先日SHIMANOより発表されたのがMTB用コンポーネントの新型のXTRです。ホイールも新型が出ております。
そして新型のDURA-ACEホイールと思しきプロトタイプの情報も出てきました。
ちょっとこれらを見つつ、次期DURA-ACEホイール(R9300?)を独断と偏見いっぱいに考えてみようと思います。
ということで今回は新XTRホイール WH-M9200構造とプロトタイプ製品から新DURA-ACEホイールを考える。です。

✓新型XTR M9200シリーズ
M9200となったXTRシリーズではホイールのラインナップは2種類です。
①WH-M9200は内幅29.6mm、フックドでスポークはチタン製
②WH-M9220は内幅30mmのフックレスのステンレススポーク
チタン製のスポーク、そしてフックレスです。
ついにSHIMANOも、、、という印象です。

そして構造的に大きく変わったのはこちらです。

SHIMANOの長年のこだわりのように思えたカップアンドコーンの廃止です。

もし、これがDURA-ACEの方まで流れとして変更があれば、カップアンドコーン方式が残るのはカンパ(フルクラム)の上位モデルぐらいとなります。
SHIMANOのカップアンドコーンのデメリットとしてはハブ側の玉受けが駄目になると、ハブの寿命=ホイールの寿命となってしまうことでした。カートリッジ式のベアリングを使うことでこのデメリットは構造的になくなります。
またベアリングはサイズにもよりますが、好きなベアリングを使える場合が多いです。ですのでR9300シリーズのホイールがもしカートリッジ式のベアリングになったとするならばDURA-ACE+鬼ベアリングということもできるようになります。

M9200シリーズのハブのパーツリスト(展開図)を見てみます。
fh-m9210
hb-m9200
フロント・リアともにカップアンドコーンではなくカートリッジベアリングになっています。ハブ単体だけではなく、M9200シリーズのホイールとしてもやはりカップアンドコーンではなくなっています。
構造的には最近良く見る構造、軸+ベアリング+キャップにプラスして左右一枚ずつシールが追加されます。SHIMANO製品の堅牢性のための構造だと思われます。

ざっくりとですが、使用されていると思しきベアリングです。
フロント:17 x 30 x 7(6903)

リア:17 x 30 x 7(6903)
15 x 28 x 7(6902)
15 x 24 x 5(6802)

フリーボディ:15 x 24 x 5(6802)
 17 x 26 x 5(6803)

4種類のサイズのベアリングが使用されています。
それでも比較的ホイールとしても一般的なサイズを使用しているところは良いところだと思います。


✓新DURA-ACEプロトタイプ
マチュー・ファンデルプール選手がプロトタイプと思しき製品を数カ月間使用した、ということです。


✓ハブ
ハブ自体はかなり細身になっています。
特にフロント側で空力を意識したDT-SWISSのハブが細身になって以降、各社かなり細身のハブを設計するようになったイメージです。

✓ロックナット構造
カップアンドコーンの要となる、アジャストシステム構造(ロックナット構造)がフロント側は存在するように見えますが、リアは画像からは見ることができません。
このロックナット構造があればカップアンドコーンですが、ない場合はカップアンドコーンではない可能性が高いです。

✓カーボンスポーク
いわゆるエアロ系のスーパーワイド、5mm前後まで広がったカーボンスポークを使わないのはフランジが貫通式なのもあるかもしれません。またあの超ワイドなエアロカーボンスポークはSHIMANOっぽくない、という個人的な印象もあります(笑)

✓フランジ
フランジに関してはT字ヘッドのカーボンスポークを使用しているにもかかわらず、フランジ側には引加工がなく通しているだけのように見えます。カーボスポークのT字の良さを活かしきれていないのもプロトタイプだからなのかもしれません。

フロントは左がタンジェント組のフランジが貫通、右がラジアルでフランジは引っ掛け、リアは逆となっています。

これらのカーボンスポークの使い方に関しては、長年カーボンスポークを使用してきて、技術の蓄積もあるメーカーよりかはすこし遅れを取っているようにも思えます。

✓ニップル
ニップルはリムに内蔵となるインターナルニップル方式です。
リムのハブ側からは専用工具で保持し回転を抑えつつ、リム側からニップルをいじる形が想像できます。

✓リム
リム自体は画像で見る限りU字(V寄りの)シェイプ継続で大きな変更はないように見えます。


▶まとめ
SHIMANOは基本的にかなり堅実なメーカーです。
XTRでカートリッジ式のベアリングに変わったとしても、シール構造をしっかりと別で付けています。
また今回マチュー選手のプロトタイプと思しきのDURA-ACEホイールも、どこかめちゃくちゃ際立って尖った変更があるというよりかは、確実に早さに繋がるアップデート、カーボンスポークやインターナルニップル方式を採用しているようで、SHIMANOっぽいと思います。

また今回はホイールに関してはプロトタイプが撮影されましたが、コンポーネントは、、、まだまだいつになるのかは不明です。R9200シリーズのDURA-ACEが2021年10月のことでした。過去の記録からはだいたい4年でということはありますが、昨今は遅れることも多々ありますのでおそらく来年ぐらいになるのではないかと思います。

ということで今回は新XTRホイール WH-M9200構造とプロトタイプ製品から新DURA-ACEホイールを考える、そんなお話でした。

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