昨今本当に見る機会が増えてきているのが、ケーブル類+油圧ホース フル内装のディスクブレーキ仕様のロードバイクです。ワタクシのバイクT1550もフル内装使用です。
このフル内装、というものは時代の流れかと思います。
そもそもなんでメンテナンス性を犠牲にしてもフル内装にするのか、といえばやはり理由はきちんとあるのだと考えられます。
まずブレーキのディスクブレーキ化に伴い、リムブレーキと比べてもブレーキキャリパーまでの距離、ブレーキキャリパーの取り付け位置の問題があります。そのためフロントは少なくともフォーク内部を、リアはフレーム内部を通す設計になっているということです。
また上位グレードのモデルなどのハンドル周りまでの内装化は複数の理由はあれども主たるは速さのためであると考えられます。
しかしこういった上位モデルの構造は、後々下位モデルにも採用がされてくることはよくあることです。
このケーブル類のフル内装化は時代の流れでもあると考えております。というのもシフトケーブルの内装化も最初は上位のモデルや一部のモデルだったものの、現在ではシフトケーブルが内装しないモデルは本当に少なくなりました。
これらのこともあってケーブル類のフル内装化が進んできております。
そんなフル内装使用のディスクロードバイクのアキレス腱のような存在といえば、ヘッドパーツです。
はっきり言ってメーカーやモデルごとに構造こそ多少なりともさはあれども、従来のヘッドパーツよりも水分に対しては確実に弱くなっていると感じています。
では実際に使用してきたフル内装のヘッドパーツはどのようになってしまっているのか、そしてその画像を元にどうすれば良い状態を保つことができるのか?ということで今回は【画像で見る】フル内装のディスクロード ヘッドパーツは状態と対策そんなお話です。

▶画像で見る3つの事例
①ACRヘッドセット
上部ベアリングにサビが発生しています。

このように上部が錆びる原因は汗やドリンク、雨等の上からかかる水分による影響と考えられます。この錆方は主にグリスの問題の場合が多いです。やはり真円形状ではないトップカバーは水分に対しての防御力はそこまで強くありません。
上部に比べて下部のほうが錆はおとなしめです。

②当モデル用ヘッドパーツ
ヘッドパーツ類は粉を吹いた状態で、上部ベアリングにサビが発生しています。

下部ベアリングの錆はそこまで酷くありません。

ということはやはりこちらも汗等の主に上からかかる水分による影響が上部ベアリングへのダメージを与えたと考えられます。
③モデル専用ヘッドパーツ
上部はうっすらですが錆が発生しています。

下部は結構グリスがかなり変色し、錆が発生しています。

グリスが入っていないわけではありませんが、主には下部ベアリングの上部、外側内側にサビが発生しています。
上の2例とは確実に違う状態です。
この場合は、上部から侵入した水分が下部のベアリングにたまった結果だと思われます。
このように現状を見て、想像することは今後の対策にもとても大切なことだと思います。
▶ヘッドベアリングが駄目になる理由と対策
ヘッドベアリングがだめになってしまう原因から対策を考えてみようと思います。
✓ヘッドベアリングが駄目になる理由
①組付け時の問題
組み付け時にしっかりとグリスを使用しているものは、グリスがほとんど入っていない状態で組まれている状態と比べてもかなり良い状態を長く保てる傾向にあります。
逆に言えば現在のヘッドパーツをグリスが少なかったり、適切ではないグリスで組むことは寿命をかなり短くしてしまう原因になるということです。
②暑すぎる夏
昨今の夏は本当に暑いのです。夏といえば汗です。汗やスポーツドリンクもかなり錆を発生させる原因になります。基本的に真円形状ではないヘッドパーツの場合、かなり汗の影響を受けやすい、汗に弱いと考えていただいたほうが良いです。
③洗車
洗車です。
ヘッドパーツにじゃぶじゃぶと水をかけても問題が出にくかったのは従来のお話で、昨今のヘッドパーツは本当に水の影響を受けやすいです。
必要以上に水をかけてしまうことはあまりおすすめできることではありません。
✓ヘッドベアリングの対策
これはもう定期的なメンテナンスしかありません。
汗をよくかく、雨でも走る、洗車を頻繁に行う等の場合は1年と言わずに3ヶ月ぐらいで確認をするのが良いと思います。確認をして無事ならば戻せば良いだけです。
知らぬ存ぜぬで完全にアウトになってしまう前に対応する、これがものすごく大切です。
そして上の例のように定期的にヘッドパーツを分解し、メンテナンスをした際の汚れ方をよく観察して、そのヘッドパーツとオーナー様の乗り方や日々のメンテナンス等を考え、適切な時期に適切なメンテナンスを行う、これに限ります。
▶まとめ
このようにフル内装のヘッド周り構造は、過去の外装式のヘッド周りと比べてもかなり掃除がし辛い傾向にあります。そして厄介なことに掃除がしにくいのに、多くの場合は過去の構造よりも汚れやすかったり錆びやすい構造となっています。(特に上部ベアリングが深い位置にある構造は要注意です。)
とは言ってもです。
ヘッドベアリングの寿命自体はほぼ定期的なメンテナンス次第や適切な使い方等でかなり代わり、はっきり言って3ヶ月でもゴリゴリにだめにもなりますし、2年も3年も使える場合もあります。
定期的、そして適切なメンテナンス、構造を理解した正しいメンテナンス方法等はものすごく大切なことで、ベアリングの寿命に大きく差が出る部分ということです。
少しでも長持ちさせる、良い状態を保つためのメンテナンス、当店でも承っております。
定期的なメンテナンス、お気軽にご相談ください。
ということで今回は【画像で見る】フル内装のディスクロード ヘッドパーツは状態と対策、そんなお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
このフル内装、というものは時代の流れかと思います。
そもそもなんでメンテナンス性を犠牲にしてもフル内装にするのか、といえばやはり理由はきちんとあるのだと考えられます。
まずブレーキのディスクブレーキ化に伴い、リムブレーキと比べてもブレーキキャリパーまでの距離、ブレーキキャリパーの取り付け位置の問題があります。そのためフロントは少なくともフォーク内部を、リアはフレーム内部を通す設計になっているということです。
また上位グレードのモデルなどのハンドル周りまでの内装化は複数の理由はあれども主たるは速さのためであると考えられます。
しかしこういった上位モデルの構造は、後々下位モデルにも採用がされてくることはよくあることです。
このケーブル類のフル内装化は時代の流れでもあると考えております。というのもシフトケーブルの内装化も最初は上位のモデルや一部のモデルだったものの、現在ではシフトケーブルが内装しないモデルは本当に少なくなりました。
これらのこともあってケーブル類のフル内装化が進んできております。
そんなフル内装使用のディスクロードバイクのアキレス腱のような存在といえば、ヘッドパーツです。
はっきり言ってメーカーやモデルごとに構造こそ多少なりともさはあれども、従来のヘッドパーツよりも水分に対しては確実に弱くなっていると感じています。
では実際に使用してきたフル内装のヘッドパーツはどのようになってしまっているのか、そしてその画像を元にどうすれば良い状態を保つことができるのか?ということで今回は【画像で見る】フル内装のディスクロード ヘッドパーツは状態と対策そんなお話です。

