前回のお話はこちらからどうぞ。


一部では先行して公開をさせていただいていた新フレームはT1550です。
T1550はLUN HYPERで有名なメーカー、WINSPACEのエアロ系のフレームです。T1500から進化を遂げてT1550です。
実は今年はじめの展示会で一目惚れ、、、とは言っても時間が空いてしまいすっかり忘れていたというところもあったのですが(笑)
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本格的にフレームの選定に入ったとき、様々なご縁があり再び巡り合ったということでした。

ということでこちら!
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この箱は何度みてもワクワクが止まらないのは何台組んでも、何年経っても、自分のものだけということではありません。この箱を開ける瞬間は誰のものでも関係なく、いつもとても幸せを感じることができるのです。

こちらです。
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猛暑の日も-8℃の日も土砂降りの雨も暴風雨の日も、2年以上もありがとう、何万キロもありがとう、何度かこかしてごめん、
最後の勇姿と思しきSLR01と新フレームのT1550です。
こうして並べてみるとBMCとWINSPACEってロゴの字体が似ているような気が。
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フォークとシートポストです。
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まずは実測です。
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トップチューブ550mmのLサイズです。
ハンガーやFD台座等は込みの重量です。
公式ページではMサイズ、880g±30g(おそらく未塗装重量)ということですので、おおよそカタログ通りだと思われます。(このカラー・塗装は若干重めのようです)
内部構造としてSLCにはあったホーストンネルはありません。フル内装仕様のためだと思われます。あれも一長一短なのでどっちが絶対、ということでも無いかと思われます。
やはりオールラウンド系のSLR01と比べると少々重いので、正直数値を見て若干尻込みしてしまいます。

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フロントフォークは未カット状態で418gです。

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シートポストも未カットでやぐら込みの209gです。
この3点でおそらく320gぐらいの増量になるのではないかと思われます。
この320gの差を大きいと取るか、小さいと取るかですが、個人的には想定内です、

組み上げる前にコーティングをしました。
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クリアの表面には若干粗さが残っていましたので、磨きを行ってからコーティングをしました。

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画面では分かり辛くてごめんなさい。
やはり重量は多少重くてもグロス(艶有り)が好きです。
なぜかと言えばピカピカだから!(笑)

SLRから使うパーツ類を外す前に、念のためポジションを計測しておきます。
今回のT1550はSLRとジオメトリがほぼ同じ、違うところも3mm程度なので、丸コピーでOKです。とは言っても一体型ハンドルを使用している以上は調整もほぼできません。ですので念のため各所を測ってみたはものの調整の必要はなく、コラムは一番下げればOKというぐらいでした。数値で合わせたのはサドル高とサドル位置ぐらいでした。

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SLRからパーツを外していきます。

今回リムブレーキ用フレームからディスクブレーキ用フレームに載せ替えということで、コンポーネントをどうするかを悩みました。
やはりディスクブレーキは油圧が良いと考えたのですが、そこには大きな問題が。

通常リムから油圧ディスクへ載せ替える場合はコントロールレバーと制動系パーツ(ブレーキキャリパー等)とホイールがあればOKなのです。
しかしです。
記事作成時現在、ST-R8070 ULTEGRAの11速 油圧用のコントロールレバー、、、
ディスコンでした_(꒪_꒪ )…チーン
となると新品の入手不可です。ST-R8070をご使用中の方はくれぐれも壊さぬようにご注意ください。
では11速Di2で現状使用できるコントロールレバーはというと、2種類です。
・DURA-ACE ST-R9170 ※10万円超えデス。( д) ゚ ゚アボーン
・GRX ST-RX815 7万円…
(´ε`;)ウーン…

おそらく数年でなくなる可能性がある(むしろ数年持つのか??)パーツで10万と言うのも、、、
ということで先日のアレが出てきたわけです。


こちらはロード用のコントロールレバーで使えるフラットマウントの機械式(メカニカル)ディスクブレーキです。
前後で16,000円ちょっとですので、まずはこれを使用し組むことにしました。
機械式のディスク用ブレーキキャリパーといえばイコールがありますが、イコールは組む機会が非常に多いので、今回はSHIMANOを使用することにしました。ちょっとぐらい重くてもなんのその!

