来たる富士ヒル、残念ですが雨っぽい予報になっています。
というか富士ヒルで雨が降る、天気が悪いなんてことは例年のことで、昨年の晴れたのが奇跡に近いぐらい印象です。。。
ちなみに2022年の下山後です。

まぁびしょびしょです(笑)
そして最近晴れ男気味だったワタクシは、、、
晴れパワーが落ち気味です(笑)
と、実際に雨がびしょびしょに降っているときに走りに行く方はそこまで多くはないと思います。
しかしです。
出先で不意に雨に降られてしまったり、レースの時止むを得ずに雨の中出走、という場合もあると思います。
ロードバイクは原則オールウェザースポーツと言わることもありますが、雨でもよほどのことがなければ普通に走れるようにできます。もちろん数回の雨の走行で壊れてしまうなんてことは原則ありません。
しかしです。
それは然るべきメンテナンスを行っていれば、という大前提があります。
今回は人間側ではなく、主にバイク側のお話です。
ということで完全に富士ヒル対応、【機材編】遠征での雨天走行の準備と、雨天走行後のメンテナンスと注意点、そんなお話しです。
▶雨天走行の準備
①チェーンオイル選び
チェーンオイルは非常に重要です。
ロードバイクのチェーンはむき出し状態で雨の影響を強く受けます。
完全晴れの日用のドライ系やワックス系ルブや、サラサラの低粘度オイル、油膜の薄いオイルでは例え富士ヒルの短い時間だったとしても、油膜切れを起こしてしまう場合もあります。
また使い方もです。塗布量が少なすぎても同様に油膜切れを起こしやすい状態になります。
下手したら走っているそばから錆びていってしまう場合もあるぐらいです。キシキシキュルキュル音がなり、音だけではなく各所ギアを痛めつけます。
雨が予想される場合は、ウエット系のルブ・オイルをしっかりと塗布しておくことでライド中の油膜切れの防止だけではなく、ライド後の錆止めの効果もあります。
ということで富士ヒルのように雨が降る可能性が非常に高い遠征ライドの予定の際は、通常のオイルだけではなく、ウエット系のルブも合わせて持っていくことを強くおすすめ致します。
雨での問題がないルブと言えばやはりWAKO'Sのリキッドタイプは圧倒的に強いです。走行後も錆びづらく、油膜切れも起こしづらいです。

ちなみにワタクシは昨年からガッチリ使い始めているフラワーパワーチェーンワックスですが、ワックスですが雨にもかなり強いです。前が見えづらい土砂降りでも1時間程度であれば問題はありません。しかし走行後は流石にサビが出る場合がありますので、走行後は早めにきちんとしたメンテナンスが必要になります。
②タイヤ
原則雨の日、ウエット路面の日は滑りやすいだけではありません。
雨、雨上がりを含めたウエット路面の日はパンクがし易い傾向にあります。
それは自転車の走行ライン上は雨で流された異物が溜まりやすい、ということもありますし水分が異物とタイヤの摩擦係数を下げるということです。
ある意味パンクは運のようなところもありますが、極端に薄い決戦用タイヤなどは原則パンクに弱いものが多いです。サポートカーがいるわけではありませんので、ウエット路面が予想される場合は、タイヤの選択、そして走行ラインの見極め方も非常に重要になるところです。(※ふらついたり斜行は絶対にNGです。)
原則富士ヒルでのパンクはDNFです。
③電子製品類(コンピューター、ライト等)
基本的にロードバイクでの使用を想定して作られているモデルは防水性能はかなりしっかりと考えて作られているものが多いです。(特にSHIMANOのDi2は電動シフトですが、かなり水に強くできています。)
またワタクシが使用しているGarminのサイコン(今はEdge 540)も同様にかなり防水性能が高いです。
防水性能を示す防水等級ではIPX7は、水深1mに30分間つけてもその後動作をする。ということです。適合内容は水しぶき、雨または雪、シャワーとなっております。
個人的な経験的上のお話しでは、530を使用していた頃からゲリラ豪雨や数時間のひどい雨のライドを繰り返しても、全く問題がありませんでした。540も先日の大雨+強風のライドでもやはり全く問題がありませんでした。

