近年のロードコンポーネントの進化は、変速機構の話題で語られることが多いです。
完全無線化や12速から13速への移行という話題は、どうしても目を引きます。
確かにそれらは進化の表れです。
しかし、変速機そのものの進化だけがロードコンポーネントのすべてではありません。
本当に注目すべきは、ドライブトレインではなく「制動系」かもしれません。
現行の油圧ディスクの課題を踏まえ、
次期コンポーネントに期待できる構造や性能について、技術的な視点から整理してみます。
ということで今回は新型DURA-ACEはどこが進化するのか ― 鍵はブレーキシステムの刷新か、そんなお話しです。
ということで今回は新型DURA-ACEはどこが進化するのか ― 鍵はブレーキシステムの刷新か、そんなお話しです。
こちらの記事の続きとして、技術的推測をしてみます。
■ ドライブトレインに関して
現行の12速Di2は、すでに半無線化されています。
コントロールレバーとリアディレイラーが無線接続されています。
押されたボタンの信号を電気信号に変換し、それをリアディレイラーへ送っています。
つまりレバーは、操作信号をディレイラーへ送る役割を担っています。
設計思想として信号の仕組みを大きく変えなければ、ディレイラー側のみの刷新で成立する可能性はあります。
実際、同世代内では互換が成立している事例もあります。
仮に13速化があったとしても、レバーの役割が「信号を送る」ものである限り、ドライブトレイン側の互換性を保つことは技術的に不可能ではないと考えられます。
■核となるブレーキシステム
しかしです。
そう簡単な話ではないのが油圧のブレーキシステムです。
現行のブレーキシステムではある意味、アキレス腱的な問題があります。
以前弊ブログでもご紹介をさせていただきました、こちらです。
油圧ブレーキキャリパーBR-R8170前後共に起きていた不具合とは?
これです。
簡単に言えば、
・押し出されたピストンが所定位置まで戻りきらない
・その結果、パッドクリアランスが徐々に狭くなる
・ローターとパッドの干渉が出やすくなる
・レバーの握り代が浅くなる
これらの現象です。
原因は単一ではありませんが、ピストンシールが関係している可能性が考えられます。
少なくとも、「戻りに関する設計の余裕が十分とは言えないケースがある」というのが現実です。
少なくとも、「戻りに関する設計の余裕が十分とは言えないケースがある」というのが現実です。
この問題は主に12世代品でULTEGRAと105で起きる可能性が高い問題です。

■ クリアランス拡大という前例
SHIMANOは11速油圧世代から12速世代へ移行する際、パッドクリアランスを広げる改良を行いました。
これは明確な設計変更であり、ディスクローターとパッドの干渉音を減らすための改善でした。
これは明確な設計変更であり、ディスクローターとパッドの干渉音を減らすための改善でした。
つまり、問題が見えれば、次世代で設計を変更する。この流れはすでに存在しています。
しかし、12速世代ではクリアランスを広げたにもかかわらず、戻りの問題が絡むことで、完全解決とは言い切れないケースもあります。
ここは、メーカーとしても無視できないことだと考えらます。

ちなみにMTBではやはり新低粘度オイルを使用するブレーキと、旧型のレバー等は互換性がありませんでした。唯一互換性があったのはホース(BH90)のみです。
しかし、だからといって13速化そのものが大きな価値になるかと言われると、考えなければいけない問題があります。
ということで今回は
新型DURA-ACEはどこが進化するのか ― 鍵はブレーキシステムの刷新か、そんなお話しでした。
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■ 低粘度オイルという動き
そこで注目すべきなのが、MTB(XTR,XT)ではすでに導入されている低粘度ミネラルオイルを使用する新ブレーキです。
この低粘度化には明確な狙いがあります。
① ピストン戻りの改善
粘度が低いことで、レバーを離した際にオイルがリザーバーへ戻る抵抗が減ります。
その結果、シールの復元力がより素直に働き、ピストンが所定位置へ戻りやすくなります。
② 温度変化への安定性
従来オイルは低温時に粘度が上がりやすい特性がありました。
低粘度かつ高粘度指数設計により、寒冷環境でも動作特性が安定します。
③ 新シール設計との組み合わせ
新型オイルは単独ではなく、それに合わせたシール設計の刷新と組み合わせて使われています。
滑りの良いシールと流動性の高いオイル、
この組み合わせでリトラクション(戻り)を安定させる設計思想です。

■ これがロードに入ったらどうなるか
まさに現行世代の問題を解決するためには、もってこいの低粘度オイルを使用した新型のブレーキシステムです。
ですがそこには問題があります。
というのものもしロード側にこの低粘度システムが導入されれば、
ですがそこには問題があります。
というのものもしロード側にこの低粘度システムが導入されれば、
・シール材質
・マスター径
・内部クリアランス
これらは変わる可能性があります。
そうなれば、旧世代レバーとの完全互換は成立しない可能性が高いということ、ここがポイントです。
ちなみにMTBではやはり新低粘度オイルを使用するブレーキと、旧型のレバー等は互換性がありませんでした。唯一互換性があったのはホース(BH90)のみです。
■ まとめ
個人的な考えとしては、仮に13速化があったとしても、変速システムそのものの互換性を保つことは、そこまで難しい話ではないように思います。
電子変速である以上、レバーは基本的に「信号を送る装置」です。
仕組みさえ合わせれば、新しいディレイラーと組み合わせることも不可能ではないはずです。
しかし、だからといって13速化そのものが大きな価値になるかと言われると、考えなければいけない問題があります。
チェーンやスプロケットが変わる程度であればまだしも、もし仮に、フリーボディの互換性がなくなるとなれば、、、話は変わってきます。
ホイールまで買い替え(フリーボティの交換)が必要になるのであれば、手放しで大歓迎とはなりにくいのが本音ではないでしょうか。
一方で、今回の本題であるブレーキの問題があります。
ピストンが戻りきらない。
パッドクリアランスが安定しない。
音鳴りの問題が解決できていない。
もし低粘度オイルと新しいシール構造によって、これらの課題が根本的に改善されるのであれば、それは段数が増えることよりもはるかに意味のある進化です。
そしてもし、新しいブレーキ用レバーが旧世代のドライブトレインとも組み合わせ可能だとすれば、それは非常に合理的な移行になります。
変速はそのままに、制動だけを刷新する。
これはユーザーにとっても、メーカーにとっても現実的な進化の形です。
とはいえ、ここまでの話はあくまで想像の範囲です。
今年なのか、来年なのか。本当に低粘度化がロードに入るのか。
それはまだ分かりません。
ただ、次のDURA-ACEで本当に変わるのは、、、
そう考えながら待つ時間も、また一つの楽しみなのではないでしょうか。
ということで今回は
新型DURA-ACEはどこが進化するのか ― 鍵はブレーキシステムの刷新か、そんなお話しでした。
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