最近、またひとつ、この身をもって試していることがあります。
それは、ライド中に使っているボトルの中身についてです。

遡ること2018年ごろ、ライド仲間から「何やらBCAAなるものは、疲労を溜めにくくするらしい」
そんな情報を聞いてから実際に使い始めました。
実際の使用し始めてみると、何やら本当に疲れにくくなったような気がしていました。

それからというもの、ライド中のドリンクはずっとBCAAが基本でした。
さらにここ数年は、マルトデキストリンを加えるのも当たり前になり、それが自分にとっての定番のドリンクとなっていました。


というのもBCAAは疲労対策に、糖質は多ければ多いほど良い、
こうした話は今でもよく聞きますし、自分自身も特に疑問を持たず、長いあいだ使い続けてきました。

ただ、ある時ふと、こんなことを考えるようになりました。
「本当に、BCAAって必要なのだろうか」

実際に、BCAAをやめてみたという方の話を聞くと、
「特に変わらなかった」「むしろ調子が良い」という声も少なくありません。

それならば、もう何年も人工甘味料の味どっぷりと使っているこの状態も、
あまり良いとは言えないのかもしれません。
そんな気もしてきました。


そこで今回は、長年続けてきた、”BCAA + マルトデキストリン”
この組み合わせを、いったんやめてみることにしました。

特別な理由があったわけではありません。
「本当に必要なのかどうかを、自分で確かめてみたかった」のです。

というわけで今回は
8年間当たり前のように続けたBCAA断ち。私のライドドリンクが「薄いポカリ」に行き着いた理由。 です。
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■BCAAを止める不安
まず、BCAAをやめる、つまりドリンクを変えるにあたって、ひとつ気になったことがありました。
それは、やめたことで回復が遅れたり、練習の質が落ちたりしないだろうか、という点です。

せっかく積み上げているトレーニングが、補給を変えたことで崩れてしまっては意味がありません。

そこで、最近何かとお世話になっているAIに聞いてみることにしました。


少し砕けた聞き方ですが、内容は真剣です。
「今の時期の 自分の練習内容は、
 Z2が中心で、たまにSSTやテンポ。
 この条件で、BCAAやマルトデキストリンは必要でしょうか?」

返ってきた答えは、とてもシンプルでした。
「必要ありません。」

では、と聞き返します。
「では、今の条件で一番適切なドリンクは何でしょうか?」

答えはこうでした。
「薄めのポカリスエットです。」

何度か聞き方を変えても、返ってくる答えはほぼ同じでした。


さすがにそれだけでは納得しきれず、もう少し踏み込んで聞いてみました。

「BCAAって、疲労軽減の効果があるって言われていますよね?」

これに対する答えは、次のようなものでした。
「BCAAには疲労軽減に関係するとされる研究はありますが、
 それは高強度や長時間、エネルギーが不足する条件での話です。
 Z2〜SST中心のトレーニングでは、
 体感できるほどの差が出ない可能性が高いです。」

なるほど、という内容です。

では、次です。
「糖質は、できるだけ多く取ったほうが良いのでは?」

これに対しては、こう返ってきました。
「糖質は重要ですが、
 強度がそれほど高くなく、脂質も使えている状況では、
 必要以上に多く取る意味はあまりありません。
 多すぎると、胃腸の負担になることもあります。」

ということで、今回の自分の条件では、
・BCAAは必須とは言えない
・糖質も「多ければ良い」という状況ではない

「薄めの電解質ドリンクで十分対応できる可能性が高い」
という結論でした。

要するに、「今のトレーニング内容であれば、ほぼ必要ない」という判断です。

もちろん高強度やレース、真夏の条件では話は変わる、
という前提付きではあるようですが。。。


■ポカリがいい理由を考える

自分で納得して使い始めるには理由が必要です。
しっかりと理由を理解しておくことこそ、心の不安を取り除くことにつながるからです。

ここからは「今回はポカリの良いところ」を、自分なりに整理してみます。

まず一番大きい理由は、成分がとてもシンプルだという点です。
ポカリスエットの中身は、電解質と糖質が中心です。

これまで使っていたBCAAやマルトデキストリン入りのドリンクと比べると、体に入る成分の種類はかなり少なくなります。

その分、胃腸への負担が少なくなる可能性はあると考えました。

BCAAの効果よりも、余計なものが入っていないから水分として体に入りやすいのではないか、そう考えたからです。

冬場であっても、トレーニング内容によっては想像以上に汗をかくことがあります。
そして、水分量が不足すると、パフォーマンスが落ちる原因になるということは、これまでの経験からも感じているところです。

そこで今回は、BCAAや糖質を積極的に足すよりも、まずは水分と電解質をきちんと体に入れることを優先してみようと考えました。


また今の時期のトレーニングは、強度がそこまで高くない冬場の内容が中心です。

Z2をベースに、SSTやテンポを行うことはあっても、極端に高い強度を長く続けるような内容ではありません。

その条件では、脂質代謝が主になると考えられるため、糖質を過剰に補給するよりも、体調を崩さず、安定して走れることを重視したい、そう思いました。



■BCAAや糖質が推奨される時
前述のように、今の時期・今の強度であれば、ポカリ中心という選択肢も考えられる、ということになります。

ただし、すべての練習が同じ条件というわけではありません。
内容によっては、BCAAや糖質を積極的に入れたほうがよい場面もあるようです。

①強度が高い練習を行うとき
VO2maxインターバルや、FTP以上の強度を繰り返す練習では、糖質の消費が非常に早くなります。
この場合、糖質が不足すると、出力の低下や集中力の低下に直結します。

