最近では、手首や上腕で計測する光学式の心拍センサーが多く発売されています。
確かに装着が簡単で、手軽に心拍を確認できるようになりました。

しかし実際のライド中では、
「強度を上げても反応が遅い」
「誤差が大きい(※特にインターバルなど心拍の上下動が激しい場面)」
「信号が途切れる」
「上腕タイプはトラブル時の付け替えが大変(特に冬場)」
といった問題も少なくありません。

何と言っても心拍数を精度よく記録したいということもあって、ワタクシ自身はいまだに胸バンド式心拍センサーを愛用しています。
胸バンド式は少し手間がかかる反面、心臓の電気信号を直接拾うため精度が非常に高く、トレーニングデータの信頼性に直結します。

特に心拍のデータは、強度分析・身体への負荷分析・トレーニング効果の評価において欠かせない指標です。

ただし、そんな胸バンド式でも「最近調子が悪い?」と感じることがあります。
ではそんな時はもう心拍センサーの買い替え?
いやその前に、、、
というのが今回のお話し、
胸バンド式心拍センサーが不調なときに試してほしいポイント、
そんなお話しです。

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▶ よくある不調の症状
心拍センサーが不調なとき、どんな症状が出るのか。
まずは実際に多くのサイクリストが経験しているトラブルを整理してみます。
症状 状況の例 主な原因
異常に高い心拍を示す スタート直後から180bpm超など センサーの乾燥・静電気・導電布劣化
異常に低い/反応が遅い 強度を上げても心拍が上がらない 接触不良・皮膚乾燥・導電不足
心拍が0のまま ペアリング済でも「0 bpm」表示 電池切れ・端子汚れ・接点不良
途中で心拍が途切れる データが断続的・波打つ 汗や湿気によるショート・バンド断線
接続が切れる ANT+/Bluetoothの再接続が頻発 電池電圧低下・電波干渉
値が激しく上下する 一定ペースでも乱高下 塩分付着・導電布過湿・センサーずれ
装着位置によって安定しない 胸の左右で反応が違う 電極位置ズレ・皮脂や体毛の影響

これらの症状が出た場合でも、センサー本体が故障しているとは限りません。
むしろ多くは、センサーやバンドのコンディション、装着環境、またはちょっとした使い方の違いによって起こるものです。

ワタクシの経験上、特に多いのは次の2つです。
・不定期的に接続が切れる
・異常に高い心拍を示す
また、これらの症状は常に発生するわけではなく、調子の良いときもあれば悪いときもあるという、不安定さが厄介な点でもあります。
昨日は問題なかったのに、今日は全くダメ——そんな気まぐれな動作を経験した方も多いのではないでしょうか。
いずれの場合も、本体そのものの故障であることは稀で、電極の乾燥・バンドの劣化・電池電圧の低下など、ほんの些細な原因で起こるケースがほとんどです。


▶ 不具合が出たときの対処方法
胸バンド式心拍センサーの不具合は、意外にもちょっとした確認やメンテナンスで解消できることがあります。
ここでは、実際にトラブルが起きたときに試してほしい順序で対処方法をまとめました。

① センサー部を濡らす
最初に確認したいのが電極部の乾燥です。
センサーは皮膚の電気信号を読み取っているため、乾燥していると誤作動や無反応の原因になります。
・装着前に、センサー裏の電極部を水または導電ジェルで軽く湿らせる
・冬場や乾燥した日、インナーを着ている日は特に要注意
ライド開始後10分ほどで安定する場合もあります
⇨ 序盤だけ心拍が高すぎる・反応しないときは、ほぼこの乾燥が原因です。

②電池を交換する
次に疑うのは電池電圧の低下です。
心拍センサーは小型ボタン電池(CR2032など)を使っており、
稼働時間はおおよそ200〜400時間(数ヶ月〜半年)ほどです。
・電池は新品でも電圧が低い個体があるため、信頼できるメーカー(Panasonic・Maxellなど)を使用
・電池交換時は防水パッキンの劣化・ゴミ噛みもチェック
・水分の侵入は誤作動・通信不良の原因になります
⇨「電池を替えたのに治らない」という場合でも、電圧値の違う電池を使って再試行するだけで改善することもあります。

③バンドを点検・交換する
実はトラブルの7〜8割はバンド側に原因があります。
内部の導電布や配線が劣化すると、心拍が飛んだり、途切れたり、異常値を出したりします。
・バンドの寿命は約1〜2年程度
・洗濯や汗の蓄積、塩分結晶が劣化を早める
・表面が硬くなってきたら交換時期のサイン
ポラール(Polar)の公式ページでも次のように明記されています。
汚れはチェストストラップの弾力性および機能を損ないます。
機能を維持し寿命を最大限に延ばすためには、チェストストラップは頻繁に洗濯してください。
必要であれば、毎日洗ってもかまいません。

チェストストラップは永遠に使えるわけではありません。
定期的に着用・洗濯する他の衣類と同じように、ストラップも消耗します。
外観が良くても中の電極が摩耗し、測定値の信頼性が落ちている可能性があります。


GarminやPolarなどの純正品のほか、互換バンドも多数販売されています。
実際に「バンドを新しくしたら直った」という事例は非常に多く、
不調の際はまず電池交換とバンド交換をセットで行うのが効果的です。

④ それでも改善しない場合
ここまで試して改善しない場合でも、本体の故障はかなり稀です。
ほとんどは、
・バンド内部の断線
・汗・塩分による導通異常
・電池接点の腐食
といった軽微なトラブルが原因です。

もし他のバンドでも不具合が出てしまう場合は、本体交換を検討すると良いと思います。IMAG1345

▶ まとめ
腕計測式の光学式心拍センサーが多く見られるようになった現在でも、
胸バンド式心拍センサーは非常に高い精度を誇る優れた計測機器です。
しかし、その精度を保つためには交換が必要な消耗品があります。
特に意外に忘れられがちなのが、「胸部バンドも電池と同じく消耗品である」という点です。

バンド内部の導電素材は、汗・洗濯・紫外線・経年によって少しずつ劣化していきます。
外見がきれいでも、導通が不安定になれば誤作動の原因となります。
経験的に、実際にだめになってしまった胸部バンドも外見上の問題が出た個体はほぼありません。
したがって、電池だけでなくバンドも定期的に交換してあげることで、正確なデータを長く維持することができます。

また、暑い夏が終わり、汗をあまりかかなくなる今の季節——
特にこれからの乾燥する冬場は、センサーが反応しにくくなる時期でもあります。
発汗量の減少や肌の乾燥が導電性を下げ、心拍を拾いにくくすることがあるため、
センサーを軽く濡らす・導電ジェルを使うなどのひと手間が効果的です。

心拍センサーは“付けっぱなしで終わり”ではなく、
定期的な電池交換とバンド交換、そして使用前の一工夫によって本来の性能を発揮します。
この小さな習慣が、トレーニングデータの確実性を高め、成長の記録を取り逃さないための秘訣です。

ということで今回は、
胸バンド式心拍センサーが不調なときに試してほしいポイント
そんなお話しでした。

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