毎年この時期になると憂鬱になることがあります。
とは言ってももう毎年のことなので、深くは考えていなくそういうものだと思っていたことがあります。
それはなにかと言えば”冬になると本当にびっくりするぐらいパワーが出なくなること”です。
これは毎年毎年痛感していた事で、寒くなれなるほど速度もパワーが出づらくなるのは致し方がないこと、ある意味当然のことだと思いこんでいました。
実際にパワーの低下は数値で見ても一目瞭然な位で、真冬は暖かい時期と比較しても1~2割ぐらいは普通にパワーが出なくなっていました。
寒さに対してのパワーの低下はウェアで寒くないように、筋肉が冷えすぎないようにすることでパワーの減少を最小限に抑えられるというお話もあるようですが、自分に取ってはそんなお話はどこ吹く風でした。
またこの季節性のパワーの低下の影響は、おそらく各種数値の計算には気温等による補正も入っているであろうGARMINさんからも指摘されていました。というのも気温が一気に下がり始めると同時にVO2MAXの顕著な低下を指摘されておりました。(冬場はGARMINさんからの指示はすぐに休め休め言われるのです。)
ですがこれにも落とし穴があり、季節気温によっても最大心拍数が変動したり、心拍数の変動に違いが出るのは全然珍しいことではないというのは経験から知っていることでしたので、これもまたそういうものだと思っていました。
逆に春先暖かい日がポツポツと出始めます。そんな日はというと、、、めちゃくちゃパワフルなのです(笑)もちろん暖かいからパワーが出やすいということもあるとは思いますが、気温によるパワー差は毎年しっかりと感じていました。
これらのこともあり、実際のパワーを並べてみてもそれがおかしいのか、おかしくないのか、パワーメーターが正しいのか否かが分からなかった、というところがあります。
こんなことはパワーメーターを導入して依頼、毎年毎年繰り返していたことで疑うこともなかったのですが、今回数年ぶりにFC-R9200-Pパワーメーターを購入したところ、、、というのが今回のパワーメーターの温度補正とゼロオフセットの話、です。

▶FC-R9200-Pを導入してからのパワー値の変動
ズバリ結果からですが、FC-R9200-Pの導入当初は片側の御長寿パワーメーターと比べても、パワーが高く出るようになりました。
※過去の記事にも約1割ぐらいパワーが高く出るようになった、ということを記載させていただきました。
パワーが高く出るようになったというと、肉体的な成長を想像してしまうので語弊がある気がしますので、正確には今までのパワーメーターが正確に計れていなかった、過去のパワーメーターの数値を疑ったほうが良いぐらいの数値が出ていた、ということでした。
その後FC-R9200-P出始めての冬ですが、やはり徐々に季節の進行で気温が下がっていくとともに、今年もパワーが出づらくなっているように感じました。主観的なお話だけではなく、パワーが出ずらいことを指摘するようにGARMINのVO2MAX値は徐々に下がっていきます。(※GARMINのVo2MAXの算出はパワーに対しての心拍数の割合や変動が関係しているのではないかと考えておりますが正解は謎です。)
この気温が下がってくるに連れて下がってくるパワーの低下は、季節的なもので疑う余地はありませんでしたが、実際には違ったのです。
パワーが落ち始めたタイミングでふとマニュアルから以下の文言を見つけたのです。
ということで指定があるのであれば、と思いゼロオフセット設定をしました。
ゼロオフセット後はパワーがまた上がりました(笑)(というか戻った?高く出るようになったということです。)それとともにまたGARMINのVO2MAXの数値も上がってきております。
※ちなみにアウターです。(意味深(笑))

ゼロオフセット後のパワーは普通に寒くない時期と同じぐらい、むしろちょっと高い?いやおそらくですが、それが普通なのだと思います。というのもFC-R9200-Pの導入直後にゼロオフセットしてから気温がほとんど変わっていない時期の心拍数とパワーの関係性と同じようになっています。
寒くなったらパワーがめちゃくちゃ下がると、というのは長年の経験の中から学んでいたことなのですが、今回実感したのは寒くなって低下する実際のパワー以上に、以前の御長寿パワーメーターは低い数値を叩き出していたのかもしれない、ということでした。
SHIMANOのパワーメーター、FC-R9200-Pはやはり両足測定でかなり精度良く、感度良くパワー値を拾える性能というのもあるのだと思いますが、そのせいもあってかかやはりパワーはしっかりと出ています。
▶ゼロオフセット設定の重要性
