ワタクシはもう何年も、富士ヒルでは完全にシルバー常連組となっています。
結果的にはゴールドまでまったく届かないわけではありません。
むしろ毎年、あと数十秒というところでゴールドを逃しています。
だからこそ、そろそろこの数十秒を本気で縮めたい。
今年こそはゴールドを獲りたい。
そう考えたときに、まず必要なのはトレーニング内容の見直しもそうですが、過去の走りのどこに問題があったのかを冷静に見直すことも必要だと思いました。
そこで今回は、ひとつの方法としてAIを活用し、過去3年分の富士ヒル時の実際の走行データを細かく分析してもらうことにしました。
単純に平均パワーや平均心拍を見るだけではなく、ペース配分、パワーの変動、短時間の高出力、踏み直し、後半のタレ方などを含めて見直すことで、なぜ毎年あと少しのところでゴールドに届かなかったのかを分析してみようと考えました。
そして、今年はどのように走るべきなのかの作戦の役に立てばと考えたわけです。
ということで今回は、過去3年分のデータ分析から見えてきた敗因と、今年に向けた対策についてまとめてみます。

■ どのような分析をしたのか
今回は、実際の走行データをAIに読み込ませて、かなり細かく分析してもらいました。
単純に定数区間ごとに区切って「平均パワーが何Wだった」「平均心拍が何拍だった」という見方だけではありません。
時間ごとの平均値に加えて、瞬間的なパワー変動、短時間の高出力、低出力からの踏み直し、細かなインターバル的な動きまで確認しています。
また、パワーが上下したあとの心拍の反応や、いったん強度が上がったあとに心拍がどのように落ちていくのか。逆に落ちていかないのか。
そして、後半に向けてパワーがどのように落ちていったのかも含めて見てもらいました。
富士ヒルは、一見すると一定ペースで登り続けるだけのヒルクライムに見えます。
しかし実際には、想定以上の大人数で走ることによるペースの揺れや、前走者との間隔を詰めるための踏み直しなど、平均値だけでは見えづらい負荷が入ります。
今回の分析では、そうした「平均パワーだけでは見えない部分」まで含めて、過去3年分の走りをできるだけ細かく、そして辛口でAIに分析をしてもらいました。
■ 実際に分析してもらった結果
過去3年分の富士ヒルのデータを、できるだけ細かくAIに分析してもらった結果、見えてきた内容は以下のとおりです。
平均パワーや平均心拍だけではなく、パワーの上下、短時間の高出力、踏み直し、後半のタレ方まで見てもらったところ、3年ともそれぞれ違う失敗パターンが見えてきました。
実際の分析結果です。
✓ 2023年の分析結果
小さなインターバルで、知らず知らずのうちに削られていた年
2023年のデータを分析した結果、最も特徴的だったのは、短時間のパワー変動が比較的多いことでした。
平均パワーだけを見ると、大きく崩れているようには見えません。
しかし時系列で細かく追っていくと、一定の出力で淡々と進んでいたというより、短い高出力と、その直後の出力低下が繰り返されていました。
具体的には、VO2max強度に近い短時間の高出力が入り、その一方でL2付近まで落ちる場面も見られます。
つまり、出力は滑らかではなく、落ちる→踏み直す→また落ちる→また踏むという、小さなインターバルが繰り返されていた形です。
ヒルクライムでは、このタイプのパワー変動は効率が悪いと考えられます。
一つひとつの変動は短くても、それが積み重なることで脚と心拍への負担は大きくなります。
しかもこの種の負荷は、本人がその場で強く自覚しにくいという厄介さがあります。
実際、2023年のデータでは、序盤から中盤にかけて心拍が早めに上昇し、その後は後半でパワー維持が難しくなる傾向が見られました。
AIの分析結果としては、2023年は
大きな失敗ではなく、小さな無駄踏みの積み重ねによってじわじわ消耗していた年
と評価できます。
これは、平均値だけを見ていては見逃しやすい失敗です。
✓ 2024年の分析結果
ヒルクライムでやってはいけない典型的なダメパターン
2024年のデータは、3年の中でも最も分かりやすい失敗パターンを示していました。
分析結果として明確だったのは、前半から中盤にかけての出力が高く、その後は時間経過とともに滑らかに低下していることです。
特に最初の10分のパワーは300Wオーバーとかなり高く、スタート直後から強めに入りすぎていた可能性が高いです。
これは、ヒルクライムにおける典型的なダメパターンです。
レース序盤は脚も心肺もまだ元気で、周囲も速く見えます。
そのため、自分では「今日は行ける」と感じやすいのですが、データとして見ると、それは後半の脚を前借りしているだけというケースが少なくありません。
