油圧のホースのお話はこちらからどうぞ。
ハンドルやステム等の交換作業です。
こういったパーツ類の交換はハンドルだけ、ステムだけあればOK!ということでもありません。
単純にあっちのハンドルを取って、新しいハンドルを付ける、というだけでは終わらないことが多いのです。表題のようにハンドル等の交換作業に伴い、ケーブルやホース類の長さが足りなくなってしまう場合があります。交換にともなるケーブル・ホースの長さです。
それはたとえ全く同じ幅のハンドルに交換したとしても、ケーブル・ホース長さが足りなくなる場合があるのです。
というのが今回お話、ハンドル・ステム交換等にともなうケーブル・ホース類の長さの話です。

▶Di2の場合
Di2の場合はエレクトリックケーブルの長さの話ですが、Di2は12速から油圧は無線になっているのでエレクトリックケーブルの長さは気にする必要はありません。
11速Di2の場合はエレクトリックケーブルを使用していますが、通常ハンドル周りのエレクトリックケーブルはある程度余裕を持って選択されている場合が多く、ハンドル交換に伴いハンドルの幅が多少変わろうが、ハンドルの構造が多少変わったとしてもそのまま使える場合が多いです。
しかしです。
当店でも実際に見たことがありますが、SC-M9051やSC-MT800(インフォメーションディスプレイ ジャンクションA)を使用したりして、ぱっつぱつのギリギリの長さで組まれている場合がありました。
この場合は足りなくなってしまうこともあります。
ともあれエレクトリックケーブルはある程度自由度も大きく、長ささえ足りれば意外となんとかなってしまう場合が多いので、特殊な例を除き別途用意する必要性はそこまで高くないと思われます。
▶ケーブルの長さが足りなくなる可能性が高い場合
基本的に多くの場合は以下の通りとなります。
※当然現在の長さがどういった長さで組まれているか にもよります。
①外装式ハンドル→内装式(エアロ)ハンドル
※特に真円形状のハンドルからエアロハンドルの場合は特に足りない場合が多いです。
ハンドルの幅が同じであっても基本的に足りない場合が多く、エアロハンドルは特に必要な長さがかなり長くなる場合がよくあります。
ハンドル内部を通るため、もれなくケーブル類一度外しハンドル内部を通す必要があり、変速調整等が必要となります。

②ステムを伸ばす
フロントブレーキは足りる場合もあるかもしれませんが、リアブレーキケーブル、シフトケーブルが足りなくなる可能性が高いです。
ハンドルをフルに切った状態でケーブルに余裕がある長さが必要です。
逆にステムを短くする場合は、余ってダボついてしまうこともあります。意外と影響が大きいです。

③フル内装式の油圧ディスクブレーキのハンドル・ステム交換場合
これもう前回のお話にもありましたが、基本的にホースは交換必須となる場合が非常に多いです。万が一交換しないでできたらラッキー、ぐらいのイメージです。
④コラムスペーサーを入れ替えハンドルの高さを変える
ハンドルの位置を下げていく分にケーブルは余る方向ですが、逆に上げていくときは注意が必要です。ステム交換のときと同様に、組んだだけでは長さが不足している場合でも気が付きにくいからです。
組み込む段階、もしくは組んだあとしっかりと長さが足りているか確認をする必要があります。不適切な長さ設定の場合、下手したらハンドルを切ったらリアブレーキがかかってしまう場合もあります。
⑤ハンドル幅を広くする
これは実は意外と長さが足りることが多いですが、実際に組んでしっかりと確認をする必要があります。
これらのことからもあくまでも可能性のお話ではありますが、例えばステムを長くしてハンドル幅を広いエアロ形状のものに交換、という場合はケーブルの長さが足りなくなりがちナンバー1の状況、ということです。
✓その他の注意
サムネにもあるようなお話です。
まったく同じサイズの表記の製品だとしても、メーカーによりサイズの計測方法に違いがある場合があります。
その際は同じ長さ、理論上は足りる計算でも実際に組み付けてみたら足りない、ということは少なくありません。
また100%同じ幅、そして同じ内装式であっても、ハンドルに開いている穴の位置、大きさ等によっても必要な長さが変わってくる場合もあります。
ですので同じサイズの似たような構造に変えたのに、長さが足りないから交換が必要と言われた。ということも全然あり得るということです。
✓ケーブルの再利用について
前回のお話で油圧のホースの接続部は一度外したものの再利用は原則行わない、ということでした。
ではケーブル類の再利用はというとどうなのか?ということです。
これもケースバイケースですが、基本的に再利用ができない状況は以下のとおりです。
①クランプ部の痛み(潰れ)
ケーブルのクランプ部が潰れていると、一度抜くとアウター等を通らなくなる可能性があります。(特に現行型の機械式フロントディレイラー)
これはケーブルが新しい、古いという問題ではありません。
②インナーケーブル先端の状態
またよくあることですが、インナーケーブルの先端が開いてしまう、解けてしまっているような場合です。基本的に解けたケーブルはアウターを通らなかったり、もしも通ってもアウター内部を損傷させたり、作業中の怪我のリスクも上がるため、基本的に再利用はできないと考えておくのが良いと思います。
③インナーケーブルの状態
インナーケーブルは基本的に消耗品です。あまりにも状態が悪い場合、再利用をすることでリスクが高い場合は新品への交換をすることもあります。こればかりは実際に外してみないとわからないことが多いものです。

