今年は本当に雨が多いです。

例年の比べて気温が低いのはありがたいのですが、今年は千葉豪雨もありましたし、その後も一度に降る量も多く、長時間降り続くことも珍しくありません。

雨の日のロードバイクは、晴れている日とは路面状況も機材への負担も大きく変わります。

そもそも雨の中を積極的に走る人はそれほど多くないとは思いますが、雨が降っている最中であれば、多くの人が「今日は滑りやすい」「いつもより慎重に走ろう」と警戒すると思います。

しかし実際には、注意が必要なのは雨が降っている最中だけではありません。雨が止んだ後にも、路面にはさまざまな危険が残っています。

私自身、寒くなければ雨でも走りに行ってしまうことがありますが、やはり晴れている日とは違った注意が必要だと感じます。

ちなみに最近では、外を走った4回すべてで雨に降られました(笑)。

ということで今回は、雨の日、そして雨上がりにロードバイクで走る際に特に注意したいポイントを、3つに分けて考えてみたいと思います。




▶ 路面に注意
雨の日、そして雨上がりのライドで、まず注意したいのが路面状況です。

雨で濡れた路面では、晴れているときと比べてタイヤのグリップが低下します。

①すべりやすいポイント
特に注意したいのが、マンホールやグレーチング、白線や横断歩道などの路面標示、橋などに使われている金属製の継ぎ目といった、もともと滑りやすい場所です。
PXL_20260704_204652875

こうした場所は濡れることで、さらに滑りやすくなります。

とくに、
・コーナーリング等で車体をかた向いているとき
・ブレーキをかけているとき
・ダンシングなどで強く踏み込んでいるとき
などは、タイヤが突然滑ることがあります。

滑りやすいとわかっている路面の通過する際は、できるだけ車体を起こした状態で、その上では急なブレーキや大きな荷重変化を与えないようにしたほうが安全です。

②土や泥
そして最近、特に注意したいと感じているのが、雨によって道路へ流れ出した土や泥、砂です。

今年は特に短時間にかなりの量の雨が降ることも多く、道路脇や斜面、畑などから土や泥が道路上へ流れ出していたり、ぬかるんだ泥がひどく積もっていることもあります。

これがかなり滑ります。

舗装の上に積もった土や泥は、水分を含んでいる量にもよりますが、ハンドルを取られるだけではなく、タイヤのグリップが一気に失われることもあります。

特に山道や畑・田んぼの近く、斜面の下、水が道路を横切った跡などでは注意が必要です。

③落ち葉
同様に、濡れた落ち葉の塊も非常に滑りやすいものの一つです。

落ち葉が一枚ある程度であればまだ避けやすいですが、雨によって流された落ち葉がまとまり、何枚も重なっているような場所はかなり危険です。

タイヤと舗装の間に濡れた落ち葉の層が入るような状態になるため、その上でブレーキをかけたり車体を傾けたりすれば、一気にグリップを失う可能性があります。
PXL_20260523_212817631 (1)

④水たまり
なんてことのない水たまりにも注意が必要です。

単なる浅い水たまりに見えても、その下の路面がどうなっているかは外からでは分かりません。
雨によってできた、あるいは以前からあった舗装の穴や大きな段差が水で完全に隠れていることもあります。

「ただの水たまりだろう」とそのまま突っ込んだら、想像以上に深い穴だった、ということもあり得ます。
細いロードバイクのタイヤで深い穴や段差へ高速で入れば、転倒だけではなく、タイヤやリムを傷める原因にもなります。

そのため、中の状態が分からない水たまりには、できる限り不用意に入らないほうが安全です。

⑤乾き始めには要注意
そして意外と油断しやすいのが、雨が止んだ後です。
雨が止まり、路面の多くが乾き始めると、徐々にいつものペースに戻ってしまいがちです。

しかし日陰や山間部などでは濡れた路面が残っていたり、マンホールだけがまだ濡れていたり、雨によって流された泥や砂、落ち葉が道路上に残っていることがあります。
特に落ち葉や泥だまりは表面が乾いていても、内部が濡れている場合もあり、非常に滑る状態です。

