ロードバイクの洗車はいつの時代も賛否が分かれるところのように感じております。
ワタクシの考え的なお話をさせていただこうと思います。
ということで今回は、2025年1月現在、最近のディスクロードバイクの構造を考慮した上での洗車に関してのお話です。
▶洗車する、洗車しない?
基本的な考え方としては、どっちが絶対、どっちが正義、ということではありません。
洗車に関しての個人的な意見としては、基本的に必要があればしたほうがよい、必要がなければする必要がない、ということです。
まずは洗車をする場合です。
・洗車をしたほうが調子が良い状態になる場合
・洗車をしたほうが調子が良い状態が長続きするという場合
・洗車をしないと具合が悪くなる可能性が高い場合
これらの場合は洗車をしたほうが良いので洗車をします。
例えばですが、
✓雨の中を走ってきてオイルの状態が非常に悪くなっている、
✓ドライブトレインがドロドロのジャリジャリになってしまっている、
✓強風の日の海沿いを走り海水を思いっきり浴びてきた、
✓凍結防止剤(要は塩分)を浴びた
✓日常的な汚れの蓄積がひどい状態
これらの場合はこのままの状態で乗り続けることでバイクにとって悪影響を与える可能性が高いです。ですので洗車をしたほうが良い状態になる、逆に言えば洗車をしないと具合が悪くなる可能性が高い状態、また洗車ではないと汚れが取り切れなません。こういった場合にはバイクのために洗車を行います。

※このようにぐらいどろどろになってしまった場合は、洗車をしたほうがよいです。
では逆にですが、そこまで汚れていない、洗車ではなくともきれいにできるぐらいの汚れの場合、基本的に洗車は行いません、行う必要が無いのにわざわざ洗車を行う事はありません。
というのも洗車には少なからずリスクがあるからです。
▶洗車のリスク
基本的に洗車を行うことで、目に見えるところは非常に綺麗にできます。
ピカピカの自転車はいつだって気持ちが良いものです。
しかしそんな洗車にもデメリットやリスクが無いわけではありません。
①水分による悪影響
まず1つ目に水分の残りがダメージを与えてしまう場合があるということです。
水分が残っていれば基本的に錆びが発生する場合があります。鉄のフレームだけではなく、カーボンのフレームでもパーツ等で金属を使用しています。
水分は手の届かないところ、拭き上げることが難しい場所でもあらゆるところに入り込みます。
最終的にエアコンプレッサーや水置換性のスプレーオイル(ラスペネ等)を使用して正しい水抜き作業をする必要があります。
しかし一見便利なエアコンプレッサーも使い方を間違えると水分や残留しているディグリーサーを奥へと押し込んでしまうことにもなりますので、要注意です。
②油を溶かすディグリーザーの影響
そして2つ目ディグリーザーの影響です。
昨今は特に油を強力に落とすディグリーザーも増えてきております。その強力すぎる性能は時と場合によっては必要なグリスまで落としてしまう場合があります。ディグリーザーは強力であればあるほど、洗浄性能が強ければ強いほど、この傾向は強まります。
まずは必要以上に使わないということ、そして正しい使い方、使う場所等の正しい知識が必要になります。

洗浄力のバランス非常に良いのが、ワコーズのパーツディグリーザーです。
▶どう組まれているか?