2024年はまさにその形でした。
2023年のように細かな踏み直しが多かったわけではありません。
低出力からの再加速も少なく、むしろ失敗の原因はもっと単純です。
前半で高く入りすぎたこと、その一点です。
その結果、後半に向かうにつれて出力はじわじわと低下し、最後まで維持できていませんでした。
分析結果としては、2024年は
序盤の高揚感で前半を使いすぎ、その負債が後半にそのまま表れた年
と整理できます。
言い換えれば、
”ヒルクライムで最もありがちで、最も避けるべき失敗例”です。
✓ 2025年の分析結果
抑えたつもりが、速さにつながらない踏み方をしていた年
■ 敗因から見えてきた今後の対策
過去3年分を並べてみると、敗因は毎年少しずつ違っていました。
・2023年は、無駄踏みでじわじわ削られていた年
・2024年は、前半に踏みすぎて自爆した年
・2025年は、判断が中途半端で、苦しいわりに速くなかった年
こうして並べると、失敗の形そのものは同じではありません。
しかし、どの年にも共通していたことがあります。
それは、後半に勝負するための脚を残せていないことです。
富士ヒルは、ただ頑張ればよいレースではありません。
前半から積極的に踏めば速くなる、という単純な話でもありません。
むしろ逆で、
前半の数分、あるいはほんの数回の踏み直しが、後半の数十秒を消してしまうことがあります。
これが、今回データを見返していちばんはっきりしたことでした。
・2023年は、細かい上げ下げで脚を削る
・2024年は、ヒルクライムで一番ありがちな「最初だけ元気」な失敗
・2025年は、抑えたつもりで抑えきれず、攻めるべき場面でも踏み切れず、結果として一番効率の悪い走りになっていた
つまり、3年とも結局は
使わなくてよいところで脚を使い、使うべきところで脚が足りなくなっていた
つまり走り方が下手だった。。。
ということも要因の一つとしてあるということでした。orz
これはかなり辛口に言えば、脚力以前に、出力の使い方の問題です。
もちろん、最終的には脚力が必要です。
しかし、その脚力をきちんとタイムに変換できていなければ、ゴールドには届きません。
今回の分析で見えてきたのは、まさにそこでした。
そしてこれを聞いてみたかったのです。
走り方が上手ければ、ゴールドは取れていたのか。ということです。
回答はこうでした。
■ まとめ
今回の分析から導かれた対策はシンプルです。
出力を上げることももちろん大切ですが、それと同じくらい重要なのは、今ある出力をどう使うかです。
つまり、パワーマネジメントをもう少し正確に行う必要があるということです。
具体的には以下です。
・前半で無駄に出力を上げない
・不要な踏み直しを減らす。特に余裕がある時こそ要注意です。
・集団の動きに過剰反応しない。先を読むことが重要です。
・勝負どころでは躊躇せず出力を使う。勝負どころを見きわめる必要があります。
これらはすべて、平均パワーには表れにくい要素です。
しかし、最終的なタイムには確実に影響してくる部分です。
3年分のデータから確認できたのは、数十秒は「脚力」ではなく「使い方」で失われている可能性もある、という点です。
したがって今年の目標は明確です。
出力の最大化を図りつつ、ロスを最小化すること。
これらがすべて噛み合ったとき、ゴールドに届く可能性が見えてくるのではないかと考えています。
ワタクシと同じように、富士ヒルでなかなか思うように走れない、あと少しが届かない、そう感じている方のヒントになればと思い、今回記事にしてみました。
結果的にはゴールドまでまったく届かないわけではありません。
むしろ毎年、あと数十秒というところでゴールドを逃しています。
だからこそ、そろそろこの数十秒を本気で縮めたい。
今年こそはゴールドを獲りたい。
そう考えたときに、まず必要なのはトレーニング内容の見直しもそうですが、過去の走りのどこに問題があったのかを冷静に見直すことも必要だと思いました。
そこで今回は、ひとつの方法としてAIを活用し、過去3年分の富士ヒル時の実際の走行データを細かく分析してもらうことにしました。
単純に平均パワーや平均心拍を見るだけではなく、ペース配分、パワーの変動、短時間の高出力、踏み直し、後半のタレ方などを含めて見直すことで、なぜ毎年あと少しのところでゴールドに届かなかったのかを分析してみようと考えました。
そして、今年はどのように走るべきなのかの作戦の役に立てばと考えたわけです。
ということで今回は、過去3年分のデータ分析から見えてきた敗因と、今年に向けた対策についてまとめてみます。

■ どのような分析をしたのか
