新105 R7100シリーズのコンポーネントでまだ発表前ですが、ポロッてしまったと思しき映像があります。
あくまでも公式からの正式な発表ではありませんが、ほとんど確定かとは思います。
あとは時期の問題ですが、機械式が出るというのは春頃ぐらいからは密かに薄々匂わせていた感があったのです。
これがもしも発売となったら12速世代の初となる機会式変速の油圧ブレーキ仕様のコンポーネントです。では発売した際には載せ替えはおすすめできるのか?買いなのかどうか。そんなことを考えてようかと思います。
ということで今回はShimano 新105 R7100シリーズ 機械式コンポーネントを考える、そんなお話です。
▶ギア比の問題
まずはギア比の問題です。
105の場合は、リアのカセットスプロケットは11-34Tもしくは11-36Tのみです。
かなりワイドでそのまま激坂OK的なイメージですが、逆に言えば激坂や上りをあまり走らない場合の、大きなギア歯は物理的に重く重りでしかありません。
ではカセットだけULTEGRAの11-30Tとか、、、というのはそうは許されないようです。(機械式の場合はリアディレイラーをULTEGRAに、ということも現状ではできません。SSとか出れば別だと思うのですが。。。)
というのも105のディレイラーのキャパ的に11-34Tもしくは11-36Tのみ対応しています。(現状のDi2のRD-R7150の場合)Di2で対応していないのものを機械式で対応させるというのも少々考えづらいです。
ではもしもRD-R7170の同等のスペックだった場合、11-30Tは使えないのかというと、構造的には取ってつけられ無いこともありませんし、動かせないことも無いとは思います。
しかしかなり具合い悪くなる、もしくは最初は動いたとしても摩耗の影響が色濃く出る可能性が高いと考えられます。
基本的に付けて動いたということと、調子がよく動くというのは全く別のお話です。
またフロントが50-34T、52-36Tという制限があります。
52-36Tで足りないのかと言われると、、、ロードレースではコースによっては速度域的に足りなくなることが考えられます。ヒルクライムレースであれば足りるかとは思います。
逆にクランクに関しては悪いことだけではありません。
ギアのラインナップの少なさはあるものの、クランク長に関しては旧世代よりもショートの160mmから5種類がラインナップされ、ほぼ不自由はしないかと思われます。
▶重量的な問題
続いて重量の問題です。
基本的にはリムブレーキ用のコンポーネントよりもディスクブレーキ用のコンポーネントの方が重いです。また機械式変速機はDi2に比べると重い傾向にあります。
つまりこの4種類の中では、機械式の油圧コンポーネントが最も重いということです。
何がそんなに重たいのかと言えば、まず圧倒的にコントロールレバーが重たくなります。
105の油圧で11速モデルのコントロールレバーST-R7020は610gです。(105Di2はST-R7170は423g、最軽量はリムのDi2レバーで230g!超軽いです。)
というのもDi2であればコントロールレバー内は変速機構はスイッチ、そして電池ぐらいなものですが、機械式ともなると変速用のギア類を組み込む必要があります。

※11速のレバー内部の変速に関わる部分のパーツです。
つまりカセットスプロケットも含めて、機械式の105はコンポーネントの重量がかなり重くなる、というデメリットが十分に考えられます。
✓レバー形状
重量ついでに形状も意外と重要です。
上の画像の変速のためのギア構造をレバー内部に入れるため、レバー自体もかなり大きくなります。
特に油圧の場合は、油圧構造+ギア構造の2つをレバー内部に入れるためかなり大きくなる傾向にあります。
コレにより重量が増えるのと同時に、コントロールレバーもかなり大きくなります。
主にレバーの先っちょのほうがかなり大きくなりますので、見た目的な問題そして実際に握りごこちというか握り感はだいぶ変わってくる可能性がありますので、注意が必要です。
▶機械式対応フレームとメンテナンス性
半内装構造であれば使えるものが多いですが、昨今のフレームは機械式に対応していないフレームが増えていきます。というのもDi2の場合はセミワイヤレスやワイヤレス仕様の変速機が主流になってきている影響も考えられます。とは言っても油圧のホースの道だけは確保する必要がありますので、完全に分断できるわけではありません。
昨今のフル内装仕様での機械式の組み方は少々無理をしている感がある構造のものもあります。基本的に機械式はDi2組よりもメンテナンス性は落ちる傾向にありますので、メンテナンス費用は高くついてしまう場合が多いかと思われます。
フル内装の場合はほぼフルアウター仕様ですが、フルアウター構造自体は悪い構造ではありませんが、やはり重量的には不利になります。
機械式変速のフル内装化が実現したのは、フロントディレイラーにケーブルアジャスト機能がついたということも重要な要因です。逆に考えるとフル内装仕様の場合はフロントディレイラーの調節機構や構造的な問題でTiagra以下は組むことができません。
今後ミドル、もしくはハイエンドモデルでの機械式対応が縮小されていくと、組みつけることができないものも出てきてしまうかもしれない、ということは意外と重要な要素かと思われます。
▶まとめ
