今回のお話は12速用のチェーンがメインのはずだったのですが、結果的には駆動系をまるっと交換することになったお話しです。
▶全然伸びない12速チェーン
というのも12速を組んだのは昨年の10月のことでした、
実は昨年の10月以降、チェーンを交換した記憶がありません。。。
ということは1年間以上も同じチェーンを使用していることになります。
1年で走行距離は15000kmはゆうに超えております。
使い方として雨でも寒くなければ結構走ってしまうような環境で使用していますので、けっして優しい使い方ではないと思います。チェーンはエッフェットマリポサのフラワーパワーを使用していますが、このワックスは11速時代から使用していてチェーンの寿命を伸ばす効果があるのは実感しています。
それにしても驚異的な寿命です。
ちなみにチェーンの伸びの確認は信頼と実績のパークツールのチェーンチェッカーを使用しております。しかしこれが現在でもこのとおりです。

ピ、ピント・・・m(_ _;)m
未だに0.5%すら全然刺さらないのです。
ちなみにワタクシの過去の実績では、11速チェーン時代は2500km経たずにチェーンチェッカーの0.5%がスポスポに刺さったことが有りました。
ですが12速になってから早1年、距離にして15000kmを超えても未だにチェッカーは刺さらず、本当にチェーンが伸びないのです。
▶1年経って交換!
12速の変速といえばロード用では初採用となったハイパーグライドプラス、その変速性能は芸術的は動きをします。(ULTEGRA以上)
SHIMANOの変速性能は世界最高峰の変速性能ですので当然のことです。
しかしです。
最近変速が悪くなってきました。12速で変速が悪いとは一定もガチャつく等は一切ありませんし、カンカン!と変速は決まるものの、やはりワンテンポ遅く変速速度が落ちてきたように感じています。それは実際に乗っていても感じますし、整備的なお話でもそうです。
せっかくの世界最高峰の変速性能がありながらも、消耗品パーツの摩耗等で変速性能を本来の100%を発揮できないまま乗っている事自体がかなりもったいないことです。
ということでまずチェーンチェッカーの0.5%も刺さらない状態ですはありますが、1年も使ってきているのであればということで交換してみました。

ULTEGRAグレードのCN-M8100との価格差は2500円ぐらいですが、1年も使えるのであればということで、迷うことなくDURA-ACEグレードのCN-M9100です。
チェーンはいつもどおりフラワーパワーのワックス施工をいたしますので、取り付け前に脱脂をしてから取り付けをしました。取り付け後は再度入念に脱脂をしてから、ワックスをたっぷりと付けました。

ワックス系のルブに限らず粘度が高いルブを使用する場合、表面だけではなく内部まで十分にいきわたる必要があります。特に脱脂後はチェーン内部のローラー等がむき出しの状態です。この時はルブをかなり多めにつけてしっかりと浸透させる必要があります。浸透に自信がない場合は内部までの脱脂をするのはおすすめしません。
▶実走したけれども、、、
チェーンを変えて早速実走に行きました。
すぐに気が付きますが、全然違いました。。。
やはりチェッカーでの伸びはあくまでも参考的なお話で、チェッカーが全てではない、ということを体感いたしました。
しかしです。
またこのお話には続きがあるのです。
確かにチェーンを交換前とは段違いに良いです。
それでもまだあの芸術的な変速にはもう一歩、まだ100%ではない気がしております。
もっと良くなるはずです。
▶カセットスプロケット
ということでこちらです。

カセットスプロケットです。
12速のカセットスプロケットはULTEGRA以上のグレードでHYPERGLIDE+(ハイパーグライドプラス)という技術が採用されています。HYPERGLIDE+のスプロケットは11速のHGスプロケットと比べても歯先の形状がかなり細かく様々な形状の歯が並びます。
15000km以上走って、摩耗しないわけが有りません。
摩耗以前に試乗や付替等の度重なる交換作業で、ロックリングも歪んできています。もう交換時期、問うことだと思われます。
①使用割合と摩耗具合の確認

ギアの使用割合は画像のとおりです。
12速Di2はこのようにギアの使用割合も見れる便利機能があります。
17Tを中心に普段の使用ギアがわかります。
これを踏まえて摩耗具合を比べてみます。
ロー側から順に見ていきます。