ロードバイクがどのように組まれているかでも、洗車に対して、雨に対しての強さにはかなり差が出ます。
また従来のシンプルなヘッドセットに比べて、昨今のフル内装のヘッドパーツは水分に弱い構造のものが多いです。というのも最近のヘッドパーツの中には水分の侵入経路が大きく開いているモデルもありますし、トップカバーのシールが明らかに弱いものが多く見られます。
これらのことからもむしろフル内装で従来よりも強いものは早々ないと思って良いぐらいです。
(どのぐらい弱いのかというと、雨で全く乗っていなくとも5000kmぐらいで錆が発生しているものも有りました。)
そんな構造をしっかりと理解した上で、水分の侵入に対してどのように防御力を高めるのか、というのは組み方次第です。グリスの量、場所、グリスの種類等どうすれば良い状態を少しでも長く保つことができるのか?そんなことを考え組まれている車体は、数回の雨や洗車でだめになってしまうものはそこまで多くありません。(中には構造的に厳しいものもありますが。。。それでもそんなバイクはかなり気をつけて組むものです。)
逆に完成車の場合、ほとんどグリスが入っていない場合も多くあります。その場合は、初回のメンテナンスは早めに行ったほうが良いです。
これは洗車だけではなく、真夏のライドや雨のライドでもそうです。
それでも強すぎる洗浄剤を誤った使い方で日常的に使ってしまうことで、少しずつ少しずつグリスを溶かしてしまうことにもなります。洗車の仕方にもよって変わってくるということです。
▶具体的な洗車方法例
では実際に洗車をする必要がある位汚れている場合、どのように行うのか。ということの例を紹介です。
①車体
上部ヘッドパーツよりも上は水や洗剤はかけません。

これは上部ヘッドパーツの隙間からの水の侵入がしやすい構造のものが多いから、そしてここよりも上に洗剤をかけて洗うメリットとヘッドパーツへの水の侵入のデメリットを考慮した結果です。
逆にヘッドチューブ部には水をかけたとしても構造的によほど下から変な方向にかけなければ、ヘッドチューブを伝ってフロントフォークに流れます。下部のベアリングはヘッドチューブに埋め込まれている配置ですので、水がかかることはありません。
逆にバイクを逆さまにして洗車をするのはNGです。フォークを伝った水分が下部ベアリングを直撃しますし、フレームには水抜き用の穴がありますが、バイクが逆さまの状態で抜けるような構造に放っていないからです。
※通常洗車の際はホイールを外して行います。
またヘッドチューブよりも下というと、ブレーキキャリパーがあります。
ブレーキキャリパーに関しては、原則密閉構造でベアリング等があるわけではなく、逆に使用していくうちにブレーキダストがかなり溜まります。油圧のキャリパーは水に対して弱い構造ではないので、多少水分がかかっても問題はありません。
ただしディグリーザー類はブレーキパッドには基本的にNGです。
とは言ってもヘッドチューブ周りでディグリーザーを使用しないといけないような汚れは通常ありませんし、グリスの問題もあるのでヘッド回りではディグリーザーは使用しない、と覚えておくと良いと思います。
ヘッドチューブからグリスがあふれる場合は、ウエスで拭き取ります。下手に中性洗剤とかで洗車をすると伸びます。
※ブラケット内部が汗でびしょびしょになるぐらいの場合は、ブラケットカバーをめくって汗の処理をする場合はあります。
②チェーン清掃(ドライブトレイン)
ホイールを外し下記のチェーンキーパー的なものを使用して洗浄します。
決してリアホイールを付けたまま洗うことはありません。※理由は後述
本当はBBにも水をかけたくはありません。
しかしフロントチェーンリング、特にインナーやチェーンをきれいにする場合は多少は水がかかってしまいます。
そのためクランクを組む際には極力クランク軸に水分が入らないようにグリスを盛って組んであります。
クランクの挿入部が樹脂のBBの場合(SHIMANO製)はかなり水分に強いですが、挿入部が金属の場合(ベアリング直刺し等の場合)は水分に弱い傾向にあります。これはBBのベアリングが、ではなくクランク軸の隙間への水分の侵入があり、BBベアリングだけではなくクランクの軸を錆びさせてしまう場合があります。
チェーンはディグリーザーを使用し、豚毛ブラシを使用ししっかりと洗います。せっかく洗うのであれば遠慮は一切なしに徹底的にきれいします。
これはリムのロードとほぼ変更点はありません。
ただしもうズバッと書いてしまいますが、BB90等のBB周りの水分に弱い構造の場合は、洗車を行う際も、極力水分を減らしたり、洗車後にはクランクを外したりといった配慮も必要になります。
③ホイール
洗車時は全後輪外して行います。
✓フロントホイール
基本的にフロントはじゃぶじゃぶ水をかけて洗うことはほとんどありません。
水をかけずともきれいにできるからです。
水を使うこと無くきれいにできる場合は、水を使う必要はないと考えております。
※リムブレーキ用のホイールは水を使うことがあります。
✓リアホイール
これは難しいです。
なぜならばリアはカセットスプロケットというチェーンの次ぐらいに汚れる存在がいるからです。
カセットスプロケットは基本的に水を使って洗います。しかしプロのレース後の洗車のようにディグリーザーを塗りガーッと回して洗浄すると言うことはありません。(高圧洗浄も基本的にNGです。)
