今回はDi2の12速だけではなく、おまけとして11速と12速のギア位置の制御や、12速のチェーン長、ギア位置の制御についてのお話をひっそりと忍ばせさせてあります。
とこのように当ブログは表題だけで見ないでいいや、とならないように何かしらのおまけてきなコンテンツを一言二言入れることを心がけておりますm(_ _)m
ですのでぜひともちょっと興味がイマイチ、ということでも斜め読み程度に目を通していただければ幸いです。

過去に11速が発売されたときにも、よく言われたことがあります。
10速でも十分なんだよなぁ。。。ということです。
同じく12速が出た時も11速でも十分なんだよなぁ、、、と(笑)
もちろん使い方によってはチェーンが長持ちする9速でも調整次第ではスパスパ変速決まりますので、全然問題がない場合もあります。

しかしです。
実際に使ってみるとやっぱりものすごく便利なのです。
段数の少ないコンポや機械式がだめというわけでもありません。それでもDi2って使ってみれば鬼のように楽ですし、便利なのです。もちろんレースではなくても、速さを求める以外の乗り方でもとっても良いのです。

そんな便利なDi2ですが、11速から12速に代わりどうなったのか、どんな差を感じたのか、ということで今回は3000㎞使って見えてきた Di2の12速と11速の差とは!?そんなお話です。

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▶変速性能
①リア

11速DURA-ACEよりも変速時間が58%短くなった、というのは公式の情報です。
11速のDi2の変速速度に不満があったわけではありません。
しかし使ってみると確実にワンテンポ早いのです。

そして慣れてくるともっと速く変速ができるようになります。
11速と同じようなイメージで行うともうすでに遅いです。
発売当時のお話では力を抜かずに変速が、ということがあったと記憶しております。では実際にどうなのかと言うと、あながち的外れではないとも思います。
イメージ的に抜いて変速、ギアがハマった時点で踏み始めて、と頭で考えている余裕はありませんので、体でタイミングを掴むしかありませんが、イメージ的にはほとんど抜かずに瞬間的に、逆に力を抜いてと考えているうちはまだ遅れが出てしまうようなイメージです。
強度高めで走っている時は力を抜いて、というよりも上死点下死点、ペダリングで一番力がかからない瞬間を狙ってシフトボタンにふれる、こんなイメージです。

とは言っても毎回思いっき踏み込みながらの変速はやはりギアだけではなく、フリーボディ等にも優しいとは思えないのでやはり素早く勝つ優しく、ということが良いと思います。

もちろんスッと力を抜いて変速が決まると、吸い込まれるように変速してきます。


②フロント
はっきり言ってリア以上に早くなったように感じます。
前代モデルよりも変速時間45%減ということですが、個人的にはもっと良くなったように感じています。
変速タイミングに限らず、音がした瞬間にもうすでに上がっている、というイメージです。
特に上り終えた時のフロントの変速時で驚きの性能を示します。

とは言えフロントに関してはリアとは構造が違いますので、しっかりと調整ができていること、チェーンやチェーンリングに摩耗がないこと、台座の剛性などの要素は必要かとは思いますが、本気でリアのようにシフトします。

なのですが、普段の練習がほぼ平地なワタクシの場合、フロントは殆ど使っていません。先日の勝浦ライド160kmもリア1466回に対して、フロントはわずか11回だそうです。。。(笑)


▶ギア比
前回も書きましたが、これです。

12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
R8000 11T 12T 13T 14T 15T 17T 19T 21T 24T 27T 30T 10-30T
R8100 11T 12T 13T 14T 15T 16T 17T 19T 21T 24T 27T 30T 10-30T
11T 12T 13T 14T 15T 17T 19T 21T 24T 27T 30T 34T 10-34T

ロー側から6番目、このたったの1枚ですが16Tが本当に最高です。
この16Tはギアって平地や少しの上り、かなりよく使うギアで非常に繋がりがよく感じています。
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それにしてもフロント少な、、、そしてロー側(笑)
カセットも減らないわけです。

と、12枚のギアに関してのことですが、11速時代は不自由に感じていなかった、というのは無いものをねだっても仕方がないことということもあってか、こういうもんだと思いこんでいたということがあったのだと思います。

しかしです。使ってみればとんでもないです。やっぱり便利なのです。
とは言ってもこれも慣れてしまえばもう全然当たり前です。逆に11速に戻したときにはやはりあれっ?となると思われます。

またギアの選択は使い方次第です。
ワタクシのちょうどよく使う16Tあたりが非常に良いわけですが、逆に上り等でギアが足りなかったり。もっと回したい場合は11-34Tなどを選ぶの良いと思います。平地のちょっとした1枚よりも、激坂で1枚ある方が便利なんだ!というように本当に使い方次第です。
(あざみラインを上る時は34を選びたいです。)

