油圧ディスクブレーキはブレーキ用のオイルが動作には不可欠です。
SHIMANOはピンク色のきれいなミネラルオイルを使用します。
DSC_3962 (1)
ミネラルオイルの交換に関しては、公式のマニュアルには以下の記載があります。
油の変色が著しい場合は、油の交換をお勧めします。
https://si.shimano.com/ja/pdfs/dm/RADBR10/DM-RADBR10-05-JPN.pdfより

しかし実際には外からオイルの色を確認することはできません。
ですのでついついブレーキオイルの交換を怠ってしまうことが多いです。

では実際にオイルの色の確認は、というと2つの方法があります。
①ブレーキキャリパーのブリ-ドニップルから排出させて確認する
②ブレーキキャリパーのブリ-ドニップルからオイルを注入しじょうご内で確認する
どちらでも全く同じということではなく、双方にメリット・デメリットがありますので、ケースバイケースで適切な方法を選択するのが良いです。
ちなみに過去のSHIMANOのセミナーではリザーバータンク内のオイルの色で判断する、ということでした。ですのでその場合は下から押し上げる方法が良いかと思います。

またオイルの劣化も主に2種類があります。
①色が薄くなっていく場合
②色が黒くなっていく場合
どちらも状態も悪くなる前にオイルを交換する必要があります。
というのも劣化したオイルでは十分な制動性能を発揮できないからです。
つまり実際に見えない部分ですので、定期的な交換が必要になるということです。
PXL_20240709_041546583
ではどのぐらいで、ということなのですがブレーキ関係は使用頻度等によってかなりの差が出ますので一概には、というのは難しいことです。
ということは大前提として、通常1年ぐらい交換した場合のミネラルオイルのいろがこちらです。
新品と比べると若干黒ずんできている状態です。

では今回の本題の実際にかなり状態が悪くなってしまったミネラルオイルはというと、、、
PXL_20250517_034247551
もうなんか泥水のような色です。

わかりやすいように比べてみました。

このようにきれいに澄んだピンク色から、透明度はほぼゼロの泥水のようになっています。
このように変色が著しい状態は、もうすでに交換時期を大幅に超えてしまっております。

では汚くなったら交換すればよい、だけではないのです。
というのもこちらです。
PXL_20250518_224701008
この画像、ただきれいなミネラルオイルと汚れの比較のために並べて画像を撮ったわけではないのです。
右側のじょうごの中の色を見たら交換した方が良い、交換してよかった、と思います。
しかしこれ実は一度交換した後、つまり汚れたオイルを抜いて、新しいオイルをいれたあとの色なのです。

ではなぜせっかく汚れたオイルを抜いて、きれいなオイルを入れ交換したのにここまで汚いのかというと、答えは簡単です。
内部の汚れがひどすぎて、新しい油を入れても汚れとともに流れてきてしまう、つまりオイルを抜いただけでは内部の至る所に汚れが残ってしまっているからです。

こうなってしまうと内部を洗浄することはできませんので、きれいなオイルを入れたり抜いたりを繰り返し内部をきれいにしていくか、もしくはオイルを大量に使い、汚れが出なくなるまで流してあげる必要がでてきてしまいます。
PXL_20250518_224610273.MP
きれいなオイルを流し込んでもあがってくるのはまだまだ汚れにまみれたオイルです。

このように内部の汚れが残ったままきれいなオイルをいれても内部の汚れがひどい場合は、たとえオイルを交換したとしても良い状態になったとはいい難い状態です。(もちろん交換しないよりかは良いですが。)
ですのでブレーキオイルの状態はここまでひどくならないうちに、定期的な交換をすることをおすすめ致します。


▶まとめ
実際に作業をしてみるとオイルはそこまで汚れていない場合が多いです。
しかし今回はかなりひどい汚れのオイルを交換してみて思いました。完全に汚れきる前に交換したほうが良いということです。
油圧のディスクブレーキはリムブレーキよりも基本的な性能はかなり高い位置にあります。
その反面、メンテナンスもしっかりと行う必要があります。もちろんリムブレーキだからといってメンテナスをおろそかにしてよいということではありません。
ブレーキパッドやディスクローターもそうです。ついつい忘れがちではありますが、定期的なメンテナンスは安全面を考慮してもとても大切なことです。

ということで今回は油圧ブレーキ オイル交換は定期的にやったほうが良い理由、そんなお話でした。
++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。
当店の特徴・詳細ははこちらから