今回は、実際の走行データをAIに読み込ませて、かなり細かく分析してもらいました。
単純に定数区間ごとに区切って「平均パワーが何Wだった」「平均心拍が何拍だった」という見方だけではありません。
時間ごとの平均値に加えて、瞬間的なパワー変動、短時間の高出力、低出力からの踏み直し、細かなインターバル的な動きまで確認しています。
また、パワーが上下したあとの心拍の反応や、いったん強度が上がったあとに心拍がどのように落ちていくのか。逆に落ちていかないのか。
そして、後半に向けてパワーがどのように落ちていったのかも含めて見てもらいました。
富士ヒルは、一見すると一定ペースで登り続けるだけのヒルクライムに見えます。
しかし実際には、想定以上の大人数で走ることによるペースの揺れや、前走者との間隔を詰めるための踏み直しなど、平均値だけでは見えづらい負荷が入ります。
今回の分析では、そうした「平均パワーだけでは見えない部分」まで含めて、過去3年分の走りをできるだけ細かく、そして辛口でAIに分析をしてもらいました。
■ 実際に分析してもらった結果
過去3年分の富士ヒルのデータを、できるだけ細かくAIに分析してもらった結果、見えてきた内容は以下のとおりです。
平均パワーや平均心拍だけではなく、パワーの上下、短時間の高出力、踏み直し、後半のタレ方まで見てもらったところ、3年ともそれぞれ違う失敗パターンが見えてきました。
実際の分析結果です。
✓ 2023年の分析結果
小さなインターバルで、知らず知らずのうちに削られていた年
2023年のデータを分析した結果、最も特徴的だったのは、短時間のパワー変動が比較的多いことでした。
平均パワーだけを見ると、大きく崩れているようには見えません。
しかし時系列で細かく追っていくと、一定の出力で淡々と進んでいたというより、短い高出力と、その直後の出力低下が繰り返されていました。
具体的には、VO2max強度に近い短時間の高出力が入り、その一方でL2付近まで落ちる場面も見られます。
つまり、出力は滑らかではなく、落ちる→踏み直す→また落ちる→また踏むという、小さなインターバルが繰り返されていた形です。
ヒルクライムでは、このタイプのパワー変動は効率が悪いと考えられます。
一つひとつの変動は短くても、それが積み重なることで脚と心拍への負担は大きくなります。
しかもこの種の負荷は、本人がその場で強く自覚しにくいという厄介さがあります。
実際、2023年のデータでは、序盤から中盤にかけて心拍が早めに上昇し、その後は後半でパワー維持が難しくなる傾向が見られました。
AIの分析結果としては、2023年は
大きな失敗ではなく、小さな無駄踏みの積み重ねによってじわじわ消耗していた年
と評価できます。
これは、平均値だけを見ていては見逃しやすい失敗です。
✓ 2024年の分析結果
ヒルクライムでやってはいけない典型的なダメパターン
2024年のデータは、3年の中でも最も分かりやすい失敗パターンを示していました。
分析結果として明確だったのは、前半から中盤にかけての出力が高く、その後は時間経過とともに滑らかに低下していることです。
特に最初の10分のパワーは300Wオーバーとかなり高く、スタート直後から強めに入りすぎていた可能性が高いです。
これは、ヒルクライムにおける典型的なダメパターンです。
レース序盤は脚も心肺もまだ元気で、周囲も速く見えます。
そのため、自分では「今日は行ける」と感じやすいのですが、データとして見ると、それは後半の脚を前借りしているだけというケースが少なくありません。
2024年はまさにその形でした。
2023年のように細かな踏み直しが多かったわけではありません。
低出力からの再加速も少なく、むしろ失敗の原因はもっと単純です。
前半で高く入りすぎたこと、その一点です。
その結果、後半に向かうにつれて出力はじわじわと低下し、最後まで維持できていませんでした。
分析結果としては、2024年は
序盤の高揚感で前半を使いすぎ、その負債が後半にそのまま表れた年
と整理できます。
言い換えれば、
”ヒルクライムで最もありがちで、最も避けるべき失敗例”です。
✓ 2025年の分析結果
抑えたつもりが、速さにつながらない踏み方をしていた年
2025年のデータは、2023年や2024年とは少し異なるパターンを示していました。
この年は、2024年のように序盤から明確に踏みすぎているわけではありません。
前半だけを見ると、派手なオーバーペースには見えず、一見比較的抑えられているように見えます。
しかし分析を進めると、別の問題が見えてきます。
それは、平均パワーは抑えられているわりに、短い高出力が多いことです。
