最近のトレンドは空力と転がり抵抗なイメージが強いです。
とにかく空力を改善し、低転がり抵抗こそパワー節約につながり速さに直結するとされる、多くの研究結果が出ているようです。
こういった研究が進むのは素晴らしいことです。
そして今回は空気圧に関してです。
原則転がり抵抗を下げるためには、空気圧を上げると(一定のところまでは)転がり抵抗は下がります。
しかしです。
実際に実走ともなればきれいな路面だけではありません。路面状況によっては、、、というのが今回のお話、ワタクシ自身も走るコースによってはお世辞にもよい路面状況だけではなく、ぼこぼこであったり路面が波打ったりしているような道もあったりするのはごく当たり前のことです。パワーを見ても、速度を見ても路面状況が悪ければ悪いほど良いパフォーマンスを発揮するのは難しいというのは、経験上理解していることです。
ではこういった状況下での空気圧とパワーの関係、タイヤの空気圧の重要性を世界のGCNが実験しました。路面状況におけるタイヤの空気圧とパワーロスの話、その答えはGCNの動画より、そんなお話です。
▶動画の説明
例ごとくかなり簡潔にまとめます。
以下動画の概要です。
使用タイヤは2種類(サイズは28ⅽ)
・P ZERO RACR TLR RS(ピレリ)
・Amazonの安いタイヤ(Fincci:フィンチーディフェンダー?)+TPUチューブ
実験
路面状況を再現するために2種類、舗装路面と石畳を機械にて再現。
(※実際に石畳を走ることはないかもしれないが、石畳ではなくても荒れた路面と似ている。)
舗装路面:5BAR(72psi) 35㎞/h 約190W(パワーロス20.5W、効率89.2%)
舗装路面でベストの空気圧は5BAR、この数値がベースになるようです。
ここから2種類の路面状況、空気圧、タイヤの種類によってどう変わるのか、ということです。
石畳:4BAR (パワーロス95.9W、効率63.8%)
まずP ZEROを4BARで実験ですが、実際に走ってみると35㎞まで上がるのは大変
石畳を35㎞/hで走行するには舗装路と比較して60W以上必要だった。
続いて2種類のタイヤによる差です。
舗装路面で同じ5BARではどうだったかというと、、、
遅いタイヤの正しい空気圧のロス -39.3W(5BAR)
速いタイヤの間違った空気圧のロスは -23.7W(7BAR)
要は舗装路では空気圧を誤っていたとしても速いタイヤは速い、という結果でした。
良いタイヤを選択する価値はあるということです。
では石畳(荒れた路面)ではどうかというと、、、
まずは速いタイヤでの比較です。
荒れた路面では4BARと2BAR(超低圧)で走行を比較すると、2BARの方が優れていた、ということです。
ちなみにプロはというと、3BAR程度で走りますが、-これは81W損失です。3BAR程度の空気圧の設定はパンクを防ぐため、ということでした。
最後が面白いです。
荒れた路面で安いタイヤと高いタイヤの比較です。
空気圧2BARの安いタイヤは高価なタイヤの4BARよりも優れたパフォーマンスを発揮することがわかりました。
つまり荒れた路面を走行する場合、タイヤの種類よりも空気圧の設定の方が重要という結果です。
まとめの表です。
やはり荒れた路面(石畳)ではパワーのロスは予想以上に大きい、また空気圧に設定によってかなりのパワーロスが生まれる、ということでした。
▶注意点
①低圧運用に関して
チューブレスの場合はかなりの低圧運用をしてもリム打ちパンクはしずらいです。
※とは言っても動画内の実験で設定した空気圧2BAR等は個人的な経験上、少々危険な空気圧です。
しかしチューブド運用(クリンチャー)の場合は注意が必要です。
通常チューブレスの運用空気圧まではチューブド運用の場合は落とせませんし、クリンチャーの方が推奨空気圧は高いです。
特に超軽量のTPUは物理的にも薄く、細かなリム打ちパンクがしやすいというのは経験上の話です。本当にざっくりのお話ですが、クリンチャーの場合はチューブレスの空気圧~+1BARぐらいは必要なイメージです。もちろん体重、またどこをどのように走るかにもよってリム打ちが起きるか否かの差は出てきます。
またリム打ちだけならまだしも、リム打ちパンクの状態はひどくなるとカーボンリムは割れ、アルミのリムは歪んでしまいます。基本的にリムの修理はほぼ不可、ということも念頭に入れた上での空気圧の設定を考える必要があります。
②フロントの存在
また今回のテストはラボ内でのテストです。
実験を見る限りフロントは固定されて、単純にリアタイヤの設置するドラムでの悪路再現となっています。
これがまた実走ともなると、フロントからも同様に振動や衝撃が伝わります。フロントは舵角・ステアリング操作もありますし、上半身のバランスを崩す要因にもなります。