現在の油圧のバイクが重たい傾向にあるのは、フレーム重量が云々という問題とともに、コンポーネント自体も重たくなっている、ということもあります。
では仮にです。仮に機械式新型105が発売されたとして、オススメできる場合、逆におすすめできない場合を考えてみます。
105がDi2と同じギア構成の場合は、やはりギア比は11-34Tとかかなりワイドに使えます。
11-34Tは従来の11-30Tのロー側に34Tがくっついた歯数構成です。ですので11-30Tで激坂や上りのケイデンス対策に34Tや36Tのビッグギアがほしい場合は、12速の105も良いかもしれません。。。ということなのですが、もう少し考えるとそもそも激坂とか上り対策用のギアを導入するのに重量が重くなるというある意味ジレンマ的なお話も。。。(笑)
また例えば現在11速で30Tを使用していて不自由がない場合、、、変速のことだけを考えれば交換してもあまりメリットは無いかもしれません。ブレーキはクリアランスが広がったりすることのメリットは考えられますが。
とこんなことを考えると、なかなかもっておすすめします!というのはなかなか難しいかもしれません。
これこそが旧リム時代の105の時とは完全に変わってしまったネガティブな部分です。
あとは価格的な問題です。
完成車組み込みで車体価格を抑えるため、もしくは今後Di2化を念頭に置いたグレードアップ、こういったことがメインとなるのかもしれません。
そして最後は恐怖のディスコン問題です。
11速がいつまでサポートされるのか、これは最も大きな問題かと思われます。
11速時代の105の変速性能は基本的にかなり高かったと思います。個人的な印象ではリム機械式の105とULTEGRAの違いはというと、やはりいちばん大きな部分は耐久性と寿命的なイメージがあります。
ではここでレースでは105から、という言葉ありますが実際にはどうかというと、、、確かに過去の105の性能はかなりULTEGRAに近かったということもあると思います。
では現在では、というとDi2しか無いので比較はなかなか難しく、また油圧ともなるとやはり重量的やギア的な問題なども考えなければならない点がネガティブ要素として出てきしいます。非常に悩ましいところです。
ということで今回はShimano 新105 R7100シリーズ 機械式コンポーネントを考える、そんなお話でした。
と個人的にはリムブレーキモデルの12速105って、ディスコン等の問題を考えると意外と需要があるような無いような。。。多分出ないとは思います。(´・ω・`)ショボーン
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あくまでも公式からの正式な発表ではありませんが、ほとんど確定かとは思います。
あとは時期の問題ですが、機械式が出るというのは春頃ぐらいからは密かに薄々匂わせていた感があったのです。
これがもしも発売となったら12速世代の初となる機会式変速の油圧ブレーキ仕様のコンポーネントです。では発売した際には載せ替えはおすすめできるのか?買いなのかどうか。そんなことを考えてようかと思います。
ということで今回はShimano 新105 R7100シリーズ 機械式コンポーネントを考える、そんなお話です。
▶ギア比の問題
まずはギア比の問題です。
105の場合は、リアのカセットスプロケットは11-34Tもしくは11-36Tのみです。
かなりワイドでそのまま激坂OK的なイメージですが、逆に言えば激坂や上りをあまり走らない場合の、大きなギア歯は物理的に重く重りでしかありません。
ではカセットだけULTEGRAの11-30Tとか、、、というのはそうは許されないようです。(機械式の場合はリアディレイラーをULTEGRAに、ということも現状ではできません。SSとか出れば別だと思うのですが。。。)
というのも105のディレイラーのキャパ的に11-34Tもしくは11-36Tのみ対応しています。(現状のDi2のRD-R7150の場合)Di2で対応していないのものを機械式で対応させるというのも少々考えづらいです。
ではもしもRD-R7170の同等のスペックだった場合、11-30Tは使えないのかというと、構造的には取ってつけられ無いこともありませんし、動かせないことも無いとは思います。
しかしかなり具合い悪くなる、もしくは最初は動いたとしても摩耗の影響が色濃く出る可能性が高いと考えられます。
基本的に付けて動いたということと、調子がよく動くというのは全く別のお話です。
またフロントが50-34T、52-36Tという制限があります。
52-36Tで足りないのかと言われると、、、ロードレースではコースによっては速度域的に足りなくなることが考えられます。ヒルクライムレースであれば足りるかとは思います。
逆にクランクに関しては悪いことだけではありません。
ギアのラインナップの少なさはあるものの、クランク長に関しては旧世代よりもショートの160mmから5種類がラインナップされ、ほぼ不自由はしないかと思われます。
▶重量的な問題
続いて重量の問題です。
基本的にはリムブレーキ用のコンポーネントよりもディスクブレーキ用のコンポーネントの方が重いです。また機械式変速機はDi2に比べると重い傾向にあります。
つまりこの4種類の中では、機械式の油圧コンポーネントが最も重いということです。
何がそんなに重たいのかと言えば、まず圧倒的にコントロールレバーが重たくなります。