ディグリーザーを塗るときはフリーボディは回転させません。フリーが回らないようにホイールを自分の手で角度を変えながら塗布していきます。
リアハブでもっとも水分やディグリーザーがかかってほしくない部分はフリーボディのとハブの間です。(フリーボディの外側もそうですので、極力水が侵入しない角度で水をかけます。)
もしもこの隙間にディグリーザーがかかったとしても、回転させなければそこまで入り込むことはありませんが、隙間にディグリーザーが付着した状態で回転させることで徐々に内部に侵入していく場合が多いからです。
ブラッシングをする時も、水をかけるときもそうです。
フリーを回しながらガシガシブラッシングをしたくなる気持ちを抑えつつ、優しくフリーが回転しないようにホイールの角度を変えながらブラッシングをします。
とこれだけ気をつけても水分が入ってしまうホイールもあります。
あまりにも入りやすい場合は、水をじゃぶじゃぶかけずに、泡系洗浄剤フォーミングマルチクリーナー等を使用して極力少ない水分で行うのが良いと思います。
リアホイールのポイントです。
✓カセットスプロケットを洗う際はフリーボディを回転させない。
✓水やディグリーザーを使う場合は、角度に気をつける
確実に手間はかかることですが、手間と引き換えに良い状態を少しでも長くすることができます。
参考例のご紹介でした。
▶まとめ
最初にも書きましたが、洗車はメリットだけではなく、デメリットもあります。
そのデメリットを少しでも減らすためには、まずロードバイクをしっかりと組む、ということです。適切な部分に適切な種類の適切な量のグリスをしっかりと使うということです。
その上で洗車をする際はただただ表面上をきれいにすることが目的ではなく、しっかりと正しい知識を持って、メリット・デメリットを理解したうえで適切な洗車を行うことで、車体へのダメージを少しでも減らすことができます。
ということで今回は2025年版 ディスクロードの洗車に関して、そんなお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
ワタクシの考え的なお話をさせていただこうと思います。
ということで今回は、2025年1月現在、最近のディスクロードバイクの構造を考慮した上での洗車に関してのお話です。
▶洗車する、洗車しない?
基本的な考え方としては、どっちが絶対、どっちが正義、ということではありません。
洗車に関しての個人的な意見としては、基本的に必要があればしたほうがよい、必要がなければする必要がない、ということです。
まずは洗車をする場合です。
・洗車をしたほうが調子が良い状態になる場合
・洗車をしたほうが調子が良い状態が長続きするという場合
・洗車をしないと具合が悪くなる可能性が高い場合
これらの場合は洗車をしたほうが良いので洗車をします。
例えばですが、
✓雨の中を走ってきてオイルの状態が非常に悪くなっている、
✓ドライブトレインがドロドロのジャリジャリになってしまっている、
✓強風の日の海沿いを走り海水を思いっきり浴びてきた、
✓凍結防止剤(要は塩分)を浴びた
✓日常的な汚れの蓄積がひどい状態
これらの場合はこのままの状態で乗り続けることでバイクにとって悪影響を与える可能性が高いです。ですので洗車をしたほうが良い状態になる、逆に言えば洗車をしないと具合が悪くなる可能性が高い状態、また洗車ではないと汚れが取り切れなません。こういった場合にはバイクのために洗車を行います。

※このようにぐらいどろどろになってしまった場合は、洗車をしたほうがよいです。
では逆にですが、そこまで汚れていない、洗車ではなくともきれいにできるぐらいの汚れの場合、基本的に洗車は行いません、行う必要が無いのにわざわざ洗車を行う事はありません。
というのも洗車には少なからずリスクがあるからです。
▶洗車のリスク
基本的に洗車を行うことで、目に見えるところは非常に綺麗にできます。
ピカピカの自転車はいつだって気持ちが良いものです。
しかしそんな洗車にもデメリットやリスクが無いわけではありません。
①水分による悪影響
まず1つ目に水分の残りがダメージを与えてしまう場合があるということです。
水分が残っていれば基本的に錆びが発生する場合があります。鉄のフレームだけではなく、カーボンのフレームでもパーツ等で金属を使用しています。
水分は手の届かないところ、拭き上げることが難しい場所でもあらゆるところに入り込みます。
最終的にエアコンプレッサーや水置換性のスプレーオイル(ラスペネ等)を使用して正しい水抜き作業をする必要があります。
しかし一見便利なエアコンプレッサーも使い方を間違えると水分や残留しているディグリーサーを奥へと押し込んでしまうことにもなりますので、要注意です。
②油を溶かすディグリーザーの影響
そして2つ目ディグリーザーの影響です。
昨今は特に油を強力に落とすディグリーザーも増えてきております。その強力すぎる性能は時と場合によっては必要なグリスまで落としてしまう場合があります。ディグリーザーは強力であればあるほど、洗浄性能が強ければ強いほど、この傾向は強まります。
まずは必要以上に使わないということ、そして正しい使い方、使う場所等の正しい知識が必要になります。

洗浄力のバランス非常に良いのが、ワコーズのパーツディグリーザーです。
▶どう組まれているか?