すっかり忘れていたのですが今まで習慣のなかったこと、それがゼロオフセット設定(いわゆる校正)です。
SHIMANOのパワーメーターは温度変化を自動で補正し、材料の温度変化による計測誤差を自動調整する機能があります。またフルブリッジ方式はセンサーの出力が大きく、温度補正を向上させるセンサーの回路構成をもっている、ということです。
今はなきPioneerのパワーメーターも優秀な気温補正機能があったとか。。。
ですが前述のようにSHIMANOのマニュアルにも記載がある通り、ゼロオフセットは必要なようです。
このゼロオフセット設定に関してデス。
ゼロオフセットを取ることは毎回必要になるのかというと、理想は毎回行うことでより正確な数値となる、ということでした。
では実際の運用でライド前に毎回行う必要があるのか、ということです。
基本的に乗車前は毎回ゼロオフセット設定を行ったほうが精度は良くなるということでしたが、ライド時ごとに毎回ともなるとやはり現実的ではないような気がします。
ですので気温の変化が大きいとき、季節の変わり目などを、目安に行うことをおすすめします。ということでした。
また気温の差、というと一日の中でも気温差があります。下手したら朝は0℃で日中は20℃とかもありえないことではありません。こういった一日の中の差も、ライド中(休憩中等)にゼロオフセットを取ればやはり正確な数値となりますが、実際にはあまり現実的ではありませんので、基本的には行わなくても、、、ということでした。
▶センサーと温度校正
では気温が変わることでなぜゼロオフセットが必要になるのかということですが、今回も例のごとく、ものすごく簡単に説明をさせていただきます。
SHIMANOのパワーメーターはクランクに付けられた歪み検出センサーでパワー値を算出する仕組みです。クランクの歪み方は気温によっても(素材の温度)確実に差が出ます。つまり気温に応じてクランクの歪み方が代わるということです。ですので気温によってどのぐらい歪んだら~~W的な数値は変わってきます。気温に応じてゼロオフセットを行うことで気温に応じた適切なWが算出される。ということです。

※センサーはクランク裏側に取り付けられています。
ですがそれだけでないのです。
前述のように気温差は絶対に出てきてしまいます。
そこでSHIMANOのパワーメーターのすごいところです。
温度補償(温度変化に対しての技術)に関してです。
製品を一本ずつ温度校正を行っている、クランクの個体差による誤差を減らすためのことかと思われます。これは確かに手がかかっていそうに思えます。
先日もちらっと記事内に記載をさせていただきましたが、SHIMANOのパワーメーターはDURA-ACE(±1.5%)とULTEGRA(±2%)で精度が0.5%差が出ます。この差はクランクとしての精度の差がでるということです。
スゴイです。
ともあれパワーメーターの技術的なお話を見ているとものすごく繊細なものだということがわかります。その他の技術はさらっと見てみます、
・センサーはフルブリッジ方式片側12個ずつ
・左右のセンサーを有線で繋げることで計測時間の微妙なズレを排除し左右正確なパワーを計測
・徹底した品質管理、荷重測定はクランク1本毎に工場内校正を行って出荷
・荷重校正条件はJISB7728、ISO376を参考に、自転車用パワーメーターとして必要な条件を考慮して独自に設定し、定格荷重に対して±1.5%以下の総合誤差となる様に校正
(もうなんか最後のほうが特によくわかりませんが)こんな技術が詰め込まれているのがSHIMANOのパワーメーターです。
それに加え、初期の不具合に対してのアップデートも入っております。
これを信じずして何を信じるのか、というお話です。まぁ究極を言えば何が正なのか、というお話もなりますが。。。
これらを考慮してのお話ですが、そう言われてみれば初めて組付けをしてゼロオフセットを取ったときの条件といえば、室内の温度20℃以上はいっていた可能性が高いです。全然寒かった時期ではなかったかです。
やはりパワーが出なくなってきた時期はかなり冷え込むようになった頃からです。
20℃以上差が出ていれば、正確さを求めるのであれば校正が必要なのかもしれません。
ではです。。。
と自分で記事を作りながら思うことは、そんなに温度補正が強いのにゼロオフセットしないとずれるのか?というジレンマ的なこと、そして実際にはどのぐらいずれるのか、そんな疑問が湧きました。
・・・まだまだ全くわかりません。。。m(_ _)m
ともあれ校正をしたほうが精度が悪くなることなんて無いとは思いますので、定期的なゼロオフセットを習慣付けたほうが良いとは感じました。
