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ロードバイクのギアは2種類、フロントとリアの歯数を選ぶことができます。
ちなみに数年前にも似たような記事を作成させていただいておりました。

▶今と昔の歯数構成
こちらです。


と最近自転車を始めた方には驚きがあると思います。
というのも、11速の時代、リアのカセットスプロケットのラインナップは以下のとおりです。
9000系のDURA-ACEで5種類、6800系のULTEGRAで6種類の、5800の105で3種類のラインナップがありました。ちなみに最多は8000系のULTEGRAで7種類です。
フロントの歯数もDURA-ACEで脅威の6種類ラインナップです。(50-34、52-36、52-38、53-39、54-42、55-42)ULTEGRAで4種類、105で3種類でした。

流石にこれだけの歯数構成があれば悩まれる方も多かったのではないかと思います。

しかしです。
現行モデルの12速のラインナップはというと、以下のとおりです。
リア:
・DURA-ACE・ULTEGRA(2種類):11-30T、11-34T
・105(2種類):11-34T、11-36T
フロント:
・DURA-ACE(4種類):46-36、50-34、52-36、54-40
・ULTEGRA・105(2種類):50-34T、52-36T
極めてシンプルで少ない歯数構成です。

実は12速も11-28Tというお話も、、、
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なのですが頓挫?その先のお話が見えてきませんので、謎です。。。


▶歯数選びの際の注意点
実際に歯数を選ぶ前の段階として注意点があります。
コンポーネントのグレードです。

①変速のテクノロジー
まずリアの変速のテクノロジーとして、上位モデルのDURA-ACE・ULTEGRAはHG+(ハイパーグライドプラス)です。

とても簡単に説明をすると、世界最高峰の変速性能をもつ、SHIMANOの中でも最高の変速ができる技術、ということです。
これが、105になるとHG(ハイパーグライド)ですので若干変速性能が落ちます。

②ギア比の縛り
リアに関してはもはや2種類しかありませんのでそこまで選択肢があるわけではありません。
しかし105は要注意です。
というのも105の場合はリアディレイラーの問題で、使用できるカセットが11-34T-11-36Tのみです。ULTEGRAやDURA-ACEで11-30Tという歯数のカセットでラインナップはありますが、105の場合はリアディレイラーの問題で使用ができません。
ですので最小でも11-34Tという歯数を使用することになります。大きい歯といえば物理的に大きいの重いのです。

これらの2点が注意事項として考えられます。


▶12速の歯数選び
では実際に少ないと言えば少ないですが、歯数を選ぶポイントです。

✓リア
例えばリアから考えるならば、まず34T(最大ギア:一番軽いギア)がいるかいらないか?ということです。主に34Tは平地等では余り使う機会はありませんが、上りで勾配がきついときでも回転数をあげたい場合、もしくは激坂等で上りきれない場合に必要になるかもしれません。
しかしのぼり等にあまりいかない場合はというと、大きなギアはただの重りになっていまいます。

ですのでまずはどういったところを走るか、何を求めているのか、等を考慮して考えるのが良いと思います。
また現在例えば使用しているギアがあるとすれば、それに1枚プラスになる、ロー側にもう1枚あれば、、、(主に上り等で)と考える時があるならば、今よりも大きなギアが入っているギアを選ぶと良いと思います。
逆に現在でもローギアを全然使わない、使っていない、のであればそれ以上に大きなギアは不要ということになります。
シンプルに現在使用しているギアをもとに考えるのが考えやすいです。
逆に現在12速のリアのトップ側に関しては、最小ギアの11T以外のはラインナップがありませんので、悩むこともできないというのが現状です。

✓フロント
続いてフロントです。
フロントはULTEGRA、105であればコンパクト(50-34T)もしくはセミコンパクト(52-36T)です。これには双方メリット・デメリットがあります。
コンパクトは最高速度は速度は出づらくなりますが、ギアをクロスに使えるということです。クロスに使えるということは状況に合わせて細かくギアを設定できる一方、逆に近すぎてしまうという難点もあります。
※クロスという言葉の意味がわからない場合はページの最上段のリンクよりご確認をお願い致します。

逆にセミコンパクトの場合はというと、最高速は出やすいですが、コンパクトに比べるとギアが開きます。コンパクトのように近すぎるということはありません。

フロントも選ぶ際は現在の歯数と比較して回しきってしまう事があればフロント大きく(セミコンパクト)、逆にトップ側全然使っていない場合はフロント小さく(コンパクトへ)、というように選択するのが良いと思います。


▶まとめ
ギアの選び方、ギア比の選択肢は、ギアの枚数(段数)が増えてくるに従って、過去に比べると少なくなっています。というのも段数が増えれば過去のギア比をカバーできるから、ということがあるからです。選択肢が狭くなるからと言って一概に不自由になるということでもない、という考えもあります。(現在の12速が当てはまるのかというと、疑問が残るところもありますが。。。)

ともあれ肝心なことは、ギアの枚数がどれだけ増えようとも、少々乱暴な言い方ではありますが使うことのないギアは意味がないということです。(それでも削れないギアはどうしてもありますが。。。)ということは自分の乗り方、走り方、走る場所等に合わせて適切なギア比を選択する、これはプロのレースでも同じことだと思います。
その選択肢は決して現在の12速では広くはないのかもしれませんが、それでも適切なギア比を選ぶことで、より早く、より走りやすくなる場合もあります。
一度自転車をきれいにする前に、ギアの汚れ具合いを確認してみると思わぬ発見があるかもしれません。

ということで今回はロードバイクのギア比の選択、12速時代のギア選び方の話、そんなお話でした。


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