ロー側の歯はそこまで使用頻度が高く有りませんが、やはり摩耗をしていないわけでは有りません。そして徐々に歯が小さくなるに従って(トップ側に向かって)摩耗がしっかりくっきりと見られる様になっています。

内側の歯が最もよく使っている歯17Tです。
チェーンの後はくっきりつき、歯の摩耗もしっかりと見られます。

HYPERGLIDE+は歯の裏側の加工も細かいのです。
裏側からでは表よりも摩耗は見られづらいですが、よく見ると歯先は痩せてきています。

次の歯です。
一目瞭然なほど減っているかというと、そこまで激しい摩耗では有りませんが新品と比べると確実に摩耗が見られます。

この辺まで来るとそこまで使用頻度が高いわけでは有りませんが、歯先や複雑な加工部分が丸みを帯びてきているのが確認できます。

使用頻度は落ちてきますが、歯数が少なくなるとそれなりに歯の噛み合う回数も増えてくるので摩耗が確認できます。


歯が丸みお帯びてきているのが確認できるのは12Tぐらいまででしょうか。
トップもよく見ると摩耗の跡が確認できるぐらいでした。
このように見てみるとやはり使用頻度に合わせて摩耗をしていくのですが、逆に歯数が減ることで使用頻度は低くとも摩耗しないわけではないようです。
また11速でも同様に15000km以上使用したカセットスプロケットの記事を作成させていただきましたが、その時の11速のカセットよりも12速のカセットのほうが摩耗は抑えられるように感じます。その時も17Tの摩耗が一番ひどかく完全に歯が痩せているのが確認できましたが、12速のほうが痩せはひどくは有りませんでした。
②交換してみて
ということで交換してみました。

輝きが違います。
そして再び実走です。
やはり新品のギア、そして新品のチェーンは抜群に良いです。
チェーンのギア歯への食いつきが違います。
今まであれば滑ってしまっていたようなほんのワンテンポ、確実に早くなりました。
流石にカセットも15000kmを使用してきておりますので、やはりチェーンだけよりもカセットも交換することで、要所要所でやはり変速早っ!としっかりと感じることができるぐらいに、より早く正確な変速へと戻りました。
▶プーリー
残すところのギアはというとプーリーのみです。
そういえばガイドプーリーも変速には非常に重要な役割を果たしています。

(・_・)......ン?っ
(つд⊂)ゴシゴシ
Σ(゚д゚) エッ!?

パッカーンです。
ガイドプーリー割れてました。。。
これはもう交換するしか有りません。
まだ歯側の割れでは有りませんが、ガイドプーリーはもっと割れが進行すれば最悪走行不能になってしまいます。
歯先も荒れ始めているのでスパッと交換です。
もうこれで究極です。
▶まとめ
チェーンを変え、カセットスプロケットも変え、プーリーチェックしたらガイドプーリーまで割れててなんだかんだで五月雨式にドライブトレインほぼまるっと交換することになった、ということでした。
ともあれ12速を組んでから早1年が経ち、走行距離にして15000kmも走っているのでぼちぼちドライブトレインをさっぱりと一新する良い機会だったのかもしれません。
(実はクランクもつい先日、何度目になる忘れてしまったぐらいの交換になっておりますのでこれでドライブトレインフル交換が完了しました。。。)
ということで今回はチェーンはチェッカーでは0.5%も刺さらない状態でしたが、交換することでしっかりと変速の良さを体感することができました。ということはです。チェッカーの伸びだけの確認では不十分が事があり、またチェーンの伸びだけではなく、カセットスプロケットの摩耗もしっかりと変速性能に影響があるということであります。チェッカーだけではなく自身の感覚も大切、ということです。
そしてドライブトレインの摩耗は11速時代よりもHYPERGLIDE+の12速のほうが影響が大きい、ということもわかりました。12速の素晴らしい変速性能は繊細な技術の積み重ねで発揮できていること、ということを実感いたしました。
ドライブトレインを一新することで12速の本来の変速性能を取り戻す事ができる可能性を秘めています。変速が遅くなってきた感じや、違和感を感じたらお気軽にご相談ください。
またもうそろそろ年末年始に向けてオーバーホールの時期がやってまいります。年末年始はお店が大変混み合いますので、ご希望のお日にちが決まられている方はお早めにご連絡をいただければと思います。
ということで今回は12速用チェーン CN-M8100 伸び率0.5%以下から交換した結果、カセットスプロケットも変え、プーリーまで交換する事になったお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:当店の特徴・詳細ははこちらから
▶全然伸びない12速チェーン
というのも12速を組んだのは昨年の10月のことでした、
実は昨年の10月以降、チェーンを交換した記憶がありません。。。
ということは1年間以上も同じチェーンを使用していることになります。
1年で走行距離は15000kmはゆうに超えております。
使い方として雨でも寒くなければ結構走ってしまうような環境で使用していますので、けっして優しい使い方ではないと思います。チェーンはエッフェットマリポサのフラワーパワーを使用していますが、このワックスは11速時代から使用していてチェーンの寿命を伸ばす効果があるのは実感しています。
それにしても驚異的な寿命です。
ちなみにチェーンの伸びの確認は信頼と実績のパークツールのチェーンチェッカーを使用しております。しかしこれが現在でもこのとおりです。

