからです。(詳細は後述致します。)
比べてみます。

このように比べてみると全然違います。
旧型はずんぐりむっくりしているように見えます。
好みの問題ですが、形はシャドーのほうが好きです。
ササッと取り付けます。

RD-5800からRD-R7000へのリアディレイラー交換はケーブル交換なしで既存のケーブルをそのまま利用できる場合が多く、今回も少しだけ短くカットしただけでケーブルは据え置きで使えました。
しかし逆の場合、RD-R7000からRD5800への交換の場合は、ケーブルの長さが足りなくなる場合が多く、交換する必要がある場合が多いです。
▶RD-5800とRD-R7000の差
これは完全に主観的な話にはなってしまいますが、その差は確実にあります。
ですが変速性能的には大きな差はありません。
変速したとき動きが若干違います。
RD-5800のほうがヌルっというか、スルスル変速していく感覚です。
RD-R7000はカチカチ、カンカン変速していくような硬い感じです。
変速性能が大きく変わるというよりかは、変速する動きが変わるようなイメージです。構造がだいぶ変わるので当たり前といえば当たり前感はありますが。。。
また意外と差を大きく感じたのは、パワーを掛けたままの変速、パワーが抜きづらいような場面での変速です。これはR7000のほうが変速がスムーズなように感じました。
変速動作に関わる可動部の少なさから、剛性が出やすいためかもしれません。
全然違うほどの差はありませんが、微妙なところで進化をしている部分もあると感じました。
▶新型のリアディライラーを選ぶ要素
キャパシティの問題です。
キャパシティと言うとなんだか難しい言葉のように感じますが、簡単に書くと使えるスプロケットの歯数のことでです。
以下が一覧です。
どちらも大きな差はないように見えますが、30Tです。
最近ではプロの世界でも大きめなリアのギアを使う傾向にあります。
R7000はSSでも30Tが使えますが、5800は28Tまでしか使えません。
ワタクシ自身メインで使うのはロー側で30Tを使用しておりますので、RD5800の場合はGSでないと30Tは使えません。
このギアが使える、使えないと言うのはやってみれば動かすことができた、というのと公式の見解で使えない、と言うのは全く別のお話です。基本的にキャパを超えたギアの場合、変速性能はほぼ確実に落ちます。と言うのも構造的に落ちることも明白だからです。
またGSのほうが若干もっさり感がでるというお話も無いわけではありませんが、実際に使ってみてSSとの大きな差はありませんでした。
これらのこともあり、今回はGSを選びました。
▶シャドータイプのRDの弱点は?
基本的にはパワーを掛けるような変速を繰り返し積み重ねてきたもの、ディレイラー自体が古くなってきて、各リンク部等のガタが大きくなってきている場合、要は寿命が近くなっている場合、基本的に性能は進化していますので交換することをおすすめいたします。
しかしです。すべてが万事完璧、ということではありません。
そこでシングルテンションのリアディレイラーへの交換に関しての2つの注意点です。
①変速調整の難易度
変速の調整はダブルテンションのほうが許容範囲が広いと思われます。シングルテンションは調整がうまく行っていない場合には本当に調子が悪いです。
エンドアジャストボルトの調整がうまく行っていないと下手したらチェーンづまりを起こす場合もありますし、非常に危険です。
また同じくエンドアジャストの調整やケーブルの動き等がうまく行っていない際にも、リア側で小さいギア(トップ側)の変速等、具合の悪さが顕著に出やすいイメージです。
きちんとした調整は必須ということです。
②リアホイールの付け外し
単純にリアホイールの付け外しは個人的な感想ですがダブルテンションのほうが楽に感じます。と言うのもフレームやハンガー寸法の影響があります。
シングルテンションの場合フレーム依存の部分はありますが、特に最近の空力を意識したフレームは相性が非常に悪いものがあります。
下手したらホイールを付け外しするだけでリアのアウターが折れたり、リアアウターの寿命が極端に短い構造のフレームもあります。
こればかりはディレイラーの問題だけではありませんので難しい問題ですが、これはダブルテンション構造のほうが不具合がおきづらいのが事実です。
リアのホイールを頻繁に付け外しをするような使い方の場合は、あえてダブルテンションを選ぶというのも選択肢としてはなしではないと思います。