つまり、路面が乾いたからといって、雨によって生まれた危険までなくなったわけではありません。

「ほとんど乾いているから大丈夫」と思い始めた頃こそ、少し注意して路面を見ることが大切だと思います。


▶ パンクや機材トラブルにも注意
①雨の日はパンクのリスクが高い
雨の日や雨上がりは、滑りやすい路面だけではなく、パンクや機材トラブルにも注意が必要です。

個人的な経験では、晴れている日よりも雨の日のほうが圧倒的にパンクすることが多いと感じています。

その理由の一つとして考えられるのが、雨によって道路上の異物が移動することです。

普段であればそれほど異物のない道路でも、雨水によって小石や砂、ガラス片、金属片、枝などが流され、路肩や水の流れた場所に集まることがあります。

特にロードバイクでは道路の左側を走ることが多いため、雨によって路肩側へ流されてきた異物を踏んでしまう可能性もあります。

また、雨の日にパンクが増えやすい理由として、水そのものが影響している可能性もあります。

よく言われるのが、水がガラス片などの鋭利な異物とタイヤのゴムとの間で潤滑剤のように働き、乾いているときよりも異物がタイヤへ食い込みやすくなるというものです。

さらに濡れたタイヤには細かな砂やガラス片などが付着しやすくなります。

一度付着した鋭利な異物がタイヤの回転によって何度も路面へ押し付けられ、少しずつタイヤの内部へ入り込んでいくことも考えられます。

そのため「雨の日はなぜかパンクが多い」と心構えを持っておくと良いと思います。
PXL_20260327_232255394 (1)

②水たまりに注意
そして前項でも触れましたが、水たまりも機材トラブルにつながる可能性があります。

水たまりの下に深い穴や大きな段差、石などが隠れていれば、そこへ勢いよく入ることでリム打ちパンクをしてしまったり、ひどい場合はリムの損傷を起こしてしまうこともあります。

特に水が濁っている場合は、その下がどうなっているのか外から確認することはできません。
突然道路に現れる水たまり、できれば避けて通ったほうが良いと思います。

③泥や砂の影響
もう一つ厄介なのが、泥や砂による機材への影響です。

雨の中を走った後、チェーンやスプロケット、プーリーなどがジャリジャリになっていた経験がある方も多いと思います。

これは単に水に濡れただけではなく、水と一緒に巻き上げた細かな砂や泥がドライブトレインへ付着しているためです。

その状態で走り続ければ、チェーンやスプロケットなどの摩耗を進めたり、変速性能の低下や異音につながったりする可能性があります。

またウエットの走行は距離が長くなるにつれ、オイルの油膜切れのリスクも高くなります。ウエット走行の場合は、ドライルブやワックスよりも、ウエット系のオイルを使用することをお勧め致します。

ブレーキ周辺も同様に泥や砂を含んだ水が付着することで異音が出たり、ブレーキパッドやローター周辺へ汚れが溜まったりすることがあります。

しかし「雨に濡れたらすぐにロードバイクが壊れる」というわけではありません。

一度や二度雨の中を走ったからといって、BBやベアリングがすぐにダメになるとは限りません。
ですが、それと泥や砂が大量に付着した状態のまま放置してよいかどうかは別の話です。

雨天走行後は車体の状態を確認し、泥や砂が多く付着している場合は洗浄する。そして水分を落とし、チェーンなどは使用している潤滑剤に応じて必要なメンテナンスを行う。

雨の日は走っている最中だけではなく、帰宅後に車体の状態を確認するところまで含めて考えておきたいところです。


▶ 冷え・擦れなど身体のトラブルにも注意
雨の日に注意したいのは、路面や機材だけではありません。長時間雨に濡れて走る場合は、身体への影響にも注意が必要です。

まず分かりやすいのが、身体の冷えです。

気温だけを見るとそれほど寒くなくても、ウェアが雨で濡れた状態で走行風を受け続けると、身体はかなり冷えやすくなります。

特に注意したいのが、長い下りや、強度を落として走っているとき、休憩・補給などで一度止まったあとです。登りや高い強度で走っている間は暑く感じていても、その後の下りで一気に身体が冷えることがあります。