ピ、ピント・・・m(_ _;)m
未だに0.5%すら全然刺さらないのです。
ちなみにワタクシの過去の実績では、11速チェーン時代は2500km経たずにチェーンチェッカーの0.5%がスポスポに刺さったことが有りました。
ですが12速になってから早1年、距離にして15000kmを超えても未だにチェッカーは刺さらず、本当にチェーンが伸びないのです。
▶1年経って交換!
12速の変速といえばロード用では初採用となったハイパーグライドプラス、その変速性能は芸術的は動きをします。(ULTEGRA以上)
SHIMANOの変速性能は世界最高峰の変速性能ですので当然のことです。
しかしです。
最近変速が悪くなってきました。12速で変速が悪いとは一定もガチャつく等は一切ありませんし、カンカン!と変速は決まるものの、やはりワンテンポ遅く変速速度が落ちてきたように感じています。それは実際に乗っていても感じますし、整備的なお話でもそうです。
せっかくの世界最高峰の変速性能がありながらも、消耗品パーツの摩耗等で変速性能を本来の100%を発揮できないまま乗っている事自体がかなりもったいないことです。
ということでまずチェーンチェッカーの0.5%も刺さらない状態ですはありますが、1年も使ってきているのであればということで交換してみました。

ULTEGRAグレードのCN-M8100との価格差は2500円ぐらいですが、1年も使えるのであればということで、迷うことなくDURA-ACEグレードのCN-M9100です。
チェーンはいつもどおりフラワーパワーのワックス施工をいたしますので、取り付け前に脱脂をしてから取り付けをしました。取り付け後は再度入念に脱脂をしてから、ワックスをたっぷりと付けました。

ワックス系のルブに限らず粘度が高いルブを使用する場合、表面だけではなく内部まで十分にいきわたる必要があります。特に脱脂後はチェーン内部のローラー等がむき出しの状態です。この時はルブをかなり多めにつけてしっかりと浸透させる必要があります。浸透に自信がない場合は内部までの脱脂をするのはおすすめしません。
▶実走したけれども、、、
チェーンを変えて早速実走に行きました。
すぐに気が付きますが、全然違いました。。。
やはりチェッカーでの伸びはあくまでも参考的なお話で、チェッカーが全てではない、ということを体感いたしました。
しかしです。
またこのお話には続きがあるのです。
確かにチェーンを交換前とは段違いに良いです。
それでもまだあの芸術的な変速にはもう一歩、まだ100%ではない気がしております。
もっと良くなるはずです。
▶カセットスプロケット
ということでこちらです。

カセットスプロケットです。
12速のカセットスプロケットはULTEGRA以上のグレードでHYPERGLIDE+(ハイパーグライドプラス)という技術が採用されています。HYPERGLIDE+のスプロケットは11速のHGスプロケットと比べても歯先の形状がかなり細かく様々な形状の歯が並びます。
15000km以上走って、摩耗しないわけが有りません。
摩耗以前に試乗や付替等の度重なる交換作業で、ロックリングも歪んできています。もう交換時期、問うことだと思われます。
①使用割合と摩耗具合の確認

ギアの使用割合は画像のとおりです。
12速Di2はこのようにギアの使用割合も見れる便利機能があります。
17Tを中心に普段の使用ギアがわかります。
これを踏まえて摩耗具合を比べてみます。
ロー側から順に見ていきます。


ロー側の歯はそこまで使用頻度が高く有りませんが、やはり摩耗をしていないわけでは有りません。そして徐々に歯が小さくなるに従って(トップ側に向かって)摩耗がしっかりくっきりと見られる様になっています。