フレームの出口からリアディレイラーまでの距離、そして位置関係が重要です。
特にG社のフレームは注意が必要なものが多いように思えます。。。
▶まとめ
リアディレイラーも消耗品です。
公式のマニュアルにも書いてあります。
ですがまだ市場には探せばあったり、また寿命はある程度短いですが中古品(主にSS)であれば多くあると思います。当店にもゴロゴロと(笑)逆にGSのダブルテンション11速はかなりレアなものになってくる可能性も??だからといっても特殊な例を除きそこまで需要があるのかというと、微妙なところですが。。。
好み合わせて、またフレーム構造、使い方に合わせて適切なものを選択するのが良いと思います。
ということで今回はリアディレイラーのシングルテンションとダブルテンションの差を体感すべく交換してみたら、その差は大きくはないが差を感じることができた。そんなお話でした。
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・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
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機会式変速、現在11速用リアディレイラーはおおきく分けて2つの種類があり、初期型のダブルテンション、後期型のシングルテンション(シャドータイプ)です。
※10速以下の変速段数のロード用のリアディレイラーはまだダブルテンションです。
現在はローラー用機にて105のRD-5800を使用していて不満があったわけではありません。
しかしです。
では実際に旧11速のダブルテンション構造のディレイラーから、シングルテンションのシャドータイプのリアディレイラーへ交換する意味や価値はあるのかどうか、ということを体感してみたかったので、今回RD-R7000に交換することにいたしました。
交換する意味や価値はあるのかどうか、リアディレイラーのみの交換で効果はあるのかどうか、ということが今回の本題です。ということで今回は、リアディレイラー シングルテンションとダブルテンションの差と違い、そんなお話です。

▶リアディレイラー交換
サクッと交換してしまいましょう。

交換前は初期の105、RD-5800(ダブルテンション)を使用しておりました。
その状態からリアディレイラーだけをRD-R7000へ、シングルテンションのリアディレイラーに交換しました。
こちらです。