これはあくまで私自身の場合ですが、20℃程度までであれば、びしょ濡れになっても走り続けている限りはそれほど問題なく走れることが多いです。ただし長い下りになると20℃前後でもかなり寒く感じます。
そして20℃を下回るような条件では、雨に濡れた状態で風を受け続けるのはかなり厳しくなってきます。そのため私は、気温が低くなりそうな雨の日にはレインウェアなど、風を通しにくいものを用意するようにしています。

このように雨具は、単に「身体を濡らさない」ためだけのものではありません。走行風を遮り、身体が冷えるのを抑えるという意味でも重要な装備です。

そしてもう一つ、長時間の雨天走行で注意したいのが擦れです。

レーパンやジャージが水分を含んだ状態で何時間も走り続けると、普段よりも皮膚がふやけたり、衣類との摩擦による刺激を受けやすくなったりします。
特にサドルと接触する部分は影響を受けやすく、普段は問題がなくても股ずれや擦過傷が起きることがあります。

さらに雨の日は、浴びている水そのものがきれいとは限りません。

タイヤが巻き上げているのは空から降ってきた雨水だけではなく、道路を流れた水です。
そこには泥や砂、道路上のさまざまな汚れが混ざっています。場所によっては土・泥や落ち葉、油分、その他の有機物、動物の排泄物などが混じっている可能性もあります。

擦れて皮膚が傷ついた状態にこうした汚れた水や泥が付着し続けることは、少なくとも皮膚にとって良い環境ではありません。特に傷や擦れができている場合は、帰宅後にそのまま放置しないようにしたいところです。

そこで雨の日に個人的におすすめ、もはやマストアイテムは泥除け・フェンダーの装着です。
PXL_20260404_230125021.PORTRAIT

泥除けがあれば、リアタイヤから背中やお尻周辺へ巻き上げられる泥水をかなり減らすことができます。

そしてフェンダーはグループライドでは、自分のためだけではありません。

雨天時に前走者のリアタイヤから巻き上げられた水は、真後ろを走っている人の顔や身体にかなり飛んできます。長めのフェンダーを装着しておけば、後ろを走る人への泥はねを減らすことにもつながります。

雨の日や雨上がりに複数人で走るのであれば、周囲への配慮という意味でも有効です。

そして帰宅後は、機材だけではなく身体のケアも早めに行うことが大切です。

濡れたウェアをいつまでも着たままにせず、できるだけ早く脱ぐ。シャワーで身体に付着した泥や汚れを落とし、股ずれや擦り傷などができていないか確認する。

ロードバイクの掃除や注油ももちろん大切ですが、自分自身も雨と泥を何時間も浴びています。

雨天走行の後は、バイクだけではなく身体の状態もしっかり確認しておきたいところです。



▶ まとめ
雨の日の路面には、泥や砂、落ち葉、さまざまな異物が流れ出し、普段とはまったく違う状態になることがあります。
その結果、タイヤが滑りやすくなり、スリップや転倒のリスクも高まります。

しかし、雨の日に注意したいのは、単に「滑らないように走る」ということだけではありません。

雨の日は、パンクやタイヤ・ホイールへのダメージ、ドライブトレインへの泥や砂の付着など、機材側のトラブルも起こりやすくなります。

さらに長時間雨に濡れて走れば、身体の冷えや擦れ、皮膚トラブルなど、身体側への負担も増えてきます。

つまり雨の日のライドでは、**路面・機材・身体、この3つすべてに普段とは違った注意が必要になる**ということです。

そして、雨が止んだ後も注意が必要です。

雨が止んだからといって、すぐに雨の影響までなくなるわけではありません。

路面が濡れていれば、タイヤから巻き上げられた水で全身びしょびしょになることもありますし、道路上には雨によって流された泥や砂、落ち葉などがそのまま残っていることもあります。

場合によっては、雨が降っている最中よりも、雨上がりのほうが泥や砂などの影響を強く受けることさえあります。

雨の日、そして雨上がりのライドは、晴れている日と比べれば多少なりともリスクが高くなります。

ですが、どこに危険があるのか、どんなトラブルが起こりやすいのかをあらかじめ知っておくだけでも、そのリスクは少しずつ減らすことができます。

路面、機材、そして自分自身の身体。

この3つをいつもより少しだけ意識して、雨の日や雨上がりのライドも安全に楽しんでいただければと思います。

関連リンク


+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。
当店の特徴・詳細ははこちらから