ロードバイクがどのように組まれているかでも、洗車に対して、雨に対しての強さにはかなり差が出ます。
また従来のシンプルなヘッドセットに比べて、昨今のフル内装のヘッドパーツは水分に弱い構造のものが多いです。というのも最近のヘッドパーツの中には水分の侵入経路が大きく開いているモデルもありますし、トップカバーのシールが明らかに弱いものが多く見られます。
これらのことからもむしろフル内装で従来よりも強いものは早々ないと思って良いぐらいです。
(どのぐらい弱いのかというと、雨で全く乗っていなくとも5000kmぐらいで錆が発生しているものも有りました。)
そんな構造をしっかりと理解した上で、水分の侵入に対してどのように防御力を高めるのか、というのは組み方次第です。グリスの量、場所、グリスの種類等どうすれば良い状態を少しでも長く保つことができるのか?そんなことを考え組まれている車体は、数回の雨や洗車でだめになってしまうものはそこまで多くありません。(中には構造的に厳しいものもありますが。。。それでもそんなバイクはかなり気をつけて組むものです。)
逆に完成車の場合、ほとんどグリスが入っていない場合も多くあります。その場合は、初回のメンテナンスは早めに行ったほうが良いです。
これは洗車だけではなく、真夏のライドや雨のライドでもそうです。
それでも強すぎる洗浄剤を誤った使い方で日常的に使ってしまうことで、少しずつ少しずつグリスを溶かしてしまうことにもなります。洗車の仕方にもよって変わってくるということです。
▶具体的な洗車方法例
では実際に洗車をする必要がある位汚れている場合、どのように行うのか。ということの例を紹介です。
①車体
上部ヘッドパーツよりも上は水や洗剤はかけません。

これは上部ヘッドパーツの隙間からの水の侵入がしやすい構造のものが多いから、そしてここよりも上に洗剤をかけて洗うメリットとヘッドパーツへの水の侵入のデメリットを考慮した結果です。
逆にヘッドチューブ部には水をかけたとしても構造的によほど下から変な方向にかけなければ、ヘッドチューブを伝ってフロントフォークに流れます。下部のベアリングはヘッドチューブに埋め込まれている配置ですので、水がかかることはありません。
逆にバイクを逆さまにして洗車をするのはNGです。フォークを伝った水分が下部ベアリングを直撃しますし、フレームには水抜き用の穴がありますが、バイクが逆さまの状態で抜けるような構造に放っていないからです。
※通常洗車の際はホイールを外して行います。
またヘッドチューブよりも下というと、ブレーキキャリパーがあります。
ブレーキキャリパーに関しては、原則密閉構造でベアリング等があるわけではなく、逆に使用していくうちにブレーキダストがかなり溜まります。油圧のキャリパーは水に対して弱い構造ではないので、多少水分がかかっても問題はありません。
ただしディグリーザー類はブレーキパッドには基本的にNGです。
とは言ってもヘッドチューブ周りでディグリーザーを使用しないといけないような汚れは通常ありませんし、グリスの問題もあるのでヘッド回りではディグリーザーは使用しない、と覚えておくと良いと思います。
ヘッドチューブからグリスがあふれる場合は、ウエスで拭き取ります。下手に中性洗剤とかで洗車をすると伸びます。
※ブラケット内部が汗でびしょびしょになるぐらいの場合は、ブラケットカバーをめくって汗の処理をする場合はあります。
②チェーン清掃(ドライブトレイン)
ホイールを外し下記のチェーンキーパー的なものを使用して洗浄します。
決してリアホイールを付けたまま洗うことはありません。※理由は後述
本当はBBにも水をかけたくはありません。
しかしフロントチェーンリング、特にインナーやチェーンをきれいにする場合は多少は水がかかってしまいます。
そのためクランクを組む際には極力クランク軸に水分が入らないようにグリスを盛って組んであります。
クランクの挿入部が樹脂のBBの場合(SHIMANO製)はかなり水分に強いですが、挿入部が金属の場合(ベアリング直刺し等の場合)は水分に弱い傾向にあります。これはBBのベアリングが、ではなくクランク軸の隙間への水分の侵入があり、BBベアリングだけではなくクランクの軸を錆びさせてしまう場合があります。