105の油圧で11速モデルのコントロールレバーST-R7020は610gです。(105Di2はST-R7170は423g、最軽量はリムのDi2レバーで230g!超軽いです。)
というのもDi2であればコントロールレバー内は変速機構はスイッチ、そして電池ぐらいなものですが、機械式ともなると変速用のギア類を組み込む必要があります。

※11速のレバー内部の変速に関わる部分のパーツです。
つまりカセットスプロケットも含めて、機械式の105はコンポーネントの重量がかなり重くなる、というデメリットが十分に考えられます。
✓レバー形状
重量ついでに形状も意外と重要です。
上の画像の変速のためのギア構造をレバー内部に入れるため、レバー自体もかなり大きくなります。
特に油圧の場合は、油圧構造+ギア構造の2つをレバー内部に入れるためかなり大きくなる傾向にあります。
コレにより重量が増えるのと同時に、コントロールレバーもかなり大きくなります。
主にレバーの先っちょのほうがかなり大きくなりますので、見た目的な問題そして実際に握りごこちというか握り感はだいぶ変わってくる可能性がありますので、注意が必要です。
▶機械式対応フレームとメンテナンス性
半内装構造であれば使えるものが多いですが、昨今のフレームは機械式に対応していないフレームが増えていきます。というのもDi2の場合はセミワイヤレスやワイヤレス仕様の変速機が主流になってきている影響も考えられます。とは言っても油圧のホースの道だけは確保する必要がありますので、完全に分断できるわけではありません。
昨今のフル内装仕様での機械式の組み方は少々無理をしている感がある構造のものもあります。基本的に機械式はDi2組よりもメンテナンス性は落ちる傾向にありますので、メンテナンス費用は高くついてしまう場合が多いかと思われます。
フル内装の場合はほぼフルアウター仕様ですが、フルアウター構造自体は悪い構造ではありませんが、やはり重量的には不利になります。
機械式変速のフル内装化が実現したのは、フロントディレイラーにケーブルアジャスト機能がついたということも重要な要因です。逆に考えるとフル内装仕様の場合はフロントディレイラーの調節機構や構造的な問題でTiagra以下は組むことができません。
今後ミドル、もしくはハイエンドモデルでの機械式対応が縮小されていくと、組みつけることができないものも出てきてしまうかもしれない、ということは意外と重要な要素かと思われます。
▶まとめ
現在の油圧のバイクが重たい傾向にあるのは、フレーム重量が云々という問題とともに、コンポーネント自体も重たくなっている、ということもあります。
では仮にです。仮に機械式新型105が発売されたとして、オススメできる場合、逆におすすめできない場合を考えてみます。
105がDi2と同じギア構成の場合は、やはりギア比は11-34Tとかかなりワイドに使えます。
11-34Tは従来の11-30Tのロー側に34Tがくっついた歯数構成です。ですので11-30Tで激坂や上りのケイデンス対策に34Tや36Tのビッグギアがほしい場合は、12速の105も良いかもしれません。。。ということなのですが、もう少し考えるとそもそも激坂とか上り対策用のギアを導入するのに重量が重くなるというある意味ジレンマ的なお話も。。。(笑)
また例えば現在11速で30Tを使用していて不自由がない場合、、、変速のことだけを考えれば交換してもあまりメリットは無いかもしれません。ブレーキはクリアランスが広がったりすることのメリットは考えられますが。
とこんなことを考えると、なかなかもっておすすめします!というのはなかなか難しいかもしれません。
これこそが旧リム時代の105の時とは完全に変わってしまったネガティブな部分です。
あとは価格的な問題です。
完成車組み込みで車体価格を抑えるため、もしくは今後Di2化を念頭に置いたグレードアップ、こういったことがメインとなるのかもしれません。
そして最後は恐怖のディスコン問題です。
11速がいつまでサポートされるのか、これは最も大きな問題かと思われます。
11速時代の105の変速性能は基本的にかなり高かったと思います。個人的な印象ではリム機械式の105とULTEGRAの違いはというと、やはりいちばん大きな部分は耐久性と寿命的なイメージがあります。
ではここでレースでは105から、という言葉ありますが実際にはどうかというと、、、確かに過去の105の性能はかなりULTEGRAに近かったということもあると思います。
では現在では、というとDi2しか無いので比較はなかなか難しく、また油圧ともなるとやはり重量的やギア的な問題なども考えなければならない点がネガティブ要素として出てきしいます。非常に悩ましいところです。
ということで今回はShimano 新105 R7100シリーズ 機械式コンポーネントを考える、そんなお話でした。
と個人的にはリムブレーキモデルの12速105って、ディスコン等の問題を考えると意外と需要があるような無いような。。。多分出ないとは思います。(´・ω・`)ショボーン
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コメント
コメント一覧 (2)
ブラケットカバーを購入したのですが
箱にST-R7120と新GRXの記載が追加されていました
ありがとうございます。当店の在庫も確認いたしましたが、たしかに!
確定ですね!