▶パワーがしっかりと取れることのメリット
パワーが高く出る、いや高くでるというか正しく出るということだとは思うのですが、自分の想像以上に低く出ることがなく、しっかりとパワーが出ている事によるメリットをしっかりと感じています。逆に言うならば、実際にパワー値をチラ見しつつ、想像以上にパワーが出ていないとき、こんなに頑張って踏んでいるのにパワー全然出てない、、、というときのデメリットはかなり大きかったのだと感じています。
想像以上にパワーが出ていない場合のデメリットとして、パワーが出ない、異常に低かったとしても、それが異常値なのかどうかは分からないのです。ですのでパワーが出ていない、これは頑張り不足?と思い、パワーを出すために無駄にもがいてしまうことがありました。
例えばですがパワーを出そうともがくことでフォームは崩れ、ペダリングも乱れ下に下に踏むことでさらに踏み遅れの酷いペダリングになってしまいます。下に下に踏んでも地面に刺さるだけでペダリング効率も落ちていき、結果的に頑張っているのに全然進まない、身体的な負担は大きく心拍数は高くともパワーが出ないという残念な状態になります。
がっかりです。
そんなこともあり冬場はパワーを見ないように、耐え忍ぶようなことになっていたイメージです。
0℃とかの日に外を走っても全然パワーが出ないし、寒いし辛いし、、、もう外を走るのはやめようと。。。そんなこんなもあってか昨年は室内でZwiftにどっぷりはまっていた、事もあったのかもしれません。
(もちろんZwiftだとパワーソースが違うのでしっかりパワーが出ます。むしろそれが正しいパワーだと思いますが。)
しかし今年はというと、何よりも寒くてもパワーが落ちないということ、もちろん全く落ちないわけでは無いのですが、例年よりもヒドイ数値が出ないということです。
これはモチベーションがとっても保ちやすいです。冬場は空気抵抗等が大きくなるので速度はどうしても出なくなります。そんなときでもパワーで管理し、速度は出づらくともパワーをしっかりと意識してトレーニングができます。
また正常値が出ることで必要以上に強く踏むことがなくなります。踏むときは踏みますが、巡航とかのときに心に余裕が生まれます。心身ともに余裕が生まれることで、ペダリング効率や回し方、効率の良い巡航の仕方や持続のさせ方等をしっかりと考えながら走ることができます。
▶まとめ
ある意味今年の冬はハッピーメーター的なイメージです。
というのも前述のように毎年冬はぼろぼろになるぐらい低くなるパワーが今年は低くならないのです。
おそらくそれが正しい数値なのでだとは思うのですが、それでもモチベーションの維持にはとても役に立ちますし練習も良い練習ができていると感じています。
とこのようにパワーメーターって各メーカー精度が±~%で、、、というようにどこのメーカーもどこの製品も同じ数値を出してくれると思いきや、使い方を間違えると正しいはずの数値も正しくなくなってしまっている場合もある、ということです。
ともあれSHIMANOのパワーメーターは全部盛りのようなパワーメーターです。こんな単純にパワー値だけでも困惑しているようではまだまだ宝の落ちぐされ感がひしひしとしております。
もっともっと様々なデータを上手く活用できるように勉強しないとだと感じております。
ということで今回はパワーメーターの温度補正とゼロオフセットの話、でしたがおそらくどのパワーメーターでも歪みセンサーの構造上の話では校正、ゼロオフセットは重要ということ、そして不安をもたなくて良いような機材を早く買ったほうが良かった。。。そんなお話でした。
※SHIMANOのパワーメーターはゼロオフセット設定で確実に5050にならないとだめということです。これ以外の数値が出た場合はやり直しです。
絶対に5050、これはテストに出ます(笑)
+++お知らせ+++++++++++++++++
年末年始の店休日について
誠に勝手ながら、下記の期間を店休とさせていただきます。
2023年12月27日(水)及び
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
とは言ってももう毎年のことなので、深くは考えていなくそういうものだと思っていたことがあります。
それはなにかと言えば”冬になると本当にびっくりするぐらいパワーが出なくなること”です。
これは毎年毎年痛感していた事で、寒くなれなるほど速度もパワーが出づらくなるのは致し方がないこと、ある意味当然のことだと思いこんでいました。
実際にパワーの低下は数値で見ても一目瞭然な位で、真冬は暖かい時期と比較しても1~2割ぐらいは普通にパワーが出なくなっていました。
