前回の作業はこちら!


続きましてはこちらです。
PXL_20230508_010743036

前回はFALATH PRO からの今回はFALATH EVOというなんでも新モデルらしいのです。
更にPROよりも更にゴリゴリのエアロ感が増したEVOです。

ということで組み上げつつ、整備的な面で細かいところを見ていこうと思います。ELVES FALATH EVOを組む!DRIVEも!そんなお話です。

下準備としての流れですが、既存バイクのポジション確認、そしてパーツを外し洗浄をかけます。
PXL_20230508_022902761
すっきりいたしました。

11速のDi2コンポですので、ハンドル周りに配線があります。
PXL_20230508_015027219
当店で組ませていただいたようなのですが、どのような構成になっていたかは失念しておりました。がバラしてみれば確かに最適な組み方で組まれておりました。(我ながら、、、恐縮ですm(_ _)m)
現状11速のDi2の内装は行き着くところこの方法だと考えております。

基本的にハンドル周りにDi2の配線がある場合は、原則組み付ける際はDi2の配線から処理をし、逆に外す場合はDi2は最後に外します。
というのも11速のDi2のエレクトリックケーブルはコネクター部分が太いので、物によってはホースやアウターを先に通してしまうとコネクター部分が通らない場合があるからです。

先に進みます。
コラムを切る前にヘッド周りを仮組みしてポジションを確認します。
PXL_20230508_024123162

ヘッドスペーサーは何枚か付属しています。
PXL_20230508_023724380
画像の一番下が金属製トップカバー、下から2枚目が樹脂製割入りスペーサーです。
おそらくスペーサーなしでトップカバーを使用して専用の一体型ハンドル(画像の製品)で組むとステム部とトップチューブがまっすぐになる設計だと思われます。
ですが、このトップカバーと樹脂製のスペーサーがいまいち合わないのです。ですが樹脂はある程度動きますので力技でぐいっと突っ込みました。
と付属のスペーサーは5mmとかはなく10mmオンリーなのは少々不自由を感じるかもしれません。

専用ハンドル+専用スペーサーを用いることでフル内装できるのですが、スペーサーの最上段には汎用の物があり、それを使えば専用ハンドルではなくても半内装仕様で組むこともできるようでした。これは親切設計です。

またヘッド周りの要注意ポイントです。
組み付ける際の画像ですがこちらです。
PXL_20230508_053522706

下の画像はFALATH PROの上部ヘッドベアリング部です。
(どちらかと言えばこのような構造が多いです。)
PXL_20230502_051156250
違いはと言うと上部ベアリングがかなりオフセット?(深い位置に配置される)しているということです。この構造に加えて、トップカバーは前のFALATH PROと同様にシール等はなく防御力はかなり低そうなものです。ということはトップカバーの隙間から侵入する雨や汗、水分の侵入の影響を受けやすい構造と思われます。
しっかりとグリスを入れて組む、そして確認・メンテ頻度を上げたほうが良いと思われます。

続いてシートポストです。
例のごとく滑り止めテープが付属していました。
PXL_20230508_035409487
慣れたものです。
が、嫌な予感がひしひしと、
このテープを使用すると、、、ぜっぜん入りません(笑)
物理的に入らないので使用せずに、滑り止めグリスを用いて組みました。

画像を忘れたのですが、シートポストクランプに10-12N・mと記載があるのですが、2..5mmか3mmぐらいの六角の蓋がついています。そんなに小さなボルトにそんなトルクを掛けれませんのでご注意を。蓋を外した内部の臼のトルクです。

Di2の配線を入れます。
線は入れども、純正ハンドルにジャンクションAが入りません。
PXL_20230508_043253247
なくはありませんが珍しいです。
EW-RS910を使用する場合は要注意です。

ハンドル周りのケーブルを組むときはフォークの抜け落ち防止に汎用のステムを使います。
PXL_20230508_054923781
一人で組むときは手が4本ぐらいあると便利なのですが、そうはいきませんので道具をつかってなんとかします。
PXL_20230508_055816008
少しづつケーブルを通していきます。