▶画像で見る3つの事例
①ACRヘッドセット
上部ベアリングにサビが発生しています。

このように上部が錆びる原因は汗やドリンク、雨等の上からかかる水分による影響と考えられます。この錆方は主にグリスの問題の場合が多いです。やはり真円形状ではないトップカバーは水分に対しての防御力はそこまで強くありません。
上部に比べて下部のほうが錆はおとなしめです。

②当モデル用ヘッドパーツ
ヘッドパーツ類は粉を吹いた状態で、上部ベアリングにサビが発生しています。

下部ベアリングの錆はそこまで酷くありません。

ということはやはりこちらも汗等の主に上からかかる水分による影響が上部ベアリングへのダメージを与えたと考えられます。
③モデル専用ヘッドパーツ
上部はうっすらですが錆が発生しています。

下部は結構グリスがかなり変色し、錆が発生しています。

グリスが入っていないわけではありませんが、主には下部ベアリングの上部、外側内側にサビが発生しています。
上の2例とは確実に違う状態です。
この場合は、上部から侵入した水分が下部のベアリングにたまった結果だと思われます。
このように現状を見て、想像することは今後の対策にもとても大切なことだと思います。
▶ヘッドベアリングが駄目になる理由と対策
ヘッドベアリングがだめになってしまう原因から対策を考えてみようと思います。
✓ヘッドベアリングが駄目になる理由
①組付け時の問題
組み付け時にしっかりとグリスを使用しているものは、グリスがほとんど入っていない状態で組まれている状態と比べてもかなり良い状態を長く保てる傾向にあります。
逆に言えば現在のヘッドパーツをグリスが少なかったり、適切ではないグリスで組むことは寿命をかなり短くしてしまう原因になるということです。
②暑すぎる夏
昨今の夏は本当に暑いのです。夏といえば汗です。汗やスポーツドリンクもかなり錆を発生させる原因になります。基本的に真円形状ではないヘッドパーツの場合、かなり汗の影響を受けやすい、汗に弱いと考えていただいたほうが良いです。
③洗車
洗車です。
ヘッドパーツにじゃぶじゃぶと水をかけても問題が出にくかったのは従来のお話で、昨今のヘッドパーツは本当に水の影響を受けやすいです。
必要以上に水をかけてしまうことはあまりおすすめできることではありません。
✓ヘッドベアリングの対策
これはもう定期的なメンテナンスしかありません。
汗をよくかく、雨でも走る、洗車を頻繁に行う等の場合は1年と言わずに3ヶ月ぐらいで確認をするのが良いと思います。確認をして無事ならば戻せば良いだけです。
知らぬ存ぜぬで完全にアウトになってしまう前に対応する、これがものすごく大切です。
そして上の例のように定期的にヘッドパーツを分解し、メンテナンスをした際の汚れ方をよく観察して、そのヘッドパーツとオーナー様の乗り方や日々のメンテナンス等を考え、適切な時期に適切なメンテナンスを行う、これに限ります。
▶まとめ
このようにフル内装のヘッド周り構造は、過去の外装式のヘッド周りと比べてもかなり掃除がし辛い傾向にあります。そして厄介なことに掃除がしにくいのに、多くの場合は過去の構造よりも汚れやすかったり錆びやすい構造となっています。(特に上部ベアリングが深い位置にある構造は要注意です。)
とは言ってもです。
ヘッドベアリングの寿命自体はほぼ定期的なメンテナンス次第や適切な使い方等でかなり代わり、はっきり言って3ヶ月でもゴリゴリにだめにもなりますし、2年も3年も使える場合もあります。
定期的、そして適切なメンテナンス、構造を理解した正しいメンテナンス方法等はものすごく大切なことで、ベアリングの寿命に大きく差が出る部分ということです。
少しでも長持ちさせる、良い状態を保つためのメンテナンス、当店でも承っております。
定期的なメンテナンス、お気軽にご相談ください。
ということで今回は【画像で見る】フル内装のディスクロード ヘッドパーツは状態と対策、そんなお話でした。
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作業は18:00以降も行います。
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また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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