チェーンはディグリーザーを使用し、豚毛ブラシを使用ししっかりと洗います。せっかく洗うのであれば遠慮は一切なしに徹底的にきれいします。
これはリムのロードとほぼ変更点はありません。
ただしもうズバッと書いてしまいますが、BB90等のBB周りの水分に弱い構造の場合は、洗車を行う際も、極力水分を減らしたり、洗車後にはクランクを外したりといった配慮も必要になります。
③ホイール
洗車時は全後輪外して行います。
✓フロントホイール
基本的にフロントはじゃぶじゃぶ水をかけて洗うことはほとんどありません。
水をかけずともきれいにできるからです。
水を使うこと無くきれいにできる場合は、水を使う必要はないと考えております。
※リムブレーキ用のホイールは水を使うことがあります。
✓リアホイール
これは難しいです。
なぜならばリアはカセットスプロケットというチェーンの次ぐらいに汚れる存在がいるからです。
カセットスプロケットは基本的に水を使って洗います。しかしプロのレース後の洗車のようにディグリーザーを塗りガーッと回して洗浄すると言うことはありません。(高圧洗浄も基本的にNGです。)
ディグリーザーを塗るときはフリーボディは回転させません。フリーが回らないようにホイールを自分の手で角度を変えながら塗布していきます。
リアハブでもっとも水分やディグリーザーがかかってほしくない部分はフリーボディのとハブの間です。(フリーボディの外側もそうですので、極力水が侵入しない角度で水をかけます。)
もしもこの隙間にディグリーザーがかかったとしても、回転させなければそこまで入り込むことはありませんが、隙間にディグリーザーが付着した状態で回転させることで徐々に内部に侵入していく場合が多いからです。
ブラッシングをする時も、水をかけるときもそうです。
フリーを回しながらガシガシブラッシングをしたくなる気持ちを抑えつつ、優しくフリーが回転しないようにホイールの角度を変えながらブラッシングをします。
とこれだけ気をつけても水分が入ってしまうホイールもあります。
あまりにも入りやすい場合は、水をじゃぶじゃぶかけずに、泡系洗浄剤フォーミングマルチクリーナー等を使用して極力少ない水分で行うのが良いと思います。
リアホイールのポイントです。
✓カセットスプロケットを洗う際はフリーボディを回転させない。
✓水やディグリーザーを使う場合は、角度に気をつける
確実に手間はかかることですが、手間と引き換えに良い状態を少しでも長くすることができます。
参考例のご紹介でした。
▶まとめ
最初にも書きましたが、洗車はメリットだけではなく、デメリットもあります。
そのデメリットを少しでも減らすためには、まずロードバイクをしっかりと組む、ということです。適切な部分に適切な種類の適切な量のグリスをしっかりと使うということです。
その上で洗車をする際はただただ表面上をきれいにすることが目的ではなく、しっかりと正しい知識を持って、メリット・デメリットを理解したうえで適切な洗車を行うことで、車体へのダメージを少しでも減らすことができます。
ということで今回は2025年版 ディスクロードの洗車に関して、そんなお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
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※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
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※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。当店の特徴・詳細ははこちらから
コメント
コメント一覧 (2)
夏場はグローブ付けても汗が付くのでジョウロでバーテープとかに水をかけるのですが…
バーテープの種類にもよると思います。ワタクシが使用しているバーテープは乾きづらく下手に濡らしたほうが臭くなりやすいので、汚れたら変えることを前提として洗うことはありません。バーテープってかなり乾きづらいように思えます。。。