SST強度の練習、かなり重要な気がしております。
というのもワタクシの場合はですが、冬は寒すぎて家からほぼ出られずZwiftメインでした。そして冬を超え、寒くなく外を走れるようになるこの時期といえば、やっぱり実走は気持ち良すぎて楽しすぎます。
ということからついついハードなワークアウトから遠ざかり、ルンルンの実走に偏りガチになってしまいます。

しかし実走ではどうしても長時間踏み続けるような練習がしづらかったり、距離に逃げてしまったり。。。どうしても強度を上げづらくなってしまうのが難点です。
そんなときは、、、
雨の日には思い出したようにSSTです。
というのも単純にベース構築に重要な領域ということもありますし、富士ヒルのような長いヒルクライムでの主に使われると思しきパワー領域だからということもあります。

そのSSTといえば、有名所で2種類のワークアウトがあります。
ZwiftのワークアウトにもあるSSTというワークアウトメニュー、そしてTraineRoad?のメニューのCarsonです。

ZwiftのSSTのメニューは複数あれどもどれも基本的に一定時間休みなく、SST強度を保ち踏み続ける練習です。
SST(MED)
SST-Med
SST(Short)
SST-short
SST領域内で負荷を上下させるインターバルです。
※おそらくCarsonと同様なのがこのSST(Short)にあたるかと思われます。

Carson
Carsonはと言うと、SSTとは違ってSST強度間にレストが多く入ります。
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※Carsonも複数数種類がありますが、一番スタンダードなノーマルCarsonです。

Carsonの説明です。
Carson(カーソン)
主に、 カーソンはスイートスポットの 取り組みを通じて筋肉の持久力を高めることを目指しています。 その過程で中程度の強度でパワー出力と持 久力を高めながら、後でより激しいワ ークアウトに向けてベースを拡大します。
ペダリングの力学だけでなく、 ゆっくりと適応する 結合組織を強化します。 そして、スムーズに移行する能力を向上させてみませんか?クライミング のケイデンスは65~85rpmの範囲に収まる 必要があり、 スローフォースのケイデンスはほとん どのライダーで50rpm を下回ることはありません。
ストレスポイント:66
SST(Short)はSSTの滞在時間が40分、Carsonはと言うと、38分です。
滞在時間に差はあれども、ストレスポイント(≒TSS)は同じく66稼ぐことができます

では同じTSSを稼ぐ、SST(Short)とCarson、実際に行った場合、体が感じる差はどうなのか?というのが今回のお話、【ワークアウト】ZwiftのSSTとCarsonを比べてみる、そんなお話です。

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▶なぜSSTを選択していたのか?
ワタクシはCarsonの存在を知らなかったわけではありませんが、基本的にはZwiftのSSTのShortもしくはMedしかやったことがありませんでした。
そこには理由があります。
実際の富士ヒルや実走に当てはめた場合、5分頑張って2分休む等の定期的に入る休息(レスト)という状況はあまり多くはないと考えたからです。(ものすごく単純な話、SSTのほうがきつそうだから、ということもあります。)

ヒルクライムでも5分で上りきれるようなところはそこまで多くなく、5~7分で終えてしまうのであればそれこそ強度をもう少し上げたほうが良いでは?と考えていたからです。

またせっかくのインドアトレーニングですので、インドアトレーニングならでは、実走では行いづらい練習をするのが良いと考えているからです。30~40分も上り続けられる山は千葉にはないのです。。。


▶Carsonをやってみた
実際にやる前の印象としてSST(Short・Med)よりも気が楽でした。というのも理由は単純にレストが頻繁に入るからです。
そして実際にやってみると予想通り、序盤はまだまだ余裕があります。
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ZwiftのSSTではない2分間のレストが細かく入ってくれるのでSSTよりも楽に感じます。
ですので緑の強度(SST下限ギリギリ)のところだけではなく、全体的にもう少し強度を上げて行うことにしました。

が最初は順調だったのですが、徐々にきつくなってきます。YABAIッッ!(笑)
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というのも1分ずつですが時間が伸びてくるから、、、なのです。
たったの1分とは言え、じわじわと削られていきます。
※星を獲得できていないところがありますが、5分間のレストが長すぎたのでレストをカットしたら、次のインターバルも何故か星を取れませんでした。

ともあれ完遂です。
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終わってみればなんとかできましたが、それでも楽ではありませんでした。

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全体としての結果は105%位の強度で完遂でした。

▶SSTとCarsonの比較

ワタクシが普段行っているZwiftのワークアウトのSSTと今回行ったCarsonで感じた主観的な差、比較のお話が今回のメインのお話です。

①主観的きつさ
これはCarsonのほうがきつくはありません。
※SSTと比較したらきつくないというだけで楽なんてことはありません。
というのも実際にやってみての感想ですが、Carsonは1分ずつインターバルの時間が伸びてくる、要はは強度が上がってくるのがポイントだと思われますが、レストが頻繁に入るのでレストでかなり回復ができます。
比べてSSTはというと、Shortで40分、Medで30分間×2は基本的にSSTよりも下の強度には入りません。強度が低いところでもSST下限ですので、SST下限で如何に体にかかる負担を抑える、回復させるか、これがポイントになります。これがZwiftのSSTの重要なところではないかと思いました。
やりきってしまえば2分間は休めるCarson、逆にSSTは休みどころがない分主観的なきつさではSSTのほうがきつく感じます。

