富士ヒルに向けて減量をしました。
とは言っても当初は体調が戻ってくるに従って筋肉の状態もよく、短時間高強度練習を取り入れることで筋肉量も増えていっているように感じていたこともあり、減量よりも筋肉をつけることを意識していましたので、間食のパンをお餅に変えたぐらいでした。

しかしです。前回のお話にもサラッと出てきましたが、一発目の試走は本番まで2週間とちょっとぐらいの頃でした。試走で過去最低タイムを出してしまったことでスイッチが入ったのかもしれません。
もともと細身ということもあり、家族にはどこ減らすの?とか言われました(笑)

では実際にはどのぐらい減量したのか?ということですが、ここ最近は冬でも夏でもそこまで体重は変わらずでMAX62kgぐらいで大体61kg位を前後しています。
一回目の試走時は起床後で61.2kgでした。
減量を本格的に始めて10日ぐらいは日に日に体重は落ち続け、その後は停滞しました。

本番の時は60kgを少し切るぐらい(59.7~59.8kg位)でした。
ですので実質10日ぐらいで1kgちょっとは落ちたことになりますが、おそらく61.2kgのときはむくんでいたのかもしれません。
ちなみに一昨年は59.5kg以下、昨年は58.5kgでしたので2023年は過去最高の体重でした。
体脂肪率はおおきく変わることはなく、どの年も11~12%の間に収まっています。

富士ヒル時もそうですし、レースを終えても特に食生活も変わることなく、健康的な生活ができているのでこのままでも良いかと思うぐらいの調子の良さで今回の減量は減量幅こそ多くはありませんが、非常にうまく言ったと感じております。。
体重を無理やり減らし、富士ヒルが終わったらドカンと体重が増える、ということもありませんでした。

そんな少々減量幅は少なくゆるめかもしれませんが、調子を落とさない減量の経験的なお話をしてみようと思います。
ということで今回はロードバイクの減量についての話です。
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▶減量の基本
脂肪1kgを落とすのに必要な消費カロリーは約7200kcalと言われています。
7200kcalですので収支計算では摂取カロリーを0kcalにして7200kcal分消費すれば脂肪が1kg消え失せる!バンザイ!ということでもありませんし、そんな事はできません。

では現実的な方法です。ワタクシの場合ですが基本的に減量に関係なく毎日体重を測るようにしています。この習慣があれば減量はそこまで難しくないというのは、経験からの話です。
というのもものすごく単純に考えて、毎日の体重が変わっていなければ摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取れている状態です。
体重が増えていれば摂取カロリーの方が多い状態で、逆に体重が減っていけば消費カロリーの方が多い状態です。難しい計算をしなくとも、ものすごく単純なお話です。

今回の減量で狙ったのは体脂肪率を1桁前半まで持っていくような、削ぎ落とすような減量ではありません。あくまでも体力や筋肉量を落とさずに減らせるムダな部分だけを減らす減量で、パワーを落とさないことが大前提です。
減量幅として2kg前後を目標と考えましたが、体重の数値にとらわれることなく、調子を落とさないように無理のないように落ちるところまで落とそうと決めていました。落としすぎて調子やパワーを落としてはそれこそ意味がなくなってしまう、というのはわかっていたことだからです。

▶良い減量、悪い減量
個人的には減量には2種類があると考えております。
①体脂肪や無駄なものを減らしていく減量
できれば筋肉量は極力減らさずに皮下脂肪、内臓脂肪だけを減らしていくことができれば理想的な減量だと思われます。

それとともに健康的な日々をおくれること、口内炎に悩まされたり風邪をひきやすかったりしては元も子もありません。減らせるものを極力減らすけれども、元気モリモリの状態ということです。

