油圧ブレーキになってからブレーキングに不満があったわけではありません。
しかし何やらリアブレーキに例の油圧ブレーキあるある的な不具合が出てしまって、メーカーに判断を頂くためメーカー送りになってしまったのです。
原則SHIMANO社の対応はかなり良く、保証期間内に通常使用でおきた不具合に関しては交換等の対応をして頂ける場合があります。※(自然消耗、摩耗等のパーツ類は除きます)
ですのでメーカーに送るわけですが、流石にブレーキはないと走れません。ライドが日常となっているため数日間も乗れないのは困ってしまうわけです。
せっかく外すのであればということでこちらです。

(ΦωΦ)フフフ…
もうせっかくの機会なので、ブレーキのグレードアップも兼ねての交換です。
ですが今回の不具合はリア、フロントULTEGRAでリアがDURA-ACEなんてもったいない。。。何故ならばブレーキはフロントが命だからです。
ということで少々手間のかかる作業ではありますが、今回は不具合の可能性があるのはリアですが、リアを外し現在フロントで使用しているものをリアへ、フロントへは今回購入したBR-R9270を入れるという入れ替え作業を伴う工程です。
▶油圧のブレーキキャリパー
ちなみにリムブレーキは前後で違う構造になっていますが、油圧のブレーキキャリパーはというと前後同じ構造です。パッケージとして、フロント用として販売されているブレーキはフロント用としてディスクブレーキアダプターが付属してきます。

それ以外では油圧のブレーキキャリパーの単品販売パッケージは、いわゆる油が満たされているJ-kitで購入する場合には付属してこない小物が付属されていたりもしますが、大きな差はありません。
ですので油圧のブレーキキャリパーを購入する際はフロントでもリアでもどちらを購入してもブレーキキャリパー自体は同じものが入っている、ということです。
こちらです。

ULTEGRAのブレーキキャリパーとの違いはというとそのデザイン的なお話だけではありません。
DURA-ACEはワンピース構造、MONO-BODYキャリパーなのです。
ブレーキをかける際は、ブレーキキャリパーは開く方向に力がかかります。
このときにブレーキキャリパー自体の剛性が高いほうがブレーキキャリパーが開くことがなく、よりブレーキの効きが良くなるということです。つまり強い力でブレーキを掛けた際に、キャリパーがたわむことなくガッチリと制動力を上げてくる、ということです。
とは言っても実際に乗っていないことにはなんとも言えませんので。しっかりと体感してみます。
▶交換作業
交換作業です。

まずはフロントから。
パッドを外します。
使用期間3ヶ月でした。。。
メタルは高耐久だと言うのはSHIMANO公式の情報だったのですが、レジンは半年以上は余裕で使えた気がするのですが今回のメタルは早すぎました。

一生懸命走りすぎたのかもしれません。

まずはマウントを移植します。
やはり油圧のキャリパーはブレーキダストがすごいです。
これでも定期的に洗車をしたりもしているわけですが、この通りグローブがダストまみれです。
このブレーキダストもある程度であれば比較的簡単に落とすことができるのですが、放置しすぎるとかなり落としづらくなるだけではなく、ピストンの動きを阻害したりします。。汚れはたまりすぎないように定期的なメンテナンスが必要になります。
そして例のごとくレバー側でもキャリパー側でもホースを一度外すと、オリーブは再利用ができません。つまりホースをカット、そしてインサートを再び入れ直すことになります。
ということはです。。。
ホースの長さが足りなければ、ホースも交換する必要があります。ホースの交換となれヘッドもバラすことに。昨今のフル内装システムのデメリットに直面します。
ともあれ、お料理番組並みの進み方で一気に行きます(笑)

交換が完了しました。

左側がULTEGRAのキャリパーでセンターに継ぎ目が見えます。
一方の右側、DURA-ACEのキャリパーはというとセンターに継ぎ目がありません。これがモノボディ構造です。
続いてリアです。