今回はGSに致しました。
理由は単純で25T以下は使うことは無いからです。(詳細は後述致します。)
比べてみます。

このように比べてみると全然違います。
旧型はずんぐりむっくりしているように見えます。
好みの問題ですが、形はシャドーのほうが好きです。
ササッと取り付けます。

RD-5800からRD-R7000へのリアディレイラー交換はケーブル交換なしで既存のケーブルをそのまま利用できる場合が多く、今回も少しだけ短くカットしただけでケーブルは据え置きで使えました。
しかし逆の場合、RD-R7000からRD5800への交換の場合は、ケーブルの長さが足りなくなる場合が多く、交換する必要がある場合が多いです。
▶RD-5800とRD-R7000の差
これは完全に主観的な話にはなってしまいますが、その差は確実にあります。
ですが変速性能的には大きな差はありません。
変速したとき動きが若干違います。
RD-5800のほうがヌルっというか、スルスル変速していく感覚です。
RD-R7000はカチカチ、カンカン変速していくような硬い感じです。
変速性能が大きく変わるというよりかは、変速する動きが変わるようなイメージです。構造がだいぶ変わるので当たり前といえば当たり前感はありますが。。。
また意外と差を大きく感じたのは、パワーを掛けたままの変速、パワーが抜きづらいような場面での変速です。これはR7000のほうが変速がスムーズなように感じました。
変速動作に関わる可動部の少なさから、剛性が出やすいためかもしれません。
全然違うほどの差はありませんが、微妙なところで進化をしている部分もあると感じました。
▶新型のリアディライラーを選ぶ要素
キャパシティの問題です。
キャパシティと言うとなんだか難しい言葉のように感じますが、簡単に書くと使えるスプロケットの歯数のことでです。
以下が一覧です。
ロー側 | トップ側 | ||||
最小ギア | 最大ギア | 最小ギア | 最大ギア | ||
RD-5800 | SS | 23T | 28T | 11T | 14T |
GS | 28T | 32T | 11T | 12T | |
RD-R7000 | SS | 25T | 30T | 11T | 14T |
GS | 28T | 34T | 11T | 12T |
最近ではプロの世界でも大きめなリアのギアを使う傾向にあります。
R7000はSSでも30Tが使えますが、5800は28Tまでしか使えません。
ワタクシ自身メインで使うのはロー側で30Tを使用しておりますので、RD5800の場合はGSでないと30Tは使えません。
このギアが使える、使えないと言うのはやってみれば動かすことができた、というのと公式の見解で使えない、と言うのは全く別のお話です。基本的にキャパを超えたギアの場合、変速性能はほぼ確実に落ちます。と言うのも構造的に落ちることも明白だからです。
またGSのほうが若干もっさり感がでるというお話も無いわけではありませんが、実際に使ってみてSSとの大きな差はありませんでした。
これらのこともあり、今回はGSを選びました。
▶シャドータイプのRDの弱点は?
基本的にはパワーを掛けるような変速を繰り返し積み重ねてきたもの、ディレイラー自体が古くなってきて、各リンク部等のガタが大きくなってきている場合、要は寿命が近くなっている場合、基本的に性能は進化していますので交換することをおすすめいたします。
しかしです。すべてが万事完璧、ということではありません。
そこでシングルテンションのリアディレイラーへの交換に関しての2つの注意点です。
①変速調整の難易度
変速の調整はダブルテンションのほうが許容範囲が広いと思われます。シングルテンションは調整がうまく行っていない場合には本当に調子が悪いです。
エンドアジャストボルトの調整がうまく行っていないと下手したらチェーンづまりを起こす場合もありますし、非常に危険です。
また同じくエンドアジャストの調整やケーブルの動き等がうまく行っていない際にも、リア側で小さいギア(トップ側)の変速等、具合の悪さが顕著に出やすいイメージです。
きちんとした調整は必須ということです。
②リアホイールの付け外し
単純にリアホイールの付け外しは個人的な感想ですがダブルテンションのほうが楽に感じます。と言うのもフレームやハンガー寸法の影響があります。
シングルテンションの場合フレーム依存の部分はありますが、特に最近の空力を意識したフレームは相性が非常に悪いものがあります。
下手したらホイールを付け外しするだけでリアのアウターが折れたり、リアアウターの寿命が極端に短い構造のフレームもあります。
こればかりはディレイラーの問題だけではありませんので難しい問題ですが、これはダブルテンション構造のほうが不具合がおきづらいのが事実です。
リアのホイールを頻繁に付け外しをするような使い方の場合は、あえてダブルテンションを選ぶというのも選択肢としてはなしではないと思います。

フレームの出口からリアディレイラーまでの距離、そして位置関係が重要です。
特にG社のフレームは注意が必要なものが多いように思えます。。。
▶まとめ
リアディレイラーも消耗品です。
公式のマニュアルにも書いてあります。
リンク部のガタが大きくなって変速調整ができなくなっ た場合には、変速機を交換してください。現状ではダブルテンション構造のリアディレイラー、最後はRD5800が発売されてからはや、、、何年がたったのかと言うぐらいときは流れ、現在新品ではもう生産が終了しております。
ですがまだ市場には探せばあったり、また寿命はある程度短いですが中古品(主にSS)であれば多くあると思います。当店にもゴロゴロと(笑)逆にGSのダブルテンション11速はかなりレアなものになってくる可能性も??だからといっても特殊な例を除きそこまで需要があるのかというと、微妙なところですが。。。
好み合わせて、またフレーム構造、使い方に合わせて適切なものを選択するのが良いと思います。
ということで今回はリアディレイラーのシングルテンションとダブルテンションの差を体感すべく交換してみたら、その差は大きくはないが差を感じることができた。そんなお話でした。
関連記事
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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