2024年、BBは未だ乱立時代真っ只中です。
というのもフレームの設計というものを考えると、BBの構造はやはりメーカーごとに個性が出てくるところだとは思います。
それでもBB規格はある程度落ち着いてきたようにも思えます。

ということで2024年版 ボトムブラケット(BB)の種類をわかりやすく解説、そんなお話です。

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本題の前に、そもそもBB規格ってなんぞや?というお話からです。
BBとはボトムブラケットのことで、自転車の心臓部とも言われることもあるのかないのかはわかりませんが、とても重要な部分です。
ボトムブラケットはクランクを回転させるベアリングが入った1つのパーツのことです。
そのパーツであるBBを取り付けるフレーム側には様々な規格があるのです。様々な規格があるということはもちろん、フレーム側の規格と、BBの規格があっていないと当然取り付けることはできません。そしてBBとクランクも規格があっていないと、こちらも取り付けることができません。
ですのでBBを選ぶ際にはフレームとの適合、そしてクランクとの適合も確認をする必要があります。
今回はその中のBBの規格(フレームも)のお話です。

続いて用語のお話です。
✓BBシェル:フレーム側のBB用の穴
シェル幅:フレームのBBシェルの横幅、シェル内径:フレーム側のBBの内径
✓スレッド式、ねじ切り、ねじ込み式、同様の意味です


ということで本題です。

①スレッド式(ねじ切り)
フレーム側のBBシェルにはネジが切ってあり、BB側もネジが切ってあります。工具でねじ込んでいくことで取り付ける方式です。
伝統的なスレッド式には主に2種類があり、BSA(JIS)とITAです。
シェル幅はというと、JIS 68mmとITA70mmです。
SHIMANOのBBでも採用されているホローテックⅡテクノロジーはベアリングをフレームの外に出すことによって(ベアリング間距離82mm)適切な荷重の分配が得られ、より優れたペアリングの安定感が得られる。ということです。(下の画像)

JISかITA、BB規格がどちらかわからなければ幅を測ればわかりますが、PINARELLO以外でITAのBBを採用しているメーカーは現在ではほとんどありませんので、少々ニッチな規格となっております。某国製のバッタモンのフレームではJISになっている場合がありました。

BSAのねじ切りに関してはロードバイクだけではなく、かなり多くのママチャリなどでも使われている規格です。ママチャリの多くはカートリッジ式のBBというクランクの軸(アクスル)とBBが一体型のものを使用しています。しかしこれはフレーム内部にベアリングが位置し、ベアリング間の距離が53.8mmと狭いのが弱点です。

スレッド式の特徴としてはBB(ベアリング部)がフレームの外側に位置しますので、フレーム幅を広く取れないことです。つまりフレームの設計としてBB部を68mm以上にはできないということです。
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※フレームの外側にベアリング部が位置するJISのねじ切り式BB(銀色の部分)です。フレームの横幅は68mmですので、フレーム幅を広くすることができません。

その後スレッドフィット82.5(BB82)という規格をCOLNAGOが出しました。
BBシェルにはネジが切ってあるのでスレッドフィットです。ですがただのスレッド式ではありません。COLNAGOは専用のネジが切られたカップが付属してきます。その専用のカップを使うとあら不思議、BB86規格へと早変わりするわけです。
この構造のメリットはというと、圧入や軋みによるフレーム側の摩耗というデメリットを補うことができます。圧入部が摩耗したらカップを交換するだけでOKというものです。
またBBシェルにスレッドさえ切ってあれば、どこかの誰かがこの規格にすっぽりと合うBBを作ってくれればスレッド式として、もしもなかったとしてもカップを使用することでBB86として使用できるものです。
これはある意味かなり良い気がしております。
しかし昨今の圧入式BBでそこまでBBシェルにダメージを与えるほどのものは多くはないということ、フレーム側(BB)の精度も上がってきているということ、そしてBBをそこまで頻繁に付け外しをするのか?ということ、これらも相まっている気がしないこともありません。


②圧入式
基本的にフレームにはつるっとした穴が空いているだけです。(正確にはBB30以外です)
文字通り圧入で、フレームのBBシェルにBBを押し込む構造です。

当初のBB30はフレーム側の精度や剛性、構造的な等の問題で音鳴り問題がでるもの多々あったようですが、(というか音の出ないBB30なんてあるのかい?というアメリカンジョークがあるぐらいで(笑))最近ではほぼ克服したと言っても良いぐらいの構造です。

