春になるとパワーが出やすくなり、調子が上がったように感じやすい時期です。
ヒルクライムシーズンに向けてトレーニングにも力が入ってくる頃ではないでしょうか。

しかしその一方で、高強度を入れるタイミングや練習バランスを間違えてしまうと、本番前にピークを迎えてしまうこともあります。
富士ヒルのようなヒルクライムレースでは、このタイミングのズレが結果に大きく影響することも少なくありません。

今回はその続きとして、もう少し別の視点から、富士ヒルだけではなく、様々なレースやイベントに向けたトレーニングの中で起こりやすい失敗について整理してみたいと思います。

特に今は情報も多く、トレーニング方法もさまざまです。
SNSや動画、海外のトレーニング理論など、少し調べるだけでも多くの方法が見つかります。

その中で、知らないうちにやってしまいがちなことも少なくありません。

ワタクシ自身も含め、レースに向けてトレーニングを続けていく中で、ついやってしまいがちな失敗例をいくつか挙げてみたいと思います。
ということで今回はロードバイクのトレーニングでやりがちな4つの失敗【第2弾】です。
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① プロの練習をそのまま真似してしまう
情報化社会の流れでロードレースの世界でも、トップ選手のトレーニングが公開されることも増えてきました。
その内容を見ると、とても興味深く、参考になる部分も多いと思います。

しかし、そのまま同じことをやれば同じように強くなるかというと、そう単純ではありません。

プロの選手は
・食事
・睡眠
・生活リズム
・回復
・トレーニング環境
こうしたものがすべて整った状態でトレーニングを行っています。

トッププロともなれば、様々な専門家が関わり、生活やコンディションを含めて細かく管理されています。
そのうえで、周りの選手より少しでも強くなるための方法を選択していきます。

場合によっては、その方法が大きな負荷やリスクを伴うこともあります。
それでも、そのリスクをできるだけ抑えながらパフォーマンスを引き上げるために、専門家が様々な観点からサポートしています。

さらに言えば、それまでの長いキャリアの中で積み上げてきたベースもまったく違います。

そうした複雑な背景の中で成立しているメニューを、トレーニングの部分だけ切り取って真似してしまうと、強度だけが高すぎたりボリュームが多すぎる練習になってしまうこともあります。

トップ選手のトレーニングは参考になりますが、その背景まで含めて成り立っているものです。

そしてもう一つ大きな違いがあります。

プロは「練習も含めて仕事」。私たちは「仕事の合間に練習」をしている。ということです。


② トレーニング情報に振り回される
現在はトレーニングに関する情報が非常に多い時代です。
・SNS
・動画
・ブログ
・論文
・海外のトレーニング理論
少し調べるだけでも、さまざまな方法が出てきます。

海外の難しい文献も、翻訳アプリなどの進歩によって、誰でも簡単に読めるようになってきました。

ただし問題は、そのすべてを取り入れようとしてしまうことです。

あるときは高強度中心。
またあるときはベーストレーニング。
別の日にはまったく違う理論。

新しい情報を目にするたびに、その都度トレーニングを変えてしまうと、トレーニングに一貫性がなくなってしまいます。

新しいことを取り入れること自体は悪いことではありません。
しかし、あまりにも短い周期で内容を変えてしまうと、体が適応する前に次の刺激へ移ってしまうことがあります。

トレーニングは、ある刺激を与え、その刺激に体が適応することで強くなっていくからです。
強くなるためには、新しいことよりも「続けること」のほうが大切な場合も少なくありません。

情報が多い時代だからこそ、「何をやるか」よりも「何をやらないか」を決めることも重要になってきます。

③ パワーやFTPの数字だけに縛られる
パワーメーターの普及によって、トレーニングは非常に管理しやすくなりました。
・FTP
・TSS
・NP
・IF
こうした数値はトレーニングを考えるうえで非常に便利です。

しかし、数字だけを見てトレーニングを組んでしまうと、
・体調
・疲労
・睡眠
・気温
こうした条件を見落としてしまうことがあります。

数値はあくまでも一つの指標です。
実際のコンディションと合わせて見ていくことが大切になります。

また、疲労はトレーニングだけで生まれるものではありません。
体は一つです。仕事や日常生活での疲れも、当然影響してきます。

すべてを投げ打ってロードバイクのトレーニングだけに時間を使っている人は、そう多くはないと思います。
多くの場合、トレーニングは生活の中の一部として存在しています。

だからこそ、数字だけに縛られるのではなく、様々な視点から自分の体調を見ながら管理していくことが大切になります。

例えば仕事でトラブルがあった日は、メニューを完遂することよりも、思い切って休むことが『最短ルート』になることもあります。

パワーは数字として表れますが、コンディションは数字だけでは測れない部分もあります。

④ トレーニング強度を守れない
これは多くの人が経験していることだと思います。

強い練習をすると達成感がありますし、
「今日は良い練習をした」という感覚も得られます。

しかし実際のトレーニングは、強い練習だけでは成立しません。

低強度
回復
ベース

こうした要素があるからこそ、高強度の練習が活きてきます。

強い練習ばかりになってしまうと、疲労が抜けないまま次の練習を迎えることになり、結果としてパフォーマンスが伸びにくくなることもあります。

また意外と多いのが、強度を守れないことです。

今日は回復走、Z2メニューの指定にも関わらず、つい踏みすぎてしまう。
調子が良い日ほど、少し強めに走ってしまうこともあると思います。

しかしそれによって、本来狙っていたポイント練習の日に疲労が残ってしまうことがあります。

低強度の日に低強度を守れない。
これは中長期的に見ると、成長の停滞につながることが少なくありません。

強くなるためには、強く走る日だけでなく、抑える日をしっかり抑えることも大切になります。


■ まとめ
トレーニング方法にはさまざまな考え方があります。
正解が一つではないからこそ、迷うことも多いと思います。

ただ、強くなろうとするほど
「もっと強い練習をしなければ」と思ってしまうこともあります。

しかし実際には、

続けること
バランス
一貫性

こうしたものが、長い目で見ると大きな差になってくるように感じています。

特にマスターズ世代の方は要注意です。
ワタクシもそうですが、40を超えてくると若い頃との違いとして回復力の低下を感じる場面が増えてきます。
これは日常生活の中でも強く感じることで、怪我や胃腸炎なども治るまでに時間がかかるようになってきます。

持久系のトレーニングで最も大切なことは、高い強度の練習を繰り返すことではなく、適切な強度の練習を継続して行うことだと感じています。

継続することで少しずつ伸びていきますが、継続を止めてしまうと落ちるのも早い。
これも持久系スポーツの残酷なところです。

速くなるためにはどうすればよいのか。
結局のところ、練習を続けるしかありません。

そのためには、怪我をせず、健康的にトレーニングを継続していくこと。
これこそが最短であり、結果として最速の道ではないかと考えています。

またロードバイクのトレーニングは、方法そのものよりも「続け方」が重要になることが多いです。

そんなこんなでワタクシ自身も、通年でだいたい5W/kgほどですが、今年こそはこの壁を少しでも超えていけたらと考えています。

少しでも、皆様のトレーニングの参考になれば幸いです。
先日、「気温が上がるこの時期、富士ヒルに向けたトレーニングで失敗しないために」という記事を書きました。
まだ読んでいない方は、こちらも合わせてご覧ください。

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