寒さに対してのパワーの低下はウェアで寒くないように、筋肉が冷えすぎないようにすることでパワーの減少を最小限に抑えられるというお話もあるようですが、自分に取ってはそんなお話はどこ吹く風でした。
またこの季節性のパワーの低下の影響は、おそらく各種数値の計算には気温等による補正も入っているであろうGARMINさんからも指摘されていました。というのも気温が一気に下がり始めると同時にVO2MAXの顕著な低下を指摘されておりました。(冬場はGARMINさんからの指示はすぐに休め休め言われるのです。)
ですがこれにも落とし穴があり、季節気温によっても最大心拍数が変動したり、心拍数の変動に違いが出るのは全然珍しいことではないというのは経験から知っていることでしたので、これもまたそういうものだと思っていました。
逆に春先暖かい日がポツポツと出始めます。そんな日はというと、、、めちゃくちゃパワフルなのです(笑)もちろん暖かいからパワーが出やすいということもあるとは思いますが、気温によるパワー差は毎年しっかりと感じていました。
これらのこともあり、実際のパワーを並べてみてもそれがおかしいのか、おかしくないのか、パワーメーターが正しいのか否かが分からなかった、というところがあります。
こんなことはパワーメーターを導入して依頼、毎年毎年繰り返していたことで疑うこともなかったのですが、今回数年ぶりにFC-R9200-Pパワーメーターを購入したところ、、、というのが今回のパワーメーターの温度補正とゼロオフセットの話、です。

▶FC-R9200-Pを導入してからのパワー値の変動
ズバリ結果からですが、FC-R9200-Pの導入当初は片側の御長寿パワーメーターと比べても、パワーが高く出るようになりました。
※過去の記事にも約1割ぐらいパワーが高く出るようになった、ということを記載させていただきました。
パワーが高く出るようになったというと、肉体的な成長を想像してしまうので語弊がある気がしますので、正確には今までのパワーメーターが正確に計れていなかった、過去のパワーメーターの数値を疑ったほうが良いぐらいの数値が出ていた、ということでした。
その後FC-R9200-P出始めての冬ですが、やはり徐々に季節の進行で気温が下がっていくとともに、今年もパワーが出づらくなっているように感じました。主観的なお話だけではなく、パワーが出ずらいことを指摘するようにGARMINのVO2MAX値は徐々に下がっていきます。(※GARMINのVo2MAXの算出はパワーに対しての心拍数の割合や変動が関係しているのではないかと考えておりますが正解は謎です。)
この気温が下がってくるに連れて下がってくるパワーの低下は、季節的なもので疑う余地はありませんでしたが、実際には違ったのです。
パワーが落ち始めたタイミングでふとマニュアルから以下の文言を見つけたのです。
ゼロオフセット設定は乗車前に実施することを推奨します。(; ・`ω・´)ナン…ダト!?
ということで指定があるのであれば、と思いゼロオフセット設定をしました。
ゼロオフセット後はパワーがまた上がりました(笑)(というか戻った?高く出るようになったということです。)それとともにまたGARMINのVO2MAXの数値も上がってきております。
※ちなみにアウターです。(意味深(笑))

ゼロオフセット後のパワーは普通に寒くない時期と同じぐらい、むしろちょっと高い?いやおそらくですが、それが普通なのだと思います。というのもFC-R9200-Pの導入直後にゼロオフセットしてから気温がほとんど変わっていない時期の心拍数とパワーの関係性と同じようになっています。
寒くなったらパワーがめちゃくちゃ下がると、というのは長年の経験の中から学んでいたことなのですが、今回実感したのは寒くなって低下する実際のパワー以上に、以前の御長寿パワーメーターは低い数値を叩き出していたのかもしれない、ということでした。
SHIMANOのパワーメーター、FC-R9200-Pはやはり両足測定でかなり精度良く、感度良くパワー値を拾える性能というのもあるのだと思いますが、そのせいもあってかかやはりパワーはしっかりと出ています。
▶ゼロオフセット設定の重要性
すっかり忘れていたのですが今まで習慣のなかったこと、それがゼロオフセット設定(いわゆる校正)です。
SHIMANOのパワーメーターは温度変化を自動で補正し、材料の温度変化による計測誤差を自動調整する機能があります。またフルブリッジ方式はセンサーの出力が大きく、温度補正を向上させるセンサーの回路構成をもっている、ということです。