雨だけではなく、どろどろです。。。
キャットアイのライト類は更に過酷で、雨天走行後に汚れたら車体と一緒に洗車を繰り返してもへっちゃらな強さ。。。(※ライトの洗車をおすすめしているわけではありません。)
しかしです。
これらの防水性能は正しい使い方(止水キャップを正しくしめる等)であること、また本体が健康な状態ならば、ということです。例えば過去に落としてしまったり、強い衝撃を与えてしまったことがあったりすると、防水性能は落ちる場合があるということです。
もしも心当たりがある場合、もしくは不安な場合は雨に備えての対策、ビニールなどをかぶせる等の物理的な対応策をを取っておくことをおすすめ致します。
▶雨天走行後
雨天走行後自宅のように整備用品が充実しているところに、すぐにピットインできればよいのですが、富士ヒルのように遠征の場合、そう簡単には行きません。
ビショビショのまま車に詰め込み、自宅まで高速に揺られて帰っては家についた頃には、、、まずいことになっている場合もあります。
とは言っても、基本的に金属パーツは油がしっかりとついていれば錆びてくることはありませんが、ひどい雨等の影響で流れてしまう場合があります。
チェーンなんかは想像がし易いパーツだと思いますが、それ以外にも様々なパーツがあります。
金属パーツのサビを防止するためには、”水分をできるだけとり、そして水置換性のスプレーオイルを使用する”です。
水分の拭き取りでマイクロファイバーウエスは非常に優秀ですが、拭くだけでは細かな内部まで入り込んだ水分を除去することはできません。※また砂や泥が付着したまま擦ることで細かい傷がつく場合がありますので注意が必要です。
拭き取りに加えて車体をバウンドさせ水分を落としたり、場合によってはフロアポンプやエアダスターなどがあれば風圧で飛ばせるのでなお良いです。
そのうえで更に水置換性のスプレーオイルがあれば、多少濡れていても水分の下に入り込んでくれます。※水置換性能がないオイルは水の上にオイルが乗っかるだけですので注意が必要です。
とりあえずこれだけはやっておけばかなりの時間を稼げます。

どちらも非常により水置換性のスプレーオイルです。
携帯性にも優れるのはワタクシはラスペネで、ワタクシも遠征時は持っていく便利アイテムです。
✓水置換性のスプレーオイルを使ってはだめな部分
そんな便利な水置換性のスプレーオイルですが、使ってはいけない部分があります。
ブレーキ関連のパーツ類でブレーキパッド、ディスクローター、リムの制動面には付着しないように注意が必要です
ブレーキ関連パーツにはオイルは使えませんので、キレイに拭き取りエアーで水分を飛ばします。
使用できない部分は、ブレーキだけではありません。
それはグリスが入っている部分です。
オイルは液状、グリスはクリーム状です。
グリスはそう簡単には落ちないようにできていますが、グリスにオイルをかけるとグリスが柔らかくなって流れてしまう場合があります。
ですのでグリスが入っている部分は原則スプレーオイルを掛けないほうが良い部分です。
ハブ、BB、ヘッドパーツ(ヘッドベアリング)部、ペダル軸等です。これらの場所は避けて使うのが良いです。
✓電子機器類
走行後はライドログを上げたり、保存が終わったら電源を切り、しっかりと水分を拭き取り乾かします。止水キャップ等は開け内部まで水分が入っていないか確認、完全に乾かすのが良いです。
逆に濡れたまま充電をしたり、電池交換等をすることは止めたほうが良いです。
▶まとめ
最初の方にも書きましたが、ロードバイクは多少の雨でもレースが中止になることは多いことではありません。ということは不意な雨にもしっかりと対応できる対策を知っておくこと、準備をしておくこと、これはとても大切なことです。
富士ヒルに向けた雨対策ですが、スペア用品や携帯工具だけではなく、ウエット系ルブ、そしてラスペネは非常に役に立ちますので、ぜひ持っていくことをおすすめ致します。
ということで今回は【機材編】遠征での雨天走行の準備と、雨天走行後のメンテナンスと注意点、そんなお話でした。
水分を飛ばすのにエアダスターも携帯性に優れていますので、良いと思います。
雨天走行、帰宅後のしっかりとしたメンテナンスの記事はこちらからどうぞ
特に最近のディープリムホイールはリム内部にかなりの量の水が入ることがありますので、土砂降りの後等は確認することをおすすめ致します。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
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(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
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※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
というか富士ヒルで雨が降る、天気が悪いなんてことは例年のことで、昨年の晴れたのが奇跡に近いぐらい印象です。。。
ちなみに2022年の下山後です。