ちなみにBB30は30mmシャフトのクランク使用を想定された規格で横幅68mm、内径42mmでシェルに直接金属のベアリングを突っ込みます。これが非常に良くなかった気がしております。
ではその後に派生したPF30はというと、フレームに直接ベアリングを突っ込むから音鳴りするんだ。だったら樹脂で包んでベアリングを突っ込めばよか!というのがPF30で、横幅はBB30と変わらず68mmで、内径がBBの樹脂分大きくなり46mmとなります。(正確には樹脂カップBBを使用することで、シェル側もだいぶ簡易化ができるというメリットもあると考えられます。)

ではSHIMANO規格のBB86はというと、86とはBBシェルの横幅(86.5mm)のことで、フレームをBB30やPF30以上に広く作るためにベアリングをフレーム内部に収める方法として、圧入方式が取られた、、、のかもしれません。ですので内径は41mmとそこまで広くないのも、SHIMANOの24mmアクスルクランクを突っ込むことを想定されているためです。
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※BB86はベアリング部がフレーム内部に位置します。JISねじ切りの68mmよりもフレーム幅を広く取れ昨今のフレーム事情にあっている?のがメリットです。
これに近いのが、前述のCOLNAGOのスレッドフィット82.5です。

BB86のつばの分、更にフレームを広げたのがBB90です。横幅は90.5mmまで広がり、つばの部分すらフレーム内部に収めて限界までフレームを広げた設計です。しかしやはりつばがないと水が入るのです。。。そしてBB部の錆、音鳴り等の問題も発生しやかったようです。

そして続いてはBB386です。これはものすごく単純なのですが、30mmシャフトと使うために内径を大きくした横幅86規格です。30と86で386です。(と思います。間違っていたらコメントで教えてくださいm(_ _)m)

ではBBRightはというとcervéloが作った規格で、30mmシャフト使いたい!そして右と左でフレーム構造が違うつまり左右非対称フレーム、ということで右側ベアリング外側、左側ベアリング内部、いわゆるキメラのようなBBです。実は2種類あるようですが。。。
これに似ているのがBB30AとかPF30Aとかでやはり左右が非対称のBBとなっています。この辺は超紛らわしいので要注意です。

ということでざっくりとしたお話ですが、内径が41~42のBBシェルは主にSHIMANO想定で、46mmのシェルは30mmを使用することを想定されているものが多いです。

では内径41mmのシェルで30mアクスルを使用する場合は、、、ということですが、けっこう大変なのです。BB内部のベアリングが極端に薄くなりますので、耐久性やその他諸々の影響が大きくなりますので、やはりなかなか難しいようです。
TOKENのBB86規格、30mmアクスル用のBBは薄いベアリングを2列並べた構造です。


③T47
新たな構造のスレッド式です。
インターナル、エクスターナル式があります。※TOKENはインボード、アウトボードというようです。
インターナルはフレーム内部にベアリング(要は圧入式の用に)が位置し、エクスターナルはフレーム外部にベアリングが位置するJISのねじ切りのような構造です。

✓インターナル
圧入式のようにベアリングをフレーム内側に配置するべく広いBBシェル幅、そして更にスレッド式のメリットもほしい!ということで作られたに違いないT47(Threadfit 47?)、内径47mmの穴が空いている規格です。
スレッド式のメリットはというとメンテナンス性、叩いて抜く必要がないということ、シェルへの固定力が強い等ということです。
逆にデメリットももちろんないわけではありません。回転軸の芯(精度)やねじ切り部の剛性(固着)等々の問題が考えられます。

✓エクスターナル
ではベアリングが外にくるT47は、、、386クランク用?おそらくクランクの適合範囲を広げるためのものだとは思います。


▶まとめ
ということが現在のBB規格のざっくりとしたお話です。

原則、現在のSHIMANOのホローテッククランク、24mmアクスルの場合はほとんどのBB規格で使用することができます。というかシェル云々よりもBB側で適応するラインナップがあるからです。
逆に30mmアクスルになるとBBがあるか否かで使用可能かどうかが決まってきます。
またアクスルの短いクランク(現行では絶滅危惧種?)の場合は、やはり86mm等の広いシェル幅では使用することができません。
この辺のお話は一部かなり複雑な場合もありますので、SHIMANO以外のクランクを使用する場合は、一度プロにご相談いただくのがよろしいかと思います。

ともあれ2024年、ある程度は落ちついているイメージはありますが、BB規格の統一というのはなかなか難しいところだと思われます。というのもどの方式であってもメリットだけではなくデメリットもありますし、そこには様々な設計思想もあると考えられるからです。
ということで今回は2024年版 ボトムブラケット(BB)の種類をわかりやすく解説


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