傷んだインナーケーブルを無理にしようすることはリスクを伴う事がある、ということです。
再利用の可否、こればかりは実際に作業を行うメカニックの判断次第、というところですが何も意地悪して再利用しません、ということではなく様々なリスクを考慮した結果の判断、という場合が多いのではないかと思います。
▶アウターケーブル・ホースの長さを決める
シフトアウターケーブルもブレーキアウターケーブルも、油圧のホースであろうともピッタリの長さで組まれたバイクは美しいものです。しかしその代償として、ではありませんがピッタリの長さということはその他の部分が少しでも変わると長さが足りなくなるということです。
ですのでポジションを調整する可能性があったり、近々ハンドルを交換する予定、交換したいと考えている場合は、ケーブルの長さを長めにしておくということもありだと思います。
余談ですが某社のバイクは新車時、油圧ホースが異常に長く設定されているものがありますが、ブレーキの左右を入れ替えるためにはその長さが必要、左右を入れ替えできる長さにしてあるとか、またトラブルが起きたときにつなぎ直せる長さにしてあるということもないとかあるとか。。。何も考えなければ長すぎ!ということですが理由を考えると実は親切設計?なの”かも”しれません。
とは言ってもケーブルは消耗品ですので、ある程度使ってハンドル交換のついでにケーブルを交換してしまう、ということもありだと思います。
▶まとめ
通常真円タイプのアルミハンドルから、内装式のエアロ形状のハンドルへの交換であったり、ステムの長さを長くしたりすることはよくあることです。
しかし逆に内装タイプのハンドルから普通のアルミハンドルに変えたりすることはあまり多いことではないと思います。
ということは、です。
ハンドル周りのグレードアップの多くは、ハンドル交換だけでは終わることはすくなく、付随してものすごく多くの作業がともなってしまう事があるからです。
それでもカスタムって楽しくてついついポチッと(笑)
ということで今回はハンドル・ステム交換等にともなうケーブル・ホース類の長さの話っでした。
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
ハンドルやステム等の交換作業です。
こういったパーツ類の交換はハンドルだけ、ステムだけあればOK!ということでもありません。
単純にあっちのハンドルを取って、新しいハンドルを付ける、というだけでは終わらないことが多いのです。表題のようにハンドル等の交換作業に伴い、ケーブルやホース類の長さが足りなくなってしまう場合があります。交換にともなるケーブル・ホースの長さです。
それはたとえ全く同じ幅のハンドルに交換したとしても、ケーブル・ホース長さが足りなくなる場合があるのです。
というのが今回お話、ハンドル・ステム交換等にともなうケーブル・ホース類の長さの話です。

▶Di2の場合
Di2の場合はエレクトリックケーブルの長さの話ですが、Di2は12速から油圧は無線になっているのでエレクトリックケーブルの長さは気にする必要はありません。
11速Di2の場合はエレクトリックケーブルを使用していますが、通常ハンドル周りのエレクトリックケーブルはある程度余裕を持って選択されている場合が多く、ハンドル交換に伴いハンドルの幅が多少変わろうが、ハンドルの構造が多少変わったとしてもそのまま使える場合が多いです。
しかしです。
当店でも実際に見たことがありますが、SC-M9051やSC-MT800(インフォメーションディスプレイ ジャンクションA)を使用したりして、ぱっつぱつのギリギリの長さで組まれている場合がありました。
この場合は足りなくなってしまうこともあります。
ともあれエレクトリックケーブルはある程度自由度も大きく、長ささえ足りれば意外となんとかなってしまう場合が多いので、特殊な例を除き別途用意する必要性はそこまで高くないと思われます。
▶ケーブルの長さが足りなくなる可能性が高い場合
基本的に多くの場合は以下の通りとなります。
※当然現在の長さがどういった長さで組まれているか にもよります。
①外装式ハンドル→内装式(エアロ)ハンドル
※特に真円形状のハンドルからエアロハンドルの場合は特に足りない場合が多いです。
ハンドルの幅が同じであっても基本的に足りない場合が多く、エアロハンドルは特に必要な長さがかなり長くなる場合がよくあります。
ハンドル内部を通るため、もれなくケーブル類一度外しハンドル内部を通す必要があり、変速調整等が必要となります。

②ステムを伸ばす
フロントブレーキは足りる場合もあるかもしれませんが、リアブレーキケーブル、シフトケーブルが足りなくなる可能性が高いです。
ハンドルをフルに切った状態でケーブルに余裕がある長さが必要です。
逆にステムを短くする場合は、余ってダボついてしまうこともあります。意外と影響が大きいです。