今はなきPioneerのパワーメーターも優秀な気温補正機能があったとか。。。
ですが前述のようにSHIMANOのマニュアルにも記載がある通り、ゼロオフセットは必要なようです。
このゼロオフセット設定に関してデス。
ゼロオフセットを取ることは毎回必要になるのかというと、理想は毎回行うことでより正確な数値となる、ということでした。
では実際の運用でライド前に毎回行う必要があるのか、ということです。
基本的に乗車前は毎回ゼロオフセット設定を行ったほうが精度は良くなるということでしたが、ライド時ごとに毎回ともなるとやはり現実的ではないような気がします。
ですので気温の変化が大きいとき、季節の変わり目などを、目安に行うことをおすすめします。ということでした。
また気温の差、というと一日の中でも気温差があります。下手したら朝は0℃で日中は20℃とかもありえないことではありません。こういった一日の中の差も、ライド中(休憩中等)にゼロオフセットを取ればやはり正確な数値となりますが、実際にはあまり現実的ではありませんので、基本的には行わなくても、、、ということでした。
▶センサーと温度校正
では気温が変わることでなぜゼロオフセットが必要になるのかということですが、今回も例のごとく、ものすごく簡単に説明をさせていただきます。
SHIMANOのパワーメーターはクランクに付けられた歪み検出センサーでパワー値を算出する仕組みです。クランクの歪み方は気温によっても(素材の温度)確実に差が出ます。つまり気温に応じてクランクの歪み方が代わるということです。ですので気温によってどのぐらい歪んだら~~W的な数値は変わってきます。気温に応じてゼロオフセットを行うことで気温に応じた適切なWが算出される。ということです。

※センサーはクランク裏側に取り付けられています。
ですがそれだけでないのです。
前述のように気温差は絶対に出てきてしまいます。
そこでSHIMANOのパワーメーターのすごいところです。
温度補償(温度変化に対しての技術)に関してです。
シマノのパワーメーターはクランク1本毎に、工場内で温度校正も行い、環境温度がゼロオフセット時から 2°C変化した場合には0点を自動調整しております。※https://bike.shimano.com/ja-JP/technologies/component/details/power-meter/function.html より
製品を一本ずつ温度校正を行っている、クランクの個体差による誤差を減らすためのことかと思われます。これは確かに手がかかっていそうに思えます。
先日もちらっと記事内に記載をさせていただきましたが、SHIMANOのパワーメーターはDURA-ACE(±1.5%)とULTEGRA(±2%)で精度が0.5%差が出ます。この差はクランクとしての精度の差がでるということです。
スゴイです。
ともあれパワーメーターの技術的なお話を見ているとものすごく繊細なものだということがわかります。その他の技術はさらっと見てみます、
・センサーはフルブリッジ方式片側12個ずつ
・左右のセンサーを有線で繋げることで計測時間の微妙なズレを排除し左右正確なパワーを計測
・徹底した品質管理、荷重測定はクランク1本毎に工場内校正を行って出荷
・荷重校正条件はJISB7728、ISO376を参考に、自転車用パワーメーターとして必要な条件を考慮して独自に設定し、定格荷重に対して±1.5%以下の総合誤差となる様に校正
(もうなんか最後のほうが特によくわかりませんが)こんな技術が詰め込まれているのがSHIMANOのパワーメーターです。
それに加え、初期の不具合に対してのアップデートも入っております。
これを信じずして何を信じるのか、というお話です。まぁ究極を言えば何が正なのか、というお話もなりますが。。。
これらを考慮してのお話ですが、そう言われてみれば初めて組付けをしてゼロオフセットを取ったときの条件といえば、室内の温度20℃以上はいっていた可能性が高いです。全然寒かった時期ではなかったかです。
やはりパワーが出なくなってきた時期はかなり冷え込むようになった頃からです。
20℃以上差が出ていれば、正確さを求めるのであれば校正が必要なのかもしれません。
ではです。。。
と自分で記事を作りながら思うことは、そんなに温度補正が強いのにゼロオフセットしないとずれるのか?というジレンマ的なこと、そして実際にはどのぐらいずれるのか、そんな疑問が湧きました。
・・・まだまだ全くわかりません。。。m(_ _)m
ともあれ校正をしたほうが精度が悪くなることなんて無いとは思いますので、定期的なゼロオフセットを習慣付けたほうが良いとは感じました。