ただしこの方法はローリスク・ローリターンのようなところもあり、大きく減量するのは難しいかもしれません。

②必要なものごとそいでいく減量
こちらは個人的にはあまり良くはない減量だと考えております。
というのも大きく体重を減らせる可能性がある一方、調子もパワーも落としてしまう可能性があるハイリスク・ハイリターンです。とくに本番時にパワー不足を感じてしまうような場合もあります。
✓筋肉を減らしてしまう減量
摂取するタンパク質や糖質の量を減らしすぎてしまったり、バランスが悪くなってしまうことで、脂肪だけではなく筋肉まで削ぎ落としてしまうような減量です。
確かに体重を落とせますが慢性疲労やパワーの伸びの悪さ、低下にもつながると考えています。

✓筋グリコーゲン不足による見せかけの減量
主なエネルギー源となる筋肉内に溜め込まれているグリコーゲンが枯れているときは体重が軽くなります。
というのもグリコーゲンは水分を溜め込む(ようなもの)ので、グリコーゲンが十分に貯留されている時は体重が重くなります。

ということは例えば練習のし過ぎで慢性疲労のような状態でグリコーゲンの貯留が十分ではない場合は体重が軽くなります。体重だけをみると減量に成功しているように思いがちですが、これは体脂肪が減った減量ではありませので、食べて寝て休んでグリコーゲンが貯留されれば体重は戻ります。
ということで見せかけの減量、のようなものだと考えております。

特に消費カロリーが激しいロードバイクではロングライドの後にガクッと体重が落ちることがあります。ワタクシもロングで2kgとか普通に落ちます。しかしその後食べれば戻ります。要はグリコーゲンが枯渇し水分が抜けている、ということで完全に見せかけの減量です。
そもそも1日で2kgです、大きなペットボトル一本分ものも脂肪が1日で消え失せるなんてそれこそ恐ろしいことです。


▶見せかけの体重の見分け方
前述の見せかけの体重の見分け方ですが、完全にワタクシの主観的なお話で恐縮ですが、(主に糖質を)しっかり食べたとしても次の日の体重の増え方が少ないこと、ということです。(お通じ必須ですヨ。)

ロング等の練習でグリコーゲンが枯渇気味であったり、日々のやりすぎや栄養不足による慢性疲労時の体重は軽いです。しかし数日休んで食べると爆発するように体重が増えます。枯渇したグリコーゲンの貯留が進むにつれ水分を抱え込むからです。1~1.5kgぐらいは普通に増えます。
しっかり食べて休んだら1kgとか増えた。この場合は増えた後の体重が正しい体重で、増える前の体重は見せかけの体重だと考えています。

先程と逆考えれば1日とか2日とか練習しないで普通に食べたって1kgなんか脂肪がつくこともありませんので(1日で500mlのペットボトル2本分の脂肪が作られ腹につくなんてことがある訳ありません。)、突然体重は増えません(快便が前提で便秘の場合は除きます)逆に言えば先程も書きましたが、1日で1kgも脂肪が落ちるなんてこともありません。

ですので減量をするときでも、見せかけの体重にだまされずに、本当の体重つまりグリコーゲンが満たされている状態の体重をしっかりと把握する必要があると考えています。


▶見せかけの体重の何が悪いのか?
で、この見せかけの体重の何が悪いかというと、グリコーゲンが不足したまま練習のボリュームが多いとバランスが取れていないことになります。グリコーゲンが不足している、要はガソリン不足の状態で練習することでガソリンを作るために筋肉の分解が進みます。これもやはり一気に進むということではなく少しずつ少しずつ進みます。
減量は脂肪だけを落としたいのに、糖質を制限することで頑張れば頑張るほどに筋肉をどんどん分解してしまう、結果的に十分なパワーが発揮できなかったり、筋疲労が更に進みパフォーマンスの低下が起きたり成長が止まってしまうことになると考えています。

ちなみにワタクシの場合ですがグリコーゲンは足りてなくても全然動けないわけではありませんし、パワーもめちゃくちゃ落ちるわけではありません。慢性疲労は慣れて感じにくくなってしまいますので、気が付きにくいのではないかと思っております。
ですがパフォーマンスを長い期間で見た時はやはり伸びが悪いのではないかと思います。