最後にDi2のケーブルを挟まないように注意をしつつ組みます。
PXL_20230508_063748237
Di2ケーブルの噛み込みは初歩的なお話ですが、こういった細かいことはとても大切なことです。
某CS出の一流メーカー車でも潰れ、、、ゴニョゴニョ

少しフレームはお休みをいただき、足回りです。
Driveと書かれたホイールです。
最近は新しいメーカーをよく見かけます。
PXL_20230508_064400815
フロント:604g

PXL_20230508_064421031
リア:734g
カーボンスポークでとても軽いです。
DRIVEはリムテープがクリンチャー用ではなく、チューブレス用のものが貼ってありました。
個人的にはプラス点だと思います。

これまた軽い組み合わせで組みます。
PXL_20230508_064602248
最近流行り?のTPU?のチューブらしいのです。

PXL_20230508_064755440.MP
ちょっと厚手のビニール袋みたいです。
3倍気をつけて組みましたが、この薄さと素材感は規定圧まで空気を入れるのが怖かったです。

フレームに戻ります。
BBの取り付けです。
先代のFALATH PROでは少々問題がありました。

EVOではどうかというと、、、
PXL_20230508_072259001
まずBBが違います。
圧入部は取り付けを考えてだと思いますがテーパー状の樹脂製のアダプターがついています。この構造はTOKENのNINJAのようです。これは考えてきたわけだと思いました。

PXL_20230508_072319572
やはりスペーサーは盛りだくさんです。

フレーム側の問題はどのように変わったのか?ということですが・・・気持ちはものすごくよくわかります。
詳細の記載は控えさせていただきますが、先代のPROの問題点は変更されたようです。
しかし今度は逆に、、、(´ε`;)ウーンです。
今世代もBBには少々苦労するかもしれません。

どんどん組んでいきます。
PXL_20230508_073507798
全容が見えてくると、やはりかっこいいです。

ハンドル周りに移ります。
チラ見えしておりますが、今回は油圧ではなくグロータックのイコールで組みます。
要はケーブル引きなのですが、フル内装の場合はケーブル引きであってもアウターの長さはそこまで自由度がありません。
それでもこの純正ハンドルはハンドル内部が広いため、若干の余裕を持たせることができました。このちょっとのアウターの余裕、これが後々のメンテナンス性に大きく影響を与えます。

ジャストの長さを探るためにこんな方法を使います。
PXL_20230509_005330694
不要なアウターケーブルを使用して、深さをマーキングします。
PXL_20230509_005323181
その深さに合わせてカットします。
今回はハードアウターのみで組んでいます。フル内装の場合はハードのみで組めるのであればハードのみが良いと思います。

グロータックのアウターのカットはケーブルカッターで切って削ると長さが変わる場合がありますし、削ったとしても面を出しづらい構造になっています。
PXL_20230508_045648200
これでは不合格です。
PXL_20230509_005639700
切った後削らなくても良いように切ります。
美しい切り口です。

ボッチ作業のポイントです。
PXL_20230509_010912251
道具をつかってスムーズに組みます。
ちょっとしたことですが、このちょっとが作業性を上げるのです。

イコールを組むときのポイントです。
PXL_20230509_013807516
上の画像と合わせて参考までにご参照ください。

PXL_20230509_014923657
イコール、綺麗です。
最終調整・確認はオーナー様と行います。

ほぼ完成です。
Proでは角度がちょっと上がり気味だったマウントです。
PXL_20230509_042853501
今作ではしっかりと調整させているようです。

というのも台座ナットの位置が変わっているのがわかります。
PXL_20230509_042856610
ピンボケでした。。。m(_ _)m

完成いたしました。
PXL_20230509_045431589

実にかっこいいです。
これだけかっこいいのに、ブランドロゴの頭文字がクランクで隠れてしまうのはもったいない気も。
ということで今回は、第二弾!ELVES FALATH EVOを組む、DRIVEも ポイントを抑えつつ解説してみました。
バラ完、組み換え等お気軽にご相談ください。





+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。
当店の特徴・詳細ははこちらから