全体の平均値だけを見ると抑えているように見えます。
しかし実際には、ところどころで必要以上に強く踏んでいる場面が混ざっていました。
特に序盤は、体にまだ余裕があるからこそ、少し前に詰める、少し反応する、少し踏み直す、といった動きが入りやすかったのかもしれません。
本人としては無理をしている感覚が少なくても、データ上ではそうした短い高出力が積み重なっていました。
ここが2025年の問題点です。
本当に攻めるレースであれば、勝負どころで明確に踏むべきです。
逆に抑えて走るのであれば、無駄な踏み直しを減らし、できるだけ一定に近い出力で進むべきです。
ところが2025年は、そのどちらにも振り切れていませんでした。
・大きく攻めてはいない
・しかし完全に省エネでもない
・細かい高出力は入っている
・そのわりに全体の進みは良くない
結果として、中盤以降は心拍が高いわりにパワーが伸びない状態に入っていました。
これは、レースとしてかなり効率が悪い状態です。
頑張っている感覚はある。
しかしタイムにはつながっていない。
脚も心拍も使っているのに、前進効率が悪い。
AIの分析結果としては、2025年は大きな失敗ではなく、余裕があったがゆえに、序盤から必要以上に細かく脚を使い続けてしまい、結果として走り方が中途半端になり、効率を大きく落としていた年と評価できます。
要するに、苦しいだけで、速さに変換できていない走りでした。
3年の中でも、かなりもったいない失敗です。
■ 敗因から見えてきた今後の対策
過去3年分を並べてみると、敗因は毎年少しずつ違っていました。
・2023年は、無駄踏みでじわじわ削られていた年
・2024年は、前半に踏みすぎて自爆した年
・2025年は、判断が中途半端で、苦しいわりに速くなかった年
こうして並べると、失敗の形そのものは同じではありません。
しかし、どの年にも共通していたことがあります。
それは、後半に勝負するための脚を残せていないことです。
富士ヒルは、ただ頑張ればよいレースではありません。
前半から積極的に踏めば速くなる、という単純な話でもありません。
むしろ逆で、
前半の数分、あるいはほんの数回の踏み直しが、後半の数十秒を消してしまうことがあります。
これが、今回データを見返していちばんはっきりしたことでした。
・2023年は、細かい上げ下げで脚を削る
・2024年は、ヒルクライムで一番ありがちな「最初だけ元気」な失敗
・2025年は、抑えたつもりで抑えきれず、攻めるべき場面でも踏み切れず、結果として一番効率の悪い走りになっていた
つまり、3年とも結局は
使わなくてよいところで脚を使い、使うべきところで脚が足りなくなっていた
つまり走り方が下手だった。。。
ということも要因の一つとしてあるということでした。orz
これはかなり辛口に言えば、脚力以前に、出力の使い方の問題です。
もちろん、最終的には脚力が必要です。
しかし、その脚力をきちんとタイムに変換できていなければ、ゴールドには届きません。
今回の分析で見えてきたのは、まさにそこでした。
そしてこれを聞いてみたかったのです。
走り方が上手ければ、ゴールドは取れていたのか。ということです。
回答はこうでした。
可能性はあります。
ただし、確実ではありません。
その中でも、2024年がもっともゴールドに近かったです。
とのことでした。■ まとめ
今回の分析から導かれた対策はシンプルです。
出力を上げることももちろん大切ですが、それと同じくらい重要なのは、今ある出力をどう使うかです。
つまり、パワーマネジメントをもう少し正確に行う必要があるということです。
具体的には以下です。
・前半で無駄に出力を上げない
・不要な踏み直しを減らす。特に余裕がある時こそ要注意です。
・集団の動きに過剰反応しない。先を読むことが重要です。
・勝負どころでは躊躇せず出力を使う。勝負どころを見きわめる必要があります。
これらはすべて、平均パワーには表れにくい要素です。
しかし、最終的なタイムには確実に影響してくる部分です。
3年分のデータから確認できたのは、数十秒は「脚力」ではなく「使い方」で失われている可能性もある、という点です。
したがって今年の目標は明確です。
出力の最大化を図りつつ、ロスを最小化すること。
これらがすべて噛み合ったとき、ゴールドに届く可能性が見えてくるのではないかと考えています。
ワタクシと同じように、富士ヒルでなかなか思うように走れない、あと少しが届かない、そう感じている方のヒントになればと思い、今回記事にしてみました。
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