ロード用油圧ブレーキの整備的なお話です。
現在の油圧ディスクブレーキの構造はオリーブとコネクターインサートというもの、そしてコネクティングボルトを使用して、ブレーキキャリパーとコントロールレバーを接続しています。
そして少々手間がかかりますが、ブレーキホースとキャリパーやコントロールレバーの接続部分は一度外したら再利用ができません。基本的にホースをカットして新しいインサートとオリーブを使用する必要があります。
それはなぜなのか?ということの理解のためのお話が今回の本題です。
【画像でみる】ロード用油圧ブレーキの接続部オリーブとコネクターインサート、そんなお話です。

▶接続部の構造
まずは基本的な構造からです。

※ブレーキキャリパー側です。
コントロールレバー側はコネクティングボルトの形状が違います。
コネクターインサートはホース内に押し込みます。(しっかりと硬いです。)

本体(キャリパーやレバー)との接続はコネクターインサートをホースに押し込んだ後、オリーブを入れコネクティングボルトを締めて接続します。

ブレーキキャリパー本体の接続部はこうなっています。

かなりざっくりとしていますが、簡易的な図です。
次は外したホースの接続部です。要は使用後の状態ということです。

オリーブの形が明らかに変形しています。
比べてみます。

コネクティングボルトを締め込んでいくことで、オリーブが潰れてカシメられます。
この使用後の状態(つまり接続中の状態)はどのような状態になっているのか見てみます。

潰れたオリーブを切断します。

潰されたオリーブはホースにがっちりと食い込んでいます。
ホース自体の強度はそこまで高くなくペンチでぎゅっと挟めば潰れるぐらいです。コネクターインサートを入れることで芯のようになっているようです。

カシメられたオリーブを外すと、ホースにはくっきりと食い込んだあとが付いています。
このようにコネクティングボルトを締め込むことで、オリーブをカシメているような状態で密閉させている、というのが接続部分の構造です。
少しでもオイルが漏れたり、スッポ抜けてしまったら大変なことですので、このようにガッチリと食い込むこと、そしてオリーブが潰れることで、強力な力でも抜けたり少したりとも漏れたりしないようになっているということです。
試しにオリーブを除去後インサートを抜いてみようと頑張ってみました。

失敗です(笑)
そもそもインサートだけ引き抜けたとしても、オリーブとコネクターインサートはセット販売ということです。ちなみにオリーブとコネクターは350円ぐらいです。350円を節約して不安を抱えるぐらいなら再利用するメリットはほぼないと思います。
▶まとめ
今回は知識としての油圧ディスクブレーキホースの接続部のお話でした。
前述のように基本的には一度外した接続部(オリーブ)は再利用が不可です。基本的によほどのことでもない限り行わないほうが良いです。というのもオリーブ&コネクターインサートは350円ぐらいです。実際にオリーブがきちんと効いているかは見てもわかるものではありません。そのまま不安を抱えて整備を終え、また目に見えないリスクを負うぐらいであれば確実に新しいものを使用したほうが良いです。
当店でも確実な作業のためにも再利用は行いません。
こういった事があるため、油圧の内装式のメンテナンスやハンドルの交換等の作業はリムブレーキの場合のように外してつけるだけでは終わらず、結果的に作業工程が増え工賃はどうしても高くなる傾向にあります。
ということで今回は【画像で見る】ロード用油圧ブレーキの接続部、オリーブとコネクトインサート、そんなお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
現在の油圧ディスクブレーキの構造はオリーブとコネクターインサートというもの、そしてコネクティングボルトを使用して、ブレーキキャリパーとコントロールレバーを接続しています。
そして少々手間がかかりますが、ブレーキホースとキャリパーやコントロールレバーの接続部分は一度外したら再利用ができません。基本的にホースをカットして新しいインサートとオリーブを使用する必要があります。
それはなぜなのか?ということの理解のためのお話が今回の本題です。
【画像でみる】ロード用油圧ブレーキの接続部オリーブとコネクターインサート、そんなお話です。

▶接続部の構造
まずは基本的な構造からです。

※ブレーキキャリパー側です。
コントロールレバー側はコネクティングボルトの形状が違います。
コネクターインサートはホース内に押し込みます。(しっかりと硬いです。)

本体(キャリパーやレバー)との接続はコネクターインサートをホースに押し込んだ後、オリーブを入れコネクティングボルトを締めて接続します。

ブレーキキャリパー本体の接続部はこうなっています。

かなりざっくりとしていますが、簡易的な図です。
次は外したホースの接続部です。要は使用後の状態ということです。

オリーブの形が明らかに変形しています。
比べてみます。

コネクティングボルトを締め込んでいくことで、オリーブが潰れてカシメられます。
この使用後の状態(つまり接続中の状態)はどのような状態になっているのか見てみます。

潰れたオリーブを切断します。

潰されたオリーブはホースにがっちりと食い込んでいます。
ホース自体の強度はそこまで高くなくペンチでぎゅっと挟めば潰れるぐらいです。コネクターインサートを入れることで芯のようになっているようです。

カシメられたオリーブを外すと、ホースにはくっきりと食い込んだあとが付いています。
このようにコネクティングボルトを締め込むことで、オリーブをカシメているような状態で密閉させている、というのが接続部分の構造です。
少しでもオイルが漏れたり、スッポ抜けてしまったら大変なことですので、このようにガッチリと食い込むこと、そしてオリーブが潰れることで、強力な力でも抜けたり少したりとも漏れたりしないようになっているということです。
試しにオリーブを除去後インサートを抜いてみようと頑張ってみました。

失敗です(笑)
そもそもインサートだけ引き抜けたとしても、オリーブとコネクターインサートはセット販売ということです。ちなみにオリーブとコネクターは350円ぐらいです。350円を節約して不安を抱えるぐらいなら再利用するメリットはほぼないと思います。
▶まとめ
今回は知識としての油圧ディスクブレーキホースの接続部のお話でした。
前述のように基本的には一度外した接続部(オリーブ)は再利用が不可です。基本的によほどのことでもない限り行わないほうが良いです。というのもオリーブ&コネクターインサートは350円ぐらいです。実際にオリーブがきちんと効いているかは見てもわかるものではありません。そのまま不安を抱えて整備を終え、また目に見えないリスクを負うぐらいであれば確実に新しいものを使用したほうが良いです。
当店でも確実な作業のためにも再利用は行いません。
こういった事があるため、油圧の内装式のメンテナンスやハンドルの交換等の作業はリムブレーキの場合のように外してつけるだけでは終わらず、結果的に作業工程が増え工賃はどうしても高くなる傾向にあります。
ということで今回は【画像で見る】ロード用油圧ブレーキの接続部、オリーブとコネクトインサート、そんなお話でした。
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※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
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また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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コメント
コメント一覧 (2)
輪行が多い私はリムブレーキから離れられないので、高性能なアルミリムモデルが全滅する前に1組購入しました。前後1300g台の万能アルミホイールって探せば見つかるものですね。
フル内装はメリットもありますが、もちろんデメリットも少なくありません。特に出先でのトラブル対応はほぼ無理、というのはご存じの通りのお話です。
何を犠牲にして、何を得るのか、難しいところですがそれでも選択肢が残ってくれると良いとは思うのですが。。。