要は使い方に合わせた適切なギアを使用するというのは、プロの世界でも同じですし、速く走るためだけではなく、日々のサイクリングでも適切なギアを使用するということはとても快適に無理なく走りきれる、これも重要なことです。


▶たすき掛け
インナートップとトップ側2枚目まではDURA-ACEは使えませんが、ULTEGRA・105は使えるようになりました。
※11速時代のギア位置の制御は解除できる場合もありましたが、12速のDURA-ACEは完全に解除ができないということでした。なんでも構造的にDURA-ACEは無理だったとか。。。

このインナートップ付近のギア位置の使用は、シングルテンションのリアディレイラーはチェーンテンションが落ちてしまう傾向にありますのであまりお薦めはできません。
ともあれインナートップのギア位置はそこまで使うこともないので、そこまで不自由に感じることはありません。

逆にアウターロー付近です。
一番ロー側30Tはほぼ使いませんが、それでもロー側2枚目ぐらいまでのチェーンテンションが前モデルに比べてかなり余裕があります。アウターロー付近でも変速等も悪くなりませんので、使い勝手が非常に良いのです。これは非常に良いところだと思います。

これは単純にディレイラーのケージが長くなっただけではなくO.L.D142mm設計というのもあるのかもしれません。

と、マニュアル外の話なので、大きな声では言いづらいですが、11-30Tの場合はチェーンは1段階長めにセットすると更に良くなります。
そもそも34Tとワイドとセッティング同じと言うのもですね。。。あれは調整の::化のたゴニョゴニョ。。どうなんでしょうかね。



▶整備面

①セミワイヤレス化
これはいじる側、メカニックとしてのお話です。
昨今の流行りのフル内装システムにおいてはハンドル周りワイヤレス化の影響はそこまで大きくは無いです。ですので配線という面では12速は油圧でもリムブレーキモデルでもそこまで作業工程に差は出ません。
というのもDi2のケーブルなんぞ細くてヘナヘナなわけです。大した抵抗にもなりませんし、通すのも別に大変な作業ではありません。
油圧のホースが存在するのでそこに細くへなへななエレクトリックケーブルがあったところで大した手間にもなりません。

しかしです。
唯一良いと思うことは挟み込み、潰れ、断線が無いということです。
これは大きなメリットだとは思います。

また構造が11速時代とは少々代わりますので、エレクトリックケーブルの組み方次第で長さがだいぶ代わります。それとエレクトリックケーブルの太さです。12速用のエレクトリックケーブルは11速以上に細くなり、コネクター部が折れやすくなったということです。またコネクターは何回も頻繁に抜き差しすることに耐えられないというお話もあります。このへんの選択というか選び方が11速との違いだと感じています。

②ジャンクションA
あとはジャンクションAの存在です。
AもBもですが特にジャンクションA、ハンドル周りの邪魔者が無いのはやはりスッキリして良いです。
そもそもジャンクションAという謎の存在が(笑)ワイヤレスではない場合でもあんなちっこい存在コントロールレバーの中にでも突っ込んでしまえばよかったと思わないこともありません。油圧の機構よりもだいぶ小型だと思います。
とは言ってもワタクシには想像もできないほどの開発秘話や苦労や技術があると思いますので、そこは致し方がない理由があったのかもしれません。

ともあれハンドル周りのジャンクションAやフレーム内部のBもなくなったのは非常に良いことだと思います。

③バッテリーの使用時間
これは残念ながら、11速よりも短く、12速のほうがもたないです。
前述のようにフロントは基本的にほぼ使いません。
変速回数の平均は50㎞で300~400回ぐらいの場合が多いようです。
パワーメーターや各種サイコンとの通信等の影響もあるのかもしれませんが、ワタクシの場合で概ね月1回ぐらいの充電が必要です。
11速時代は1.5ヶ月ぐらいは使用できていましたが、12速になってからは1ヶ月ちょうどぐらいでなくなります。


▶まとめ
11速Di2と12速Di2の差を書いてきましたが、どちらも確実に共通することがあります。
それはどちらも超便利!ということです。
Di2は導入コストは掛かりますが、維持費やメンテナンスは安くなる場合もあります。元が取れるかと言うと、正直元は取れないと思います。しかし価格なり、それ相応の性能を確実に手に入れることができます。
それは速く走るためだけのアイテムではなく、サイクリングでも確実にその性能の恩恵を受けることできます。
Di2は一度使うと戻れなくなってしまうコンポ、というのはよく聞くお話です。
11速もものすごく良かったですし、12速も更に良くなっています。
ということで今回は3000㎞使って見えてきた Di2の12速と11速の差とは!?、そんなお話でした。


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