パーツを外しました。
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SLRは構造上Di2配線を入れる時は原則BBを外す必要があります。
逆に取り外しの場合は、ヘッド部が開いていれば(フォークが外れた状態)BBを外すことなくDi2の配線を抜き取ることができる場合が多いです。

T1550の付属品です。
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スルーアクスルは6mm六角のレバーなしタイプです。(ということは携帯工具が増えることに、、、)
ヘッドパーツは専用ハンドルだけではなく、外装や半内装ハンドルでも使用できる汎用性の高いパーツも付属しています。
汎用性の高いヘッドパーツの付属、または使用できる構造は大手メーカー品でも採用してほしいところだと思います。専用品でのがんじがらめは利便性が低く、ユーザーフレンドリーとは言いづらいと思うのです。
ディレイラーハンガーはノーマルマウントですが、予備が付属していました。

何はともあれまずはシートポストからです。
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というのも、最近のカーボンを始めとするバイクの殆どは整備スタンドでフレームをクランプすることは原則NGです。
二度手間にならないようにシートポストのカット、Di2バッテリー内蔵+配線、まとめて行ってしまいます。
ちなみにLサイズ、サドル高720mmぐらいですがシートポストはカット必須でした。シートチューブはエアロ形状なので入り代はそこまで深くないようです。エアロフレームではよくありがちなお話です。

サドルも取り付けます。
サドルレールクランプは工場出荷の初期状態は金属レールで主に使われている真円のタイプ対応のやぐらがついています。間違ってもこのまま楕円のカーボンレールを取り付けてはいけません。合わないまま締め付けるとレールのカーボンがだめになってしまう場合があります。
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カーボンレール用の7×9mmのクランプパーツです。
これもフレーム付属のヘッドパーツ類と一緒に付属してくる親切パッケージです。
※7×9mm用ですので、7×10mmのカーボンレールは要注意です。

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楕円形上のサドルレールがピタリと収まります。
個人的には左右一本締めはズレやすい印象がありあまり良い印象がないので要観察です。

シートポストが組めるとスタンドにセットできるようになります。
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これで作業が捗ります。
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続いてブレーキを取り付けアウターケーブルを内装します。

BR-RS305です。
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バナナをどう使うか。。。ポイントです。
少々きついですが、これ以外はないと思われます。
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どうしてもフレームに金属製のバナナが当たりますので、保護テープで養生しておきました。

ヘッドパーツです。
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上下同径同種1.5サイズです。
ケーブル類を内装する構造の場合は上部ベアリングは1-1/8よりも1.5あったほうが内装作業が無理なくいける気がします。
また時々上下同径1.5なのに上下で違うヘッドベアリングを使うフレームもありますが、こういったところも親切設計だと思います。

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アンカーはTOKENです。
なにげにこれ結構いいやつです。

仮組みしてコラムカット幅を決めます。
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とりあえず手持ちのハンドルを使うためいわゆる”なんでもスペーサー”を使います。これを使うことでとりあえずステムは何でも使えるようになります。このスペーサーは厚みがありますので、ハンドル位置が低くできないのが難点ですが、大きな差ではないのでなんとかなると思います。

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構造的にはやはり雨や水分には弱そうですので、グリスはもりもりに入れて組みました。
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再度BR-RS305!
意外と悪くないでしょう。

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リアです。
こちらもバナナの使い方がポイントです。

インナーを通しました。
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もちろん日泉ケーブルです。
相変わらず日泉ケーブルは最高です。
日泉を使い正しく組むことで引きの軽さはリムブレーキと同レベルに超軽くできます。。

続いてドライブトレインです。
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Di2配線は済んでいますので前後ディレイラーは取り付けるだけです。

BBはTOKENのNINJAにしました。
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ヘッドパーツもTOKENですので、ではなく今後BBを分解する事が近々ありますので外しやすさを考慮して、ということです。

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並べてみると、、、赤鬼青鬼のようです(笑)

スルーアクスルです。
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これがいいのです。

ディスクローターは前160mm、後ろ140mmです。
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リアはスイスストップ!

ホイールは、、、ZONDAちゃんです!
有効利用させていただきます。ありがとうございましたm(_ _)m
組めました。
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うん、、、ものっすごい久しぶりにZONDAちゃんです。

ここで少しフレームの話です。
T1550の良いところです。
・フロントディレイラー台座が交換可能で金属製
・エンドのネジ部は交換可能
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ネジが舐めてしまっても交換が可能というのは良いことです。
フレーム一体式ならまだしも、貫通していないタイプで舐めた場合は、、、一大事です。
・BBシェル
かなり良いです。個体差はわかりませんがきつすぎずゆるすぎず絶妙だと思います。
・フロントエンド
最初はスルーが通らないと思われるぐらいキッツキツでした。
しかし逆にゆるいぐらいであればきついほうが全然良いです。

逆にイマイチなところといえば、ダイレクトマウントのリアディレイラーハンガーが無いことぐらいだと思います。

さぁさぁ実測です。
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ボトルケージ、バーテープレスです。
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7.79kgでした。
SLRと比べても800gの増量です。

走れるように車載品類をつけます。
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あとは走るだけです。
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期待と不安が入り混じります。

次回、リムからディスクロードへ乗り換えてどう感じたのか、重量増の影響は?等々・・・ということでT1550の初期インプレッション!そんなお話の予定です。

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