こうした練習では、マルトデキストリンなどの糖質をあらかじめ入れておく意味があります。

②時間が長く、後半の質を落としたくないとき
2.5〜3時間を超えるライドで、後半にもSSTやテンポを入れるような場合は、水分と電解質だけではエネルギーが足りなくなることがあります。
このようなときは、後半の質を保つための補給として、糖質は必要となります。

ただし、それは必ずしもドリンクに糖質を入れる、という形である必要はありません。

実際には、「ドリンクは吸収の良いポカリにしておき糖質はジェルや固形補給で補う」という選択も、十分にありです。

水分と電解質の摂取を安定させたうえで、必要なタイミングで糖質を追加する。そのほうが、後半の質を保ちやすい場合もあります。


③レースやイベントを想定した練習
レースやイベントに向けた練習では、補給も本番を想定して行う必要があります。
この場合、BCAAや糖質を含めた補給を使うこと自体が、練習の一部になります。

✓BCAAが意味を持ちやすい条件
BCAAが意味を持つのは、
・強度が高い
・時間も長い
・エネルギー枯渇が起こりやすい
こうした条件が重なるときです。

また、減量期などでエネルギー摂取を抑えている場合には、筋分解を抑える目的で使う理由もあります。

つまり「BCAAや糖質は不要だ」という話ではありません。

練習の内容によって、必要な補給は変わります。
その前提に立ったうえで、今の自分の条件では、ポカリ中心の補給が合っていた、というだけの話です。

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■実際にやめてみた
ということで、実際にBCAAとマルトデキストリンをやめてみることにしました。
代わりに用意したのは、粉末のポカリスエットです。

最初のうちは、その日の練習内容を毎回AIに伝え、適切な水分量とポカリ粉の量を提案してもらっていました。
便利な世の中になったものです。

濃度としては、概ね2.5〜3倍希釈です。
正確に作るため、毎朝の練習前にはキッチンスケールを使い、提案されたグラム数をきちんと量って作っていました。


ポカリの粉を解き、最初に飲んでみたときの、素直な感想です。

マズ……正直に言うと、
あまりおいしくありませんでした。

うっすらポカリの香りはするものの、
何とも言えない薄さで、氷がすっかり溶けきった後のドリンクのような感じです。

これまで、甘味のはっきりしたBCAAに慣れていたこともあり、余計にそう感じたのかもしれません。


ところがです。
しばらく走っていると、あることに気がつきました。

水分がとても取りやすいのです。
冬場でも水分の摂取はかなり意識をしている部分ですので、明らかに飲みやすく感じています。

結果としてBCAAを使っていた頃よりも、明らかに水分摂取量が増えていました。

マルトデキストリンをかなり多めに入れていた頃は、エネルギー枯渇を恐れるあまり、逆に胃腸に高い浸透圧の負荷をかけていたのかもしれません。
薄めることで、エネルギー補給よりも吸収のしやすさを重視した結果、体感として飲みやすく感じたのかもしれません。

そして数日が経つころには、この薄さにもすっかり慣れ、味についてはまったく気にならなくなりました。


もうひとつ、はっきり感じていることがあります。

それは、胃腸の調子が良いということです。

そして補給のタイミングが、とても分かりやすくなりました。
完全に抜けきる前の感覚が、以前よりもつかみやすい印象があります。

突然強い空腹感や疲労感に襲われるようなこともなく、自分の状態を落ち着いて把握できている感覚です。

そして回復が遅れることもなく、疲労が溜まっていく感じもなく、体調は極めて安定しています。


■まとめ
今回の話は、「ポカリが万能」という結論を出したいわけではありません。

ワタクシ自身、長年当たり前のように使ってきた、BCAAとマルトデキストリンをやめてみたら、どうなるのか。それを、この身をもって確かめてみたかったのです。

結果として、少なくとも今の時期、今のトレーニング内容では、
・BCAAをやめても調子は落ちなかった
・糖質を多く入れなくても、困ることはなかった
・むしろ水分が取りやすく、胃腸の調子は安定した
というのが、正直な感想です。

もちろん、夏場や高強度、レースのような状況では話は変わると思います。

※糖質はエネルギー源として重要な役割を果たします。
 糖質を減らすことを推奨する意図はありませんので、ご注意ください。
 ドリンクはポカリにしていますが、ジェル等の補給そのものは、強度や時間に合わせて、必要な量をしっかり摂取しています。

ただ、Z2を中心に、SSTやテンポを行う今のような時期であれば、補給をシンプルにすることで、体調管理がしやすくなる場合もあるのではないかと感じました。

また今のワタクシの一番多くの時間を取っている練習はZ2です。
脂質を効率よく燃やす身体を作る目的もあります。
ここで糖質を入れすぎないことは、もしかしたら『脂質代謝を高める』というトレーニングの目的にも合致していたのかもしれません。


補給は、自分の身体に合ったものを、適切な量で摂取すること。それが、何よりも大切なことだと考えています。

ということで今回は体験記、
8年間当たり前のように続けたBCAA断ち。私のライドドリンクが「薄いポカリ」に行き着いた理由。でした。



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