▶減量方法
ではワタクシ自身が今年、実際に行った減量方法です。
パンをお餅に変えた後、最後の最後で行った減量方法です。

①間食を止めた
まず間食を止めました。
摂取カロリーを抑えるために、ということです。
しかしこれは個人差があり、間食をして1食の量をへらしたほうが効果が出たり、気持ち的にも楽な場合もあるようです。ワタクシの場合はそこまでつらくなかったので、とりあえずプロテイン以外の間食を止めました。

②よく噛んで食べる
1日3回の食事をいつもよりも時間をかけて食べるようにしました。
今まではあまり噛まずに勢いで大量に食べていましたがそれを止め、ひとくちを小さくよく噛んで時間をかけて食べることを心がけました。
一気に早く食べると満腹感を感じるのは食べ終わった後、食後に甘いものを食べた後にようやく満腹感がやってくるようなイメージでしたが、しっかりと噛み時間をかけることで、食事の終わりには腹八分目ぐらいですがある程度の満足感を感じることができました。これにより食後の甘いものも減らすことができました。
量を減らしたのは夕飯のみで米の量を1/4程度減らしました。それ以外の2食は結構しっかりと食べていました。

③タンパク質量は減らさない
プロテインは練習の後、そして寝る前1日2回摂取しました。
(前述の見せかけの減量かもしれませんが、)体重を減らしたい場合は夜のプロテインを減らすと体重は落ちやすかったというのは経験済みでした。しかし夜のプロテインを止めてみたところ、1週間もかからず回復力の落ちや体力の低下を確実に実感しました。

やはり夜にプロテインをしっかりと取ってぐっすり眠ることで、体重の落ちはある程度鈍くはなりますが健康的で回復が進みます。どっちを取るのか?という選択ですが間違いないく回復力向上を取りました。

▶減量でできなかったこと
食事のメニューを変えることです。
基本的に育ち盛りの子供も含めての家族がおりますので、偏った低脂質メニューばかりを選ぶことはできません。むしろご飯は完全に子供たち中心に好みの問題が一番大きく、メニューは子供たちを中心に考えられたものになります。ワタクシが作る際も、やはり子供たちがよく食べてくれることを主に考え、ご飯、味噌汁に主菜副菜その他を加え野菜を多めにバランスを考えて作ります。

ですのでいくら減量とは言えども、一人だけ別のメニューを食べるという選択肢はありませんでした。揚げ物等も子供たちは大好きですので、量は少なめには考慮していましたが普通に食べてました。
とは言っても原則日頃から栄養バランスを考えたメニューとなっておりますので、もともとバランスは悪くなかったとも思われます。

▶いつまで減量したのか?
前日は止めました。
2週間以上ぶりにパンを食べましたが、美味しすぎてぶっ飛びました(笑)
前日はカーボローディング!とか言いつつもちょこちょこつまみながら準備をしました。
お昼もパスタを大盛り食べて、移動中もなんやかんやちょこちょことパンをつまんでいました。
そう言えば夜もパスタ(笑)

▶まとめ
減量は難しいと言われることもありますが、まずは自分を知ることから始めると良いと思います。
現在の生活で体重が増えているのか、減っているのか、ということです。
ものすごく単純な話で減らしたいのであれば日々の生活の消費カロリーを増やすか、摂取カロリーを減らすか、ということです。それに伴い、カロリーを減らすことは重要ですが必要な栄養素まで減らしてしまうことによる弊害を理解する必要があります。
そうならないための確認方法をご自身の中で見つけておくこと、これはとても大切なことだと思います。

ロードバイク以外の生活を全て犠牲にする、なんてことはあまりないと思います。まずは人として健康的な生活を送ることができること、そしてその中で練習をしたりすることで少しづつ強くなる方法をさがす、ということが大切だと思います。
ということで今回は富士ヒルに向けた減量の話  見せかけの体重と減量方法等、そんなお話でした。
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