まぁびしょびしょです(笑)
そして最近晴れ男気味だったワタクシは、、、
昨日は土砂降り、たまには雨も嫌いじゃないけど、
— Teppei.Y 目指せ走れるメカニック!! (@ff_cycle) May 28, 2024
今日も雨で連日ともなるとなぁ🥴
週末はどうかな。。。 pic.twitter.com/enZI7gdicM
晴れパワーが落ち気味です(笑)
と、実際に雨がびしょびしょに降っているときに走りに行く方はそこまで多くはないと思います。
しかしです。
出先で不意に雨に降られてしまったり、レースの時止むを得ずに雨の中出走、という場合もあると思います。
ロードバイクは原則オールウェザースポーツと言わることもありますが、雨でもよほどのことがなければ普通に走れるようにできます。もちろん数回の雨の走行で壊れてしまうなんてことは原則ありません。
しかしです。
それは然るべきメンテナンスを行っていれば、という大前提があります。
今回は人間側ではなく、主にバイク側のお話です。
ということで完全に富士ヒル対応、【機材編】遠征での雨天走行の準備と、雨天走行後のメンテナンスと注意点、そんなお話しです。
▶雨天走行の準備
①チェーンオイル選び
チェーンオイルは非常に重要です。
ロードバイクのチェーンはむき出し状態で雨の影響を強く受けます。
完全晴れの日用のドライ系やワックス系ルブや、サラサラの低粘度オイル、油膜の薄いオイルでは例え富士ヒルの短い時間だったとしても、油膜切れを起こしてしまう場合もあります。
また使い方もです。塗布量が少なすぎても同様に油膜切れを起こしやすい状態になります。
下手したら走っているそばから錆びていってしまう場合もあるぐらいです。キシキシキュルキュル音がなり、音だけではなく各所ギアを痛めつけます。
雨が予想される場合は、ウエット系のルブ・オイルをしっかりと塗布しておくことでライド中の油膜切れの防止だけではなく、ライド後の錆止めの効果もあります。
ということで富士ヒルのように雨が降る可能性が非常に高い遠征ライドの予定の際は、通常のオイルだけではなく、ウエット系のルブも合わせて持っていくことを強くおすすめ致します。
雨での問題がないルブと言えばやはりWAKO'Sのリキッドタイプは圧倒的に強いです。走行後も錆びづらく、油膜切れも起こしづらいです。

ちなみにワタクシは昨年からガッチリ使い始めているフラワーパワーチェーンワックスですが、ワックスですが雨にもかなり強いです。前が見えづらい土砂降りでも1時間程度であれば問題はありません。しかし走行後は流石にサビが出る場合がありますので、走行後は早めにきちんとしたメンテナンスが必要になります。
②タイヤ
原則雨の日、ウエット路面の日は滑りやすいだけではありません。
雨、雨上がりを含めたウエット路面の日はパンクがし易い傾向にあります。
それは自転車の走行ライン上は雨で流された異物が溜まりやすい、ということもありますし水分が異物とタイヤの摩擦係数を下げるということです。
ある意味パンクは運のようなところもありますが、極端に薄い決戦用タイヤなどは原則パンクに弱いものが多いです。サポートカーがいるわけではありませんので、ウエット路面が予想される場合は、タイヤの選択、そして走行ラインの見極め方も非常に重要になるところです。(※ふらついたり斜行は絶対にNGです。)
原則富士ヒルでのパンクはDNFです。
③電子製品類(コンピューター、ライト等)
基本的にロードバイクでの使用を想定して作られているモデルは防水性能はかなりしっかりと考えて作られているものが多いです。(特にSHIMANOのDi2は電動シフトですが、かなり水に強くできています。)
またワタクシが使用しているGarminのサイコン(今はEdge 540)も同様にかなり防水性能が高いです。
防水性能を示す防水等級ではIPX7は、水深1mに30分間つけてもその後動作をする。ということです。適合内容は水しぶき、雨または雪、シャワーとなっております。
個人的な経験的上のお話しでは、530を使用していた頃からゲリラ豪雨や数時間のひどい雨のライドを繰り返しても、全く問題がありませんでした。540も先日の大雨+強風のライドでもやはり全く問題がありませんでした。