ただしです。
Carsonが楽かと言われれば楽ではありません。
最初は楽に感じるのですが、徐々に疲労がたまり1分づつ伸びていくその1分が実にじわじわ削られていく感じがあります。
しかし正直なところ、やはりCarsonはSSTよりも強度を上げて行ったほうが良いかもしれない、と感じたのは主観強度の差を感じたからでもあります。


②適正負荷
実際に行って感じたことは、強度の差だけではなくSSTのほうが負荷を調整し易いということです。
というのも前述のようにSSTのほうが長い時間レストが入らずに一定以上の強度(SST領域)にとどまることになります。
このSST領域というのは、閾値下と呼ばれるところで、ものすごく簡単に書くならばと、確かにきついけれども耐えられないほどきつくはない領域です。

そうこのギリギリの感じ、この強度の調整がSSTのほうがし易いです。というのも閾値を超えれば長い時間は踏めなくなるのでギリギリ踏める強度こそまさにSST、ということかと思われます。このギリギリで保てるということがSSTの超重要なところだと考えております。

くらべてCarsonはと言うと、おそらくSSTと同じFTP設定で行うとSSTよりも楽に感じてしまう、ということはストレスポイント的には同じであっても効果的にまったく同じ結果になる、ということでもない可能性があるように思えてしまいます。


③SST強度の練習で記録を伸ばすためには?
個人的な意見ではありますが、Carsonで効果を出すためには強度・負荷をZwiftのSST以上にしっかりと設定する必要があると思いました。これはSSTでもCarsonでもそうですが、SSTという領域は強度が超重要だと考えております。
この強度が超重要というのも、ギリギリ耐えられる強度だから体への負担もそこまで大きくなく、ベースの強化につながる、ということです。
その重要な閾値下強度ですが、Carsonの方が楽に感じる場合が多いようです。ということはです。SST領域に入るCarsonでも楽に感じてしまうのであれば、SSTと同様の効果を求めるには少々不足の可能性も考えられます。

閾値下のギリギリでドボンしない絶妙な強度こそがポイントだからこその効果があるのであって、その強度が楽に感じてしまう事自体、効果の出方の差に疑問を感じないことはありません。(単純にキツければ良いとお話ではないとは思いますが。。。)

設定強度はFTPが@@だから~、というのはあくまでも強度の目安でしかなく、実際に行って体が感じる負荷に合わせた適切な強度、要はSSTでもCarsonでも体に掛かる負荷が同じ程度になること、つまり同じぐらいやりたくないこと(笑)これが大切だと思いました。
ですのでCarsonのほうが軽く感じてしまうのであれば、強度・頻度・本数を上げる必要があるかもしれない。ということは今回Carsonをやってみて感じたところです。

※強度の設定は心拍数もパワーもですが、体調によっても結構変わってくる、と言うのは純粋に数値の比較をし易いインドアトレーニングではわかりやすいことです。

こんなことを考えてみるとやはりCarsonだけではいずれ頭打ちになると思います。しかしこれはCarsonが悪いとかいうお話ではなく、SSTでも同じだと思います。
様々な状況に対応するためには短く高い強度も必要ですし、長く我慢をする練習も必要だと思います。
そして休息も、ということです。


▶まとめ
もちろん領域、パワーカーブも個人差はあります。
どっちが優位かどうかは全くわかりませんし個人差は大きいと思いますが、双方で全く同じ効果が出る、ということでもないのではないかと考えております。

SSTだけだときついのは5分でその後強度が少しは落ちる、という流れが癖になってしまう可能性もあります。そういったときにはCarsonのように5分以上続くワークアウトを行うことで新しい刺激を、入れることができます。
またSSTは良くも悪くも負荷は一定です。比べてCarsonは負荷が徐々にきつくなってくる(時間や負荷)ということです。こういった似たような練習でも少しずつでも変化を取り入れるのは、やはり体への刺激として良いことだと思います。

それにしてもインターバルトレーニングはつくづく難しいと感じています。
楽に感じる場合は、レストを短くする?それとも強度を上げる?この違いでも厳密には効果が変わってくるはずです。
数値をクリアできないのは問題ですが、どのようにSST強度で追い込むのか?これによっても効果は変わってくると思いますし、個人差も出てくるところではないかと思います。

ともあれこの領域、FTPありきではなく自分に優しすぎてはだめだと思いますが、ピンポイントの美味しい領域(つまり閾値下)を自分の中で理解し、適切な強度、適切な時間・頻度で行うこと、これこそが効果を最大限に出すポイントではないかと思います。

ということで今回は【ワークアウト】ZwiftのSSTとCarsonを比べてみる、そんなお話でした。

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