石畳のレース後には手がボロボロになってしまう場合もあるとか。。。
さらに実走ともなると、その他の要因も大きく影響を及ぼします。
単純に今回のドラムのように周期的に同じ振動が来るだけではなく、ギャップによる跳ねや大きくトラクションが抜ける場合もあると思います。また路面状況だけではなく、勾配やカーブにより自転車が縦にも横にも傾くことで加重配分が変わりさらに路面状況の影響が大きくなったり、風の影響もあるでしょう。強風にあおられることによるパワーロスもかなり大きい、というのもよく言われている話です。
これらを考慮すると、実走では今回の実験よりもさらにパワーのロスは大きくなるということも考えられます。
▶まとめ
空気圧の重要性ですが、普段空気圧は大体パンクをしなければよい、というだけの設定では非常にパワーロスが多い可能性がある、ということです。
空気圧をしっかりと調整することは速く、安全に、快適に走ることになります。
そして今回はタイヤの空気圧と路面状況に関しての話でしたが、動画内の最後の方でも述べられていましたが、これがすべてではありません。空力や転がり抵抗、ペダリング効率、様々な要因が影響を与える中の一つとしての影響、実走ともなると影響を与える様々な要因があるということです。
ということで今回は路面状況におけるタイヤの空気圧とパワーロスの話、その答えはGCNの動画より、そんなお話でした。
次回走りに行くときは、ぜひとも空気圧の調整を細かくやってみたくなるものです。
詳細はこちらの動画にてご確認お願い致します。
動画内で出てきたSILCAのタイヤの空気圧のサイトです。
ということはです。
新しく新設された路面のきれいな道、路面をきれいに舗装しなおした道、記録を狙うにはよい機会であり、逆に道路も使えば使われるほどに路面が悪くなっていくものです。悪い路面状況になってしまった道路で記録を狙うのは難しいということです。
KOMを狙うには路面舗装をされた直後がねらい目? 現在海の方の例の区間、路面整備中です。。。
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
とにかく空力を改善し、低転がり抵抗こそパワー節約につながり速さに直結するとされる、多くの研究結果が出ているようです。
こういった研究が進むのは素晴らしいことです。
そして今回は空気圧に関してです。
原則転がり抵抗を下げるためには、空気圧を上げると(一定のところまでは)転がり抵抗は下がります。
しかしです。
実際に実走ともなればきれいな路面だけではありません。路面状況によっては、、、というのが今回のお話、ワタクシ自身も走るコースによってはお世辞にもよい路面状況だけではなく、ぼこぼこであったり路面が波打ったりしているような道もあったりするのはごく当たり前のことです。パワーを見ても、速度を見ても路面状況が悪ければ悪いほど良いパフォーマンスを発揮するのは難しいというのは、経験上理解していることです。
ではこういった状況下での空気圧とパワーの関係、タイヤの空気圧の重要性を世界のGCNが実験しました。路面状況におけるタイヤの空気圧とパワーロスの話、その答えはGCNの動画より、そんなお話です。
▶動画の説明
例ごとくかなり簡潔にまとめます。
以下動画の概要です。
使用タイヤは2種類(サイズは28ⅽ)
・P ZERO RACR TLR RS(ピレリ)
・Amazonの安いタイヤ(Fincci:フィンチーディフェンダー?)+TPUチューブ
実験
路面状況を再現するために2種類、舗装路面と石畳を機械にて再現。
(※実際に石畳を走ることはないかもしれないが、石畳ではなくても荒れた路面と似ている。)
舗装路面:5BAR(72psi) 35㎞/h 約190W(パワーロス20.5W、効率89.2%)
舗装路面でベストの空気圧は5BAR、この数値がベースになるようです。
ここから2種類の路面状況、空気圧、タイヤの種類によってどう変わるのか、ということです。
石畳:4BAR (パワーロス95.9W、効率63.8%)
まずP ZEROを4BARで実験ですが、実際に走ってみると35㎞まで上がるのは大変
石畳を35㎞/hで走行するには舗装路と比較して60W以上必要だった。
続いて2種類のタイヤによる差です。
舗装路面で同じ5BARではどうだったかというと、、、
遅いタイヤの正しい空気圧のロス -39.3W(5BAR)
速いタイヤの間違った空気圧のロスは -23.7W(7BAR)
要は舗装路では空気圧を誤っていたとしても速いタイヤは速い、という結果でした。
良いタイヤを選択する価値はあるということです。
では石畳(荒れた路面)ではどうかというと、、、
まずは速いタイヤでの比較です。
荒れた路面では4BARと2BAR(超低圧)で走行を比較すると、2BARの方が優れていた、ということです。