内側の歯が最もよく使っている歯17Tです。
チェーンの後はくっきりつき、歯の摩耗もしっかりと見られます。

HYPERGLIDE+は歯の裏側の加工も細かいのです。
裏側からでは表よりも摩耗は見られづらいですが、よく見ると歯先は痩せてきています。

次の歯です。
一目瞭然なほど減っているかというと、そこまで激しい摩耗では有りませんが新品と比べると確実に摩耗が見られます。

この辺まで来るとそこまで使用頻度が高いわけでは有りませんが、歯先や複雑な加工部分が丸みを帯びてきているのが確認できます。

使用頻度は落ちてきますが、歯数が少なくなるとそれなりに歯の噛み合う回数も増えてくるので摩耗が確認できます。


歯が丸みお帯びてきているのが確認できるのは12Tぐらいまででしょうか。
トップもよく見ると摩耗の跡が確認できるぐらいでした。
このように見てみるとやはり使用頻度に合わせて摩耗をしていくのですが、逆に歯数が減ることで使用頻度は低くとも摩耗しないわけではないようです。
また11速でも同様に15000km以上使用したカセットスプロケットの記事を作成させていただきましたが、その時の11速のカセットよりも12速のカセットのほうが摩耗は抑えられるように感じます。その時も17Tの摩耗が一番ひどかく完全に歯が痩せているのが確認できましたが、12速のほうが痩せはひどくは有りませんでした。
②交換してみて
ということで交換してみました。

輝きが違います。
そして再び実走です。
やはり新品のギア、そして新品のチェーンは抜群に良いです。
チェーンのギア歯への食いつきが違います。
今まであれば滑ってしまっていたようなほんのワンテンポ、確実に早くなりました。
流石にカセットも15000kmを使用してきておりますので、やはりチェーンだけよりもカセットも交換することで、要所要所でやはり変速早っ!としっかりと感じることができるぐらいに、より早く正確な変速へと戻りました。
▶プーリー
残すところのギアはというとプーリーのみです。
そういえばガイドプーリーも変速には非常に重要な役割を果たしています。

(・_・)......ン?っ
(つд⊂)ゴシゴシ
Σ(゚д゚) エッ!?

パッカーンです。
ガイドプーリー割れてました。。。
これはもう交換するしか有りません。
まだ歯側の割れでは有りませんが、ガイドプーリーはもっと割れが進行すれば最悪走行不能になってしまいます。
歯先も荒れ始めているのでスパッと交換です。
もうこれで究極です。
▶まとめ
チェーンを変え、カセットスプロケットも変え、プーリーチェックしたらガイドプーリーまで割れててなんだかんだで五月雨式にドライブトレインほぼまるっと交換することになった、ということでした。
ともあれ12速を組んでから早1年が経ち、走行距離にして15000kmも走っているのでぼちぼちドライブトレインをさっぱりと一新する良い機会だったのかもしれません。
(実はクランクもつい先日、何度目になる忘れてしまったぐらいの交換になっておりますのでこれでドライブトレインフル交換が完了しました。。。)
ということで今回はチェーンはチェッカーでは0.5%も刺さらない状態でしたが、交換することでしっかりと変速の良さを体感することができました。ということはです。チェッカーの伸びだけの確認では不十分が事があり、またチェーンの伸びだけではなく、カセットスプロケットの摩耗もしっかりと変速性能に影響があるということであります。チェッカーだけではなく自身の感覚も大切、ということです。
そしてドライブトレインの摩耗は11速時代よりもHYPERGLIDE+の12速のほうが影響が大きい、ということもわかりました。12速の素晴らしい変速性能は繊細な技術の積み重ねで発揮できていること、ということを実感いたしました。
ドライブトレインを一新することで12速の本来の変速性能を取り戻す事ができる可能性を秘めています。変速が遅くなってきた感じや、違和感を感じたらお気軽にご相談ください。
またもうそろそろ年末年始に向けてオーバーホールの時期がやってまいります。年末年始はお店が大変混み合いますので、ご希望のお日にちが決まられている方はお早めにご連絡をいただければと思います。
ということで今回は12速用チェーン CN-M8100 伸び率0.5%以下から交換した結果、カセットスプロケットも変え、プーリーまで交換する事になったお話でした。
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作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
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