ワタクシの場合、日曜日はロングライドでしっかり追い込むことが多いです。
ガーミン先生から「オーバーリーチ」の判定をいただくことは毎週のこと。

帰宅後も心拍数は通常より高く、疲労感は強いです。
階段を降りるときは、もはや笑ってしまうほど脚がプルプルしています。

それでも翌日、自転車に乗りたくなるものです。
ロードバイクで走ることは、もはや生活の一部。
やはり習慣の力はすごいものです。

ただ、そんなときに無理をして体を壊した経験もあります。
結局のところ――体は「回復」させなければ強くなれません。

ではどうすれば、最大限に回復を早められるのか。
今日より明日、明日よりも明後日、そして今年よりも来年の自分が強くなるために。

今回はもっとも短いスパンで考えるお話、
ロードバイクで踏みすぎた日の過ごし方 ― 回復を早めるリカバリーのポイントまとめ、そんなお話しです。
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①ライド直後の栄養補給
ライドが終わった瞬間から、回復に全力を注ぎます。
とは言っても日曜日の一家のパパとしては、そうもいかない場合のほうが多いのはよくあることです。もちろん家庭の事情を考慮しつつも、回復を最大限に行う方法です。

まず最初にやるべきは「ライド直後のリカバリー補給」です。
ここを逃すと、せっかくのトレーニングが“ただの消耗”になってしまいます。

理想はライド終了後30分以内ということです。
炭水化物とタンパク質をセットで摂るのがポイントです。
いわゆる“ゴールデンタイム”と呼ばれる時間で、筋グリコーゲンの回復速度が最も高まる瞬間です。※諸説はあります

1.炭水化物:おにぎり、バナナ、マルトデキストリンなど
目安:体重60kgの場合 → 約60〜70g(炭水化物)

ライド後30分以内に、おにぎり1個+バナナ1本、
もしくはマルトデキストリン50〜60g(=大さじ5〜6杯)を目安に摂ります。

ハードなライドでは筋肉中のエネルギー源「グリコーゲン」が大きく消耗しています。
このタイミングで糖質を補うと、エネルギーの再合成が最も早く進みます。
おにぎりやマルトデキストリンなど、吸収の早い炭水化物がベストです。

2.タンパク質:プロテインシェイク、牛乳、ヨーグルトなど
目安:20〜30g(プロテイン換算で1杯分程度)

ライド後は筋肉修復が始まるタイミングです。
ホエイプロテイン1杯(約25g)+牛乳200ml、または
ヨーグルト1パック(150〜200g)+バナナ1本でもOKです。

タンパク質と糖質を同時に摂ることで、筋肉回復とエネルギー補給を効率的に行えます。
吸収の早いホエイ系プロテインや乳製品が特におすすめです。

特にハードなライドのあとなら、糖質は控えないことが重要ということです。
リカバリーの基本は「まず補う」ことです。
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そして、食後はできれば10〜20分だけでも脚を上げて休む。
座るだけでもいいので、心拍を落ち着け、脚の血流を整えるイメージです。
このわずかな“クールダウンタイム”が、翌日の脚の重さを左右します。


② 帰宅後の過ごし方
ライドを終えて家に帰った瞬間、ホッと一息する時間です。
しかしここでの過ごし方次第で、翌日の回復度がまったく変わってきます。
大切なのは「体を冷やさない」「血流を止めない」「睡眠につなげる準備をする」この3つです。

1.シャワーより“お風呂”
帰宅後、まずはシャワーですが、できればシャワーだけではなくお風呂に入ることをおすすめいたします。
実はこれは理にかなっています。
38〜40℃くらいのぬるめのお湯に10〜15分ゆっくり浸かるのが理想です。

温めることで血流が促進され、疲労物質(乳酸や代謝老廃物)をスムーズに流す効果があります。
熱すぎるお湯は交感神経を刺激して逆に疲れが抜けにくくなるので注意。

入浴後は、脚の張りをほぐす時間を取ります。
何と言ってもおすすめはマッサージガンでもう何年も使用しています。

温まった筋肉に使うと血流がさらに促進されます。
マッサージガンのポイントは、強く押し付けすぎず、「心地いい」と感じる強さです。
入浴で副交感神経が優位になった状態で使うと、
まさに“神経のリセット”が進みやすく、翌朝の脚の軽さに違いが出ます。

 2.冷却が必要な場合もある
もし筋肉痛が強い、あるいはライド中に「少し痛めたかも」という感覚がある場合は、
局所的なアイシング(冷却)を行いましょう。

氷嚢や保冷剤をタオルでくるみ、10〜15分程度あてます。
全身を冷やす必要はなく、「痛みが出ている箇所のみ」で十分です。

炎症が落ち着いた翌日は、再び温めて血流を促すのがベスト。

ただし、痛みが強く出ている場合や、腫れ・熱感・関節の違和感があるときは、
迷わず整形外科やスポーツクリニックを受診することをおすすめいたします。
早めの診断とケアが、長引かせない一番の近道です。


※家族の行事が忙しいとき
まずは軽くシャワーで汗を流し、
前述のプロテイン+糖質を混ぜたリカバリードリンクを1杯。
それだけでも回復方向へスイッチが入ります。

その後は、意識的に糖質を多めに間食などで補うだけでも違いが出てきます。

そしてもし余裕があるなら――
お出かけついでにスーパー銭湯で体をほぐすのもおすすめです。
これはもう、個人的にも大好きなパターンです。


③ライド当日の夕食
ライド後はつい“ガッツリ”食べたくなりますが、
夜の食事は消化の良さ+バランスを意識します。

おすすめの組み合わせ:

主食:ごはん(炭水化物
主菜:鶏むね肉、鮭、豆腐など脂質が少なく高タンパク
副菜:野菜スープや味噌汁でミネラル補給

ポイントは脂質を控えめにして、炭水化物とタンパク質でリカバリーを仕上げること。
揚げ物やアルコールは回復を遅らせる原因になります。

というのもーーー
揚げ物:脂っこくて消化が遅い → 消化器官に負担をかけ、回復のエネルギーがそちらに取られる
アルコール:肝臓が働きすぎて → 筋肉の修復が後回しになる
つまり「胃と肝臓が忙しくなって、筋肉の修理が後回しになる」ということです。

というのは理想ですが、「今日は頑張ったから少しだけ…」という日もあると思います。
揚げ物やアルコールは確かに回復を遅らせる要因になりますが、
摂り方を工夫すればダメージを最小限に抑えることは可能です。

✓アルコールを飲む場合のポイント
まず水を1杯飲んでからスタート
ビールやハイボールなら“1杯だけ”を目安に
同量以上の水をセットで飲む(脱水を防ぐ)
飲酒直後に寝ない(1時間ほど空ける)

✓揚げ物を食べたい場合のポイント
・食べすぎないことが最大のコツ(唐揚げ2〜3個位)
・キャベツや味噌汁とセットにすると油の重さが和らぎます
・食後に温かいお茶やスープで流すのもおすすめ

“ご褒美”は量と質、タイミングのコントロール次第です。

✓食欲がない場合
逆にハードすぎるライド後、もし食欲がない場合は、無理に固形物を摂る必要はありません。
消化に負担をかけず、リカバリープロテインやフルーツジュース、甘酒、スープ系で
まずは糖質と水分を補いましょう。
少し時間をおいてから、軽めのおにぎりや豆腐を足すだけでも回復は進みます。


 睡眠で仕上げる回復
お風呂と食事を終えたら、回復の最終段階――睡眠の質を高める準備です。
どんなに良いトレーニングをしても、寝不足では成長しない――これは多くの研究でも明らかになっています。
体の回復は、寝ているあいだにこそ起こります。

特に「筋修復」「ホルモン分泌(回復スイッチ)」「神経のリセット(心身を“落ち着かせる”)
」など、すべてのリカバリーの最終工程は睡眠中に進行します。
つまり睡眠の質を上げることは、トレーニング効果を最大化する最短ルートなのです。

1.理想的な睡眠時間
目安は7〜8時間です。
ハードトレーニング後は、いつもより+1時間長く眠るくらいがちょうど良いです。
たとえ平日で時間がとれない場合でも、「22時〜2時」のいわゆる“ゴールデンタイム”をできるだけカバーすると回復効率が高まります。

短時間しか眠れない日でも、翌日の昼に20分以内の仮眠を入れることで、成長ホルモンの分泌が促され、疲労感の軽減に効果があります。

2.寝る前の環境づくり
睡眠の質を決めるのは、実は「寝る前の30分」。
ここでの過ごし方を変えるだけで、深い眠りに入るスピードが大きく違います。

おすすめは以下の3つ:
a.照明を少し落として、間接照明や暖色系の灯りに変える
b.スマホ・PCは寝る30分前にはOFF(ブルーライトは入眠を遅らせます)
c.お風呂後はストレッチや軽いマッサージで副交感神経を優位に

これだけでも睡眠の“質”が体感で変わります。

 3.就寝前のリカバリードリンク
眠る直前に**ホットミルクやプロテイン(20g程度)**を摂るのもおすすめです。
タンパク質は就寝中の筋修復に使われ、カルシウムやトリプトファン(ミルクに含まれるアミノ酸)はリラックス効果を高めます。

「寝る前のプロテインは太るのでは?」と思われがちですが、
就寝中はむしろ筋合成が活発になる時間帯。
摂取タイミングとしては“最高のリカバリー投資”です。

 4.睡眠の質を下げるNG習慣
a.寝る直前のスマホ・SNSチェック
b.コーヒーなどのカフェイン(寝る6時間前までに)
c.寝酒(アルコールは眠りを浅くします)
d.遅い時間のドカ食い

これらを避けるだけでも、翌朝の「脚の軽さ」「頭の冴え」が全く違ってきます。

▶まとめ
トレーニングとともに考える必要があることは、「食べる」「温める」「眠る」――この3つを整えることは基本であり、回復を少しでも早めるために有効なことです。

食べることで、使い切ったエネルギーを満たし、
温めることで、血流を促して修復を助け、
眠ることで、ホルモンと神経が整い、体が“静かに回復していきます”。

トレーニングは走りで終わりではなく、
回復まで含めてひとつのサイクルです。
回復を含めないトレーニングで結果を出すことは難しいことです。

ライド後の補給、お風呂、食事、睡眠、ご自身の生活に合わせてできるところから意識をしてみると良いと思います。

そして次回は――
**「リカバリーライドを極める」**をテーマに、
“回復させながら走る”ためのポイントを掘り下げていきます。

ということでロードバイクで踏みすぎた日の過ごし方 ― 回復を早めるリカバリーのポイントまとめ、そんなお話でした。
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誠に勝手ながら、下記日程を店休日とさせていただきます。
2025年10月14日(火)
2025年10月15日(水)※展示会のため終日外出
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
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