ちなみにプロはというと、3BAR程度で走りますが、-これは81W損失です。3BAR程度の空気圧の設定はパンクを防ぐため、ということでした。
最後が面白いです。
荒れた路面で安いタイヤと高いタイヤの比較です。
空気圧2BARの安いタイヤは高価なタイヤの4BARよりも優れたパフォーマンスを発揮することがわかりました。
つまり荒れた路面を走行する場合、タイヤの種類よりも空気圧の設定の方が重要という結果です。
まとめの表です。
やはり荒れた路面(石畳)ではパワーのロスは予想以上に大きい、また空気圧に設定によってかなりのパワーロスが生まれる、ということでした。
▶注意点
①低圧運用に関して
チューブレスの場合はかなりの低圧運用をしてもリム打ちパンクはしずらいです。
※とは言っても動画内の実験で設定した空気圧2BAR等は個人的な経験上、少々危険な空気圧です。
しかしチューブド運用(クリンチャー)の場合は注意が必要です。
通常チューブレスの運用空気圧まではチューブド運用の場合は落とせませんし、クリンチャーの方が推奨空気圧は高いです。
特に超軽量のTPUは物理的にも薄く、細かなリム打ちパンクがしやすいというのは経験上の話です。本当にざっくりのお話ですが、クリンチャーの場合はチューブレスの空気圧~+1BARぐらいは必要なイメージです。もちろん体重、またどこをどのように走るかにもよってリム打ちが起きるか否かの差は出てきます。
またリム打ちだけならまだしも、リム打ちパンクの状態はひどくなるとカーボンリムは割れ、アルミのリムは歪んでしまいます。基本的にリムの修理はほぼ不可、ということも念頭に入れた上での空気圧の設定を考える必要があります。
②フロントの存在
また今回のテストはラボ内でのテストです。
実験を見る限りフロントは固定されて、単純にリアタイヤの設置するドラムでの悪路再現となっています。
これがまた実走ともなると、フロントからも同様に振動や衝撃が伝わります。フロントは舵角・ステアリング操作もありますし、上半身のバランスを崩す要因にもなります。
石畳のレース後には手がボロボロになってしまう場合もあるとか。。。
さらに実走ともなると、その他の要因も大きく影響を及ぼします。
単純に今回のドラムのように周期的に同じ振動が来るだけではなく、ギャップによる跳ねや大きくトラクションが抜ける場合もあると思います。また路面状況だけではなく、勾配やカーブにより自転車が縦にも横にも傾くことで加重配分が変わりさらに路面状況の影響が大きくなったり、風の影響もあるでしょう。強風にあおられることによるパワーロスもかなり大きい、というのもよく言われている話です。
これらを考慮すると、実走では今回の実験よりもさらにパワーのロスは大きくなるということも考えられます。
▶まとめ
空気圧の重要性ですが、普段空気圧は大体パンクをしなければよい、というだけの設定では非常にパワーロスが多い可能性がある、ということです。
空気圧をしっかりと調整することは速く、安全に、快適に走ることになります。
そして今回はタイヤの空気圧と路面状況に関しての話でしたが、動画内の最後の方でも述べられていましたが、これがすべてではありません。空力や転がり抵抗、ペダリング効率、様々な要因が影響を与える中の一つとしての影響、実走ともなると影響を与える様々な要因があるということです。
ということで今回は路面状況におけるタイヤの空気圧とパワーロスの話、その答えはGCNの動画より、そんなお話でした。
次回走りに行くときは、ぜひとも空気圧の調整を細かくやってみたくなるものです。
詳細はこちらの動画にてご確認お願い致します。
動画内で出てきたSILCAのタイヤの空気圧のサイトです。
ということはです。
新しく新設された路面のきれいな道、路面をきれいに舗装しなおした道、記録を狙うにはよい機会であり、逆に道路も使えば使われるほどに路面が悪くなっていくものです。悪い路面状況になってしまった道路で記録を狙うのは難しいということです。
KOMを狙うには路面舗装をされた直後がねらい目? 現在海の方の例の区間、路面整備中です。。。
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〒262-0019
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作業は18:00以降も行います。
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※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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