見た目的には何も不具合はありませんが、メーカーに送るために交換します。
そういえばリアのボルト、錆びやすいのです。

せっかくなのでスキッリしますので、新品に交換します。
リアにはフロントから外したキャリパーを付けます。

入念にエア抜きして、完成です。

やっぱりDURA-ACEはかっこええぞ!
なにかの間違いかと思いましたので、再度メタルに交換して試します。(※新品のキャリパーにはレジンパッドが付属します)
▶BR-R9270の実力や!?
で肝心要の性能ですが、いわゆる”あたり”が出るまでは驚くほど甘々で効きが悪いです。
こればかりはディスクブレーキの構造的なお話なので、仕方がありません。
ちょっと強めにブレーキを使いながら10kmぐらいです。
あたりが出たてきたらすぐに分かります。
最高です。
コントロールがしやすく、パワーを掛けていくと体が前に持っていかれるように強烈に効きます。
ブレーキレバーの入力に対して、制動力の立ち上がりから非常にわかりやすく、この感覚は油圧ならではです。
ということなのですが、実は今回ブレーキに起きていた不具合はリアだけではなく、フロントも同様の不具合が出ていることが判明したお話はまた別の記事にてご紹介をさせて頂く予定です。
▶まとめ
今回はULTEGRAの油圧ブレーキ BR-R8170の不具合でリアが交換になったら、実はフロントも不具合が起きていたということでした。しかしこの不具合の判定はある意味難しいところもあります。というのもその他の考えられる原因をすべて潰した上での判断が必要だからです。
またその不具合もいきなりドカンと現れるものではありません。少しずつ少しずつ忍び寄ってくるものです。ですので普通に使っている限り気が付きづらいこともあります。
ともあれBR-R9270ですが、構造的に考えればULTEGRAグレードのBR-R8170よりも剛性が高いことはわかりやすいところですし、精度も高いと思われます。
DURA-ACE BR-R9270は現在の、SHIMANO最高峰のブレーキシステムに間違いはありません。
ある程度の費用はかかりますがその性能もですが、なにせかっこいい!見た目こそ正義!(笑)
満足感の高いカスタムだと思いました。
ということで今回はDURA-ACE 油圧ブレーキキャリパー BR-R9270に交換することになった話ですが、”続く”となってしまった記事でした。
+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
しかし何やらリアブレーキに例の油圧ブレーキあるある的な不具合が出てしまって、メーカーに判断を頂くためメーカー送りになってしまったのです。
原則SHIMANO社の対応はかなり良く、保証期間内に通常使用でおきた不具合に関しては交換等の対応をして頂ける場合があります。※(自然消耗、摩耗等のパーツ類は除きます)
ですのでメーカーに送るわけですが、流石にブレーキはないと走れません。ライドが日常となっているため数日間も乗れないのは困ってしまうわけです。
せっかく外すのであればということでこちらです。

(ΦωΦ)フフフ…
もうせっかくの機会なので、ブレーキのグレードアップも兼ねての交換です。
ですが今回の不具合はリア、フロントULTEGRAでリアがDURA-ACEなんてもったいない。。。何故ならばブレーキはフロントが命だからです。
ということで少々手間のかかる作業ではありますが、今回は不具合の可能性があるのはリアですが、リアを外し現在フロントで使用しているものをリアへ、フロントへは今回購入したBR-R9270を入れるという入れ替え作業を伴う工程です。
▶油圧のブレーキキャリパー
ちなみにリムブレーキは前後で違う構造になっていますが、油圧のブレーキキャリパーはというと前後同じ構造です。パッケージとして、フロント用として販売されているブレーキはフロント用としてディスクブレーキアダプターが付属してきます。

それ以外では油圧のブレーキキャリパーの単品販売パッケージは、いわゆる油が満たされているJ-kitで購入する場合には付属してこない小物が付属されていたりもしますが、大きな差はありません。
ですので油圧のブレーキキャリパーを購入する際はフロントでもリアでもどちらを購入してもブレーキキャリパー自体は同じものが入っている、ということです。
こちらです。

ULTEGRAのブレーキキャリパーとの違いはというとそのデザイン的なお話だけではありません。
DURA-ACEはワンピース構造、MONO-BODYキャリパーなのです。
ブレーキをかける際は、ブレーキキャリパーは開く方向に力がかかります。
このときにブレーキキャリパー自体の剛性が高いほうがブレーキキャリパーが開くことがなく、よりブレーキの効きが良くなるということです。つまり強い力でブレーキを掛けた際に、キャリパーがたわむことなくガッチリと制動力を上げてくる、ということです。
とは言っても実際に乗っていないことにはなんとも言えませんので。しっかりと体感してみます。
▶交換作業
交換作業です。