▶パワーがしっかりと取れることのメリット
パワーが高く出る、いや高くでるというか正しく出るということだとは思うのですが、自分の想像以上に低く出ることがなく、しっかりとパワーが出ている事によるメリットをしっかりと感じています。逆に言うならば、実際にパワー値をチラ見しつつ、想像以上にパワーが出ていないとき、こんなに頑張って踏んでいるのにパワー全然出てない、、、というときのデメリットはかなり大きかったのだと感じています。
想像以上にパワーが出ていない場合のデメリットとして、パワーが出ない、異常に低かったとしても、それが異常値なのかどうかは分からないのです。ですのでパワーが出ていない、これは頑張り不足?と思い、パワーを出すために無駄にもがいてしまうことがありました。
例えばですがパワーを出そうともがくことでフォームは崩れ、ペダリングも乱れ下に下に踏むことでさらに踏み遅れの酷いペダリングになってしまいます。下に下に踏んでも地面に刺さるだけでペダリング効率も落ちていき、結果的に頑張っているのに全然進まない、身体的な負担は大きく心拍数は高くともパワーが出ないという残念な状態になります。
がっかりです。
そんなこともあり冬場はパワーを見ないように、耐え忍ぶようなことになっていたイメージです。
0℃とかの日に外を走っても全然パワーが出ないし、寒いし辛いし、、、もう外を走るのはやめようと。。。そんなこんなもあってか昨年は室内でZwiftにどっぷりはまっていた、事もあったのかもしれません。
(もちろんZwiftだとパワーソースが違うのでしっかりパワーが出ます。むしろそれが正しいパワーだと思いますが。)
しかし今年はというと、何よりも寒くてもパワーが落ちないということ、もちろん全く落ちないわけでは無いのですが、例年よりもヒドイ数値が出ないということです。
これはモチベーションがとっても保ちやすいです。冬場は空気抵抗等が大きくなるので速度はどうしても出なくなります。そんなときでもパワーで管理し、速度は出づらくともパワーをしっかりと意識してトレーニングができます。
また正常値が出ることで必要以上に強く踏むことがなくなります。踏むときは踏みますが、巡航とかのときに心に余裕が生まれます。心身ともに余裕が生まれることで、ペダリング効率や回し方、効率の良い巡航の仕方や持続のさせ方等をしっかりと考えながら走ることができます。
▶まとめ
ある意味今年の冬はハッピーメーター的なイメージです。
というのも前述のように毎年冬はぼろぼろになるぐらい低くなるパワーが今年は低くならないのです。
おそらくそれが正しい数値なのでだとは思うのですが、それでもモチベーションの維持にはとても役に立ちますし練習も良い練習ができていると感じています。
とこのようにパワーメーターって各メーカー精度が±~%で、、、というようにどこのメーカーもどこの製品も同じ数値を出してくれると思いきや、使い方を間違えると正しいはずの数値も正しくなくなってしまっている場合もある、ということです。
ともあれSHIMANOのパワーメーターは全部盛りのようなパワーメーターです。こんな単純にパワー値だけでも困惑しているようではまだまだ宝の落ちぐされ感がひしひしとしております。
もっともっと様々なデータを上手く活用できるように勉強しないとだと感じております。
ということで今回はパワーメーターの温度補正とゼロオフセットの話、でしたがおそらくどのパワーメーターでも歪みセンサーの構造上の話では校正、ゼロオフセットは重要ということ、そして不安をもたなくて良いような機材を早く買ったほうが良かった。。。そんなお話でした。
※SHIMANOのパワーメーターはゼロオフセット設定で確実に5050にならないとだめということです。これ以外の数値が出た場合はやり直しです。
絶対に5050、これはテストに出ます(笑)
+++お知らせ+++++++++++++++++
年末年始の店休日について
誠に勝手ながら、下記の期間を店休とさせていただきます。
2023年12月27日(水)及び
2023年 12月30日(土)~2024年1月4日(木)
休業期間中のメールのお返事等は1月5日(金)より、順次行わせていただきます。
ご不便をおかけし申し訳ございませんが、何卒お願い申し上げます。
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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ワタクシはサイコンの高度計は校正をしたことはありませんが、もしもお使いのサイコンのマニュアルに校正の指示があれば行ったほうが良いと思いますb