③フル内装式の油圧ディスクブレーキのハンドル・ステム交換場合
これもう前回のお話にもありましたが、基本的にホースは交換必須となる場合が非常に多いです。万が一交換しないでできたらラッキー、ぐらいのイメージです。
④コラムスペーサーを入れ替えハンドルの高さを変える
ハンドルの位置を下げていく分にケーブルは余る方向ですが、逆に上げていくときは注意が必要です。ステム交換のときと同様に、組んだだけでは長さが不足している場合でも気が付きにくいからです。
組み込む段階、もしくは組んだあとしっかりと長さが足りているか確認をする必要があります。不適切な長さ設定の場合、下手したらハンドルを切ったらリアブレーキがかかってしまう場合もあります。
⑤ハンドル幅を広くする
これは実は意外と長さが足りることが多いですが、実際に組んでしっかりと確認をする必要があります。
これらのことからもあくまでも可能性のお話ではありますが、例えばステムを長くしてハンドル幅を広いエアロ形状のものに交換、という場合はケーブルの長さが足りなくなりがちナンバー1の状況、ということです。
✓その他の注意
サムネにもあるようなお話です。
まったく同じサイズの表記の製品だとしても、メーカーによりサイズの計測方法に違いがある場合があります。
その際は同じ長さ、理論上は足りる計算でも実際に組み付けてみたら足りない、ということは少なくありません。
また100%同じ幅、そして同じ内装式であっても、ハンドルに開いている穴の位置、大きさ等によっても必要な長さが変わってくる場合もあります。
ですので同じサイズの似たような構造に変えたのに、長さが足りないから交換が必要と言われた。ということも全然あり得るということです。
✓ケーブルの再利用について
前回のお話で油圧のホースの接続部は一度外したものの再利用は原則行わない、ということでした。
ではケーブル類の再利用はというとどうなのか?ということです。
これもケースバイケースですが、基本的に再利用ができない状況は以下のとおりです。
①クランプ部の痛み(潰れ)
ケーブルのクランプ部が潰れていると、一度抜くとアウター等を通らなくなる可能性があります。(特に現行型の機械式フロントディレイラー)
これはケーブルが新しい、古いという問題ではありません。
②インナーケーブル先端の状態
またよくあることですが、インナーケーブルの先端が開いてしまう、解けてしまっているような場合です。基本的に解けたケーブルはアウターを通らなかったり、もしも通ってもアウター内部を損傷させたり、作業中の怪我のリスクも上がるため、基本的に再利用はできないと考えておくのが良いと思います。
③インナーケーブルの状態
インナーケーブルは基本的に消耗品です。あまりにも状態が悪い場合、再利用をすることでリスクが高い場合は新品への交換をすることもあります。こればかりは実際に外してみないとわからないことが多いものです。

傷んだインナーケーブルを無理にしようすることはリスクを伴う事がある、ということです。
再利用の可否、こればかりは実際に作業を行うメカニックの判断次第、というところですが何も意地悪して再利用しません、ということではなく様々なリスクを考慮した結果の判断、という場合が多いのではないかと思います。
▶アウターケーブル・ホースの長さを決める
シフトアウターケーブルもブレーキアウターケーブルも、油圧のホースであろうともピッタリの長さで組まれたバイクは美しいものです。しかしその代償として、ではありませんがピッタリの長さということはその他の部分が少しでも変わると長さが足りなくなるということです。
ですのでポジションを調整する可能性があったり、近々ハンドルを交換する予定、交換したいと考えている場合は、ケーブルの長さを長めにしておくということもありだと思います。
余談ですが某社のバイクは新車時、油圧ホースが異常に長く設定されているものがありますが、ブレーキの左右を入れ替えるためにはその長さが必要、左右を入れ替えできる長さにしてあるとか、またトラブルが起きたときにつなぎ直せる長さにしてあるということもないとかあるとか。。。何も考えなければ長すぎ!ということですが理由を考えると実は親切設計?なの”かも”しれません。
とは言ってもケーブルは消耗品ですので、ある程度使ってハンドル交換のついでにケーブルを交換してしまう、ということもありだと思います。
▶まとめ
通常真円タイプのアルミハンドルから、内装式のエアロ形状のハンドルへの交換であったり、ステムの長さを長くしたりすることはよくあることです。
しかし逆に内装タイプのハンドルから普通のアルミハンドルに変えたりすることはあまり多いことではないと思います。
ということは、です。
ハンドル周りのグレードアップの多くは、ハンドル交換だけでは終わることはすくなく、付随してものすごく多くの作業がともなってしまう事があるからです。
それでもカスタムって楽しくてついついポチッと(笑)
ということで今回はハンドル・ステム交換等にともなうケーブル・ホース類の長さの話っでした。
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。当店の特徴・詳細ははこちらから
コメント