まずはフロントから。
パッドを外します。
メタルの減りの速さに驚愕した😱 pic.twitter.com/TfVHEiNMJE
— Teppei.Y 目指せ走れるメカニック!! (@ff_cycle) December 25, 2024
使用期間3ヶ月でした。。。
メタルは高耐久だと言うのはSHIMANO公式の情報だったのですが、レジンは半年以上は余裕で使えた気がするのですが今回のメタルは早すぎました。

一生懸命走りすぎたのかもしれません。

まずはマウントを移植します。
やはり油圧のキャリパーはブレーキダストがすごいです。
これでも定期的に洗車をしたりもしているわけですが、この通りグローブがダストまみれです。
このブレーキダストもある程度であれば比較的簡単に落とすことができるのですが、放置しすぎるとかなり落としづらくなるだけではなく、ピストンの動きを阻害したりします。。汚れはたまりすぎないように定期的なメンテナンスが必要になります。
そして例のごとくレバー側でもキャリパー側でもホースを一度外すと、オリーブは再利用ができません。つまりホースをカット、そしてインサートを再び入れ直すことになります。
ということはです。。。
ホースの長さが足りなければ、ホースも交換する必要があります。ホースの交換となれヘッドもバラすことに。昨今のフル内装システムのデメリットに直面します。
ともあれ、お料理番組並みの進み方で一気に行きます(笑)

交換が完了しました。

左側がULTEGRAのキャリパーでセンターに継ぎ目が見えます。
一方の右側、DURA-ACEのキャリパーはというとセンターに継ぎ目がありません。これがモノボディ構造です。
続いてリアです。

見た目的には何も不具合はありませんが、メーカーに送るために交換します。
そういえばリアのボルト、錆びやすいのです。

せっかくなのでスキッリしますので、新品に交換します。
リアにはフロントから外したキャリパーを付けます。

入念にエア抜きして、完成です。

やっぱりDURA-ACEはかっこええぞ!
なにかの間違いかと思いましたので、再度メタルに交換して試します。(※新品のキャリパーにはレジンパッドが付属します)
▶BR-R9270の実力や!?
で肝心要の性能ですが、いわゆる”あたり”が出るまでは驚くほど甘々で効きが悪いです。
こればかりはディスクブレーキの構造的なお話なので、仕方がありません。
ちょっと強めにブレーキを使いながら10kmぐらいです。
あたりが出たてきたらすぐに分かります。
ヅラのブレーキ、ため息が出るぐらいいい✨
— Teppei.Y 目指せ走れるメカニック!! (@ff_cycle) December 27, 2024
というのは裏話的なお話も。。。
詳細は後ほど、 pic.twitter.com/53XgmgKWPz
最高です。
コントロールがしやすく、パワーを掛けていくと体が前に持っていかれるように強烈に効きます。
ブレーキレバーの入力に対して、制動力の立ち上がりから非常にわかりやすく、この感覚は油圧ならではです。
ということなのですが、実は今回ブレーキに起きていた不具合はリアだけではなく、フロントも同様の不具合が出ていることが判明したお話はまた別の記事にてご紹介をさせて頂く予定です。
▶まとめ
今回はULTEGRAの油圧ブレーキ BR-R8170の不具合でリアが交換になったら、実はフロントも不具合が起きていたということでした。しかしこの不具合の判定はある意味難しいところもあります。というのもその他の考えられる原因をすべて潰した上での判断が必要だからです。
またその不具合もいきなりドカンと現れるものではありません。少しずつ少しずつ忍び寄ってくるものです。ですので普通に使っている限り気が付きづらいこともあります。
ともあれBR-R9270ですが、構造的に考えればULTEGRAグレードのBR-R8170よりも剛性が高いことはわかりやすいところですし、精度も高いと思われます。
DURA-ACE BR-R9270は現在の、SHIMANO最高峰のブレーキシステムに間違いはありません。
ある程度の費用はかかりますがその性能もですが、なにせかっこいい!見た目こそ正義!(笑)
満足感の高いカスタムだと思いました。
ということで今回はDURA-ACE 油圧ブレーキキャリパー BR-R9270に交換することになった話ですが、”続く”となってしまった記事でした。
+++++++++++++++++++++++++++
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〒262-0019
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作業は18:00以降も行います。
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(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
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また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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