雨だけではなく、どろどろです。。。
キャットアイのライト類は更に過酷で、雨天走行後に汚れたら車体と一緒に洗車を繰り返してもへっちゃらな強さ。。。(※ライトの洗車をおすすめしているわけではありません。)
しかしです。
これらの防水性能は正しい使い方(止水キャップを正しくしめる等)であること、また本体が健康な状態ならば、ということです。例えば過去に落としてしまったり、強い衝撃を与えてしまったことがあったりすると、防水性能は落ちる場合があるということです。
もしも心当たりがある場合、もしくは不安な場合は雨に備えての対策、ビニールなどをかぶせる等の物理的な対応策をを取っておくことをおすすめ致します。
▶雨天走行後
雨天走行後自宅のように整備用品が充実しているところに、すぐにピットインできればよいのですが、富士ヒルのように遠征の場合、そう簡単には行きません。
ビショビショのまま車に詰め込み、自宅まで高速に揺られて帰っては家についた頃には、、、まずいことになっている場合もあります。
とは言っても、基本的に金属パーツは油がしっかりとついていれば錆びてくることはありませんが、ひどい雨等の影響で流れてしまう場合があります。
チェーンなんかは想像がし易いパーツだと思いますが、それ以外にも様々なパーツがあります。
金属パーツのサビを防止するためには、”水分をできるだけとり、そして水置換性のスプレーオイルを使用する”です。
水分の拭き取りでマイクロファイバーウエスは非常に優秀ですが、拭くだけでは細かな内部まで入り込んだ水分を除去することはできません。※また砂や泥が付着したまま擦ることで細かい傷がつく場合がありますので注意が必要です。
拭き取りに加えて車体をバウンドさせ水分を落としたり、場合によってはフロアポンプやエアダスターなどがあれば風圧で飛ばせるのでなお良いです。
そのうえで更に水置換性のスプレーオイルがあれば、多少濡れていても水分の下に入り込んでくれます。※水置換性能がないオイルは水の上にオイルが乗っかるだけですので注意が必要です。
とりあえずこれだけはやっておけばかなりの時間を稼げます。

どちらも非常により水置換性のスプレーオイルです。
携帯性にも優れるのはワタクシはラスペネで、ワタクシも遠征時は持っていく便利アイテムです。
✓水置換性のスプレーオイルを使ってはだめな部分
そんな便利な水置換性のスプレーオイルですが、使ってはいけない部分があります。
ブレーキ関連のパーツ類でブレーキパッド、ディスクローター、リムの制動面には付着しないように注意が必要です
ブレーキ関連パーツにはオイルは使えませんので、キレイに拭き取りエアーで水分を飛ばします。
使用できない部分は、ブレーキだけではありません。
それはグリスが入っている部分です。
オイルは液状、グリスはクリーム状です。
グリスはそう簡単には落ちないようにできていますが、グリスにオイルをかけるとグリスが柔らかくなって流れてしまう場合があります。
ですのでグリスが入っている部分は原則スプレーオイルを掛けないほうが良い部分です。
ハブ、BB、ヘッドパーツ(ヘッドベアリング)部、ペダル軸等です。これらの場所は避けて使うのが良いです。
✓電子機器類
走行後はライドログを上げたり、保存が終わったら電源を切り、しっかりと水分を拭き取り乾かします。止水キャップ等は開け内部まで水分が入っていないか確認、完全に乾かすのが良いです。
逆に濡れたまま充電をしたり、電池交換等をすることは止めたほうが良いです。
▶まとめ
最初の方にも書きましたが、ロードバイクは多少の雨でもレースが中止になることは多いことではありません。ということは不意な雨にもしっかりと対応できる対策を知っておくこと、準備をしておくこと、これはとても大切なことです。
富士ヒルに向けた雨対策ですが、スペア用品や携帯工具だけではなく、ウエット系ルブ、そしてラスペネは非常に役に立ちますので、ぜひ持っていくことをおすすめ致します。
ということで今回は【機材編】遠征での雨天走行の準備と、雨天走行後のメンテナンスと注意点、そんなお話でした。
水分を飛ばすのにエアダスターも携帯性に優れていますので、良いと思います。
雨天走行、帰宅後のしっかりとしたメンテナンスの記事はこちらからどうぞ
特に最近のディープリムホイールはリム内部にかなりの量の水が入ることがありますので、土砂降りの後等は確認することをおすすめ致します。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